[2024年版] おすすめの中古フィルムカメラ15選!フィルムカメラ専門店厳選!
これからフィルムカメラを始めたい! という初級者さんの方のために、おすすめの中古フィルムカメラを紹介します。
フィルムカメラとは、写真用のフィルムを使って撮影するカメラのこと。
ここ10年くらい、フィルムカメラの人気がずっとあるんです。
これまで一度もフィルムカメラを使ったことがない・デジタルカメラやスマートフォンのカメラしか使ったことがないという方にとって難しいのが、どんなフィルムカメラを選べばいいのかということ。
そこでこの記事では、中古フィルムカメラ専門店のスタッフが、初心者におすすめのフィルムカメラと選び方を紹介します!
昭和レトロ、平成レトロな写真。
フィルムならではの味のあるエモい写真。
魅力的な写真が撮影できる中古フィルムカメラを選ぶ参考になれば幸いです!
目次
- おすすめのフィルムカメラの選び方
- 初級者向けフィルムカメラを選ぶポイント
- 2024年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
- フィルムカメラの種類
- 中古フィルムカメラ購入時のチェックポイント
- 初級者におすすめのフィルムカメラ15選
- 1.Canon Autoboyシリーズ:全自動のコンパクトカメラ
- 2.OLYMPUS μシリーズ:全自動のコンパクトカメラ
- 3.OLYMPUS PEN-EEシリーズ:ほぼ自動のコンパクト・ハーフサイズカメラ
- 4.KONICA C35/C35 Flashmatic:半自動のコンパクトカメラ
- 5.Nikon F100:全自動の一眼レフカメラ
- 6.MINOLTA α-7:全自動の一眼レフカメラ
- 7.Canon EOS 7/7s:全自動の一眼レフカメラ
- 8.CONTAX Aria:ピント以外自動の一眼レフカメラ
- 9.MINOLTA X-700:半自動の一眼レフカメラ
- 10.Canon AE-1:半自動の一眼レフカメラ
- 11.Nikon New FM2:マニュアル操作の一眼レフカメラ
- 12.OLYMPUS OM-1:マニュアル操作の一眼レフカメラ
- 13.Rollei 35:マニュアル操作のコンパクトカメラ
- 14.Voigtlander BESSA Rシリーズ:マニュアル操作のレンジファインダーカメラ
- 15.Leica M3:マニュアル操作のレンジファインダーカメラ
- あなたにぴったりの中古フィルムカメラを見つけてみませんか?
- 2024年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
おすすめのフィルムカメラの選び方
- 質感、空気感あふれる写真が撮れる。
- デジタルにはない色・ディテールの写真が撮れる。
- 昭和レトロ、平成レトロな格好いい・可愛いカメラが使える。
- 金属製の質感あふれるカメラが使える。
魅力がいっぱいのフィルムカメラ。
まずはフィルムカメラについて簡単に解説します。
フィルムカメラとは
フィルムカメラとは、デジタルカメラが登場する前に一般的に使われていたカメラのこと。
だいたい今から20年ほど前の2005年くらいまで、カメラの主流として一般的に使われていました。
文字通りカメラの中に「フィルム」を入れて撮影するカメラです。
デジタルカメラのような「イメージセンサー」ではなく、フィルムの化学変化で撮影するので、デジタルカメラにはない雰囲気の写真が撮影できるんです。
フィルムカメラで撮影できる写真
中古フィルムカメラなら、こんな風に魅力的な写真を撮ることが可能。
色彩や質感がレトロな写真。
OLYMPUS PEN EE-3で撮影 作例紹介記事はこちら
粒子感やブレ感のある写真。
そして、デジタルカメラにけっして負けない、フィルムの性能を最大限に引き出した写真まで。
レトロな写真だけがフィルムカメラの味ではありません。
本当にさまざまな、魅力的な写真を撮影することができるんです。
フィルムカメラの魅力とは
フィルムカメラにはいくつも魅力があります。
上で紹介したような、フィルムならではの「写真」の魅力もそのひとつ。
また、カメラという「道具」そのものの魅力も。
プラスチック製のフィルムカメラには1980年代~1990年代ならではの昭和~平成レトロな雰囲気が。
金属製・機械式のフィルムカメラでは、バネとゼンマイで動く精密さを味わうことができますよ。
あなたの手で扱うフィルムカメラ。
スマホやデジタルカメラとは違う魅力を、ぜひ体感してみませんか?
初級者向けフィルムカメラを選ぶポイント
それでは初級者の方が中古フィルムカメラを選ぶとき、どんなことに気をつけたらよいのか、いくつかのポイントを解説します。
初めてのフィルムカメラは「全自動」のカメラが便利
いま、初めてフィルムカメラを選ぶ方におすすめなのが「自動で写真が撮れる」中古フィルムカメラです。
フィルムカメラやフィルムを触ったことがない初心者の方にとって、古いカメラの操作はとても大変。
その点、
- オートフォーカス
- 自動露出(AE)
- オートローディング
このような自動機能がついているカメラなら、失敗なくフィルムカメラならではの写真を撮ることができますよ。
1980年代中盤以降のフィルムカメラは多くが全自動
「オートフォーカス」「自動露出(AE)」「オートローディング」
1980年代中盤以降に作られたフィルムカメラは、ほとんどがこの3つの機能を備えています。
外装がプラスチックだったり、コンピューターでデザインされたような曲面を取り入れたスタイリングのカメラは、ほとんどが条件を満たしているといって間違いないでしょう。
これらの機能は、デジタルカメラやスマートフォンのカメラには、ほぼすべて、3つとも搭載されています。
※一部の廉価な特殊機種、簡易的な機種をのぞく。
それぞれの機能について簡単に解説します。
「オートフォーカス」とは
オートフォーカス(Auto Focus, AF)とは、カメラが自動でピントを合わせてくれる機能のこと。
iPhoneやAndroidのスマートフォンのカメラを起動すると、勝手にピントが合いますよね。
また、画面の一部をタッチすることでも、その部分にピントが合うと思います。
そのように、ピントを自動で合わせてくれるのがオートフォーカスです。
コンパクトカメラでは1970年代後半以降、一眼レフカメラでは1980年代中盤以降のものに、一般的に搭載されています。
いっぽう、オートフォーカスではない、手動でのピントの合わせ方を「マニュアルフォーカス」といいます。
自動露出(AE)とは
自動露出(AE, Auto Exposure)とは、写真を撮るときの明るさによって、自動でカメラの設定(「露出」といいます)を変えてくれる機能のこと。
普段、晴れた天気の昼間はとても明るくて、カーテンを閉めた部屋の中や夜は暗くなりますよね。
人間の目はとても出来がいいので、そうやって明るさが変わっても、見え方を脳が調整してくれます。
でも昔のフィルムカメラにはそのような機能はなく、手動で調整する必要がありました。
そこで自動露出が発明され、調整を自動化してくれるようになったのです。
初級者の方にとって購入しやすい機種ではコンパクトカメラでは1960年代から、一眼レフカメラでは1970年代から、実用的なものが販売されました。
自動露出ではない、手動で設定するものを「マニュアル露出」といいます。
オートローディングとは
オートローディングとは、フィルムを自動でカメラに装填してくれる機能のこと。フィルムを入れて蓋を閉めると自動で準備をしてくれて、後は撮るだけという機能です。
この機能が生まれる前のフィルムカメラは、初心者が使うとフィルムを入れるのに失敗して、写真がうまく撮れていないということがよくありました。
初心者の方が失敗なくフィルムカメラで撮影するなら、ぜひ選びたい機能です。
初期のオートローディング機構は1960年代後半から存在しますが、実用的なものは1970年代後半、KONICA FS-1という一眼レフカメラで誕生。1980年代には当たり前の機能になりました。
オートローディングのフィルムカメラは、巻き戻しも自動のことが多いです。
オートローディングではないカメラには特別な呼び名はありませんが、手作業でフィルムを入れる方式のフィルムカメラもたくさんあります。
「半自動」のカメラも格好いい
上で解説した3つの機能
- オートフォーカス
- 自動露出(AE)
- オートローディング
がすべて発明される前の中古フィルムカメラ、いうならば半自動で操作するフィルムカメラもとても魅力的。
この記事で紹介する中古フィルムカメラでは
金属製でレトロな、とても魅力的な見た目をしています。
半自動の一眼レフカメラは選択肢豊富
また一眼レフカメラには、自動露出(AE)はついているけれど、ピント合わせはオートフォーカスではない(マニュアルフォーカス)のものも多いです。
そういった機種も、完成度が高いものが多くおすすめです。
半自動の中古フィルムカメラは整備済み品も多い
さらに、全自動のフィルムカメラは電子部品が多く修理が難しいのと違って、こういった半自動のフィルムカメラは、もし壊れても修理屋さんで直してもらって、末永く使い続けることが可能です。
修理が可能な構造のため、オーバーホール(徹底的な分解整備)済みのものも販売されていますよ。
- 巻き上げ・巻き戻しが手動
- フィルムを入れるとき、失敗しないよう注意が必要
という注意点はありますが、ぜひおすすめしたいフィルムカメラの種類です。
ストロボ付きのカメラとストロボなしのカメラ
「フィルムカメラっぽい」写真のひとつ。
それが、ストロボを光らせた写真だと思います。
初心者の方がフィルムカメラでストロボを使う場合、内蔵されているものを選ぶと簡単に使えるのでおすすめです。
ストロボが内蔵されているフィルムカメラですが――
コンパクトカメラの場合
コンパクトカメラ(レンズが固定式で比較的小型のカメラ)では1970年代中盤以降のものは多くがストロボを内蔵しています。
コンパクトカメラでストロボを内蔵しているものの例:
- Canon Autoboyシリーズ
- OLYMPUS μシリーズ
- PENTAX ESPIOシリーズ
- KONICA C35EF(この機種は操作が半自動)
- ほかにも1970年代後半以降のほとんどの機種が内蔵
一眼レフカメラの場合
一眼レフカメラ(主にレンズ交換式で、高機能なカメラ)では1980年代終わり以降の機種に多く存在します。
一眼レフカメラでストロボを内蔵しているものの例:
- Nikon、Canon、MINOLTA、PENTAXなど、各社の1990年代以降の機種はほとんどが内蔵しています。
※プロや愛好家向けの機種にはついていないものもあります。そういったフィルムカメラでは、ストロボを外付けすることが可能です。
より撮影を楽しむなら「マニュアル操作」のフィルムカメラも
ここまでは、初級者の方が簡単に操作できる、全自動・半自動のフィルムカメラを紹介してきました。
でも、フィルムカメラの種類はもちろんそれだけではありません。
操作がマニュアル(さまざまな操作が手動)のフィルムカメラも数多く存在していて、2000年代以降にも作り続けられてきました。
マニュアル操作の中古フィルムカメラには、全自動のフィルムカメラとはまた異なる「機械を手で扱う魅力」があります。
また、とくに古い年代、1960~1970年代以前のものは機械としての質感が抜群。
最初は操作に慣れが必要ですが、よりマニアックに、一味違うフィルムカメラを楽しめますよ。
本記事ではマニュアル操作のおすすめ中古フィルムカメラについても紹介しています。
ぜひ、全自動の中古フィルムカメラとあわせてご覧ください!
「35mmフィルムカメラ」がおすすめ
2022年現在、市販されているフィルムのなかでももっとも入手しやすいのが「35mmフィルム」というもの。
35mmフィルムは、20世紀後半、もっとも広く使われていたフィルムです。
そのため、中古フィルムカメラの種類、数ももっとも豊富。
2000年代までの、フィルムカメラが一般に使われていた時代、「フィルム」といえば35mmフィルムのことを指すことが主でした。
この記事で紹介しているおすすめ機種も、すべて35mmフィルムを使用するものです。
初心者の方が最初に中古フィルムカメラを購入する場合、35mmフィルム用のものを選べば間違いないでしょう。
1980年代~1990年代、一般的に撮られた写真はほとんどが35mmフィルムを使ったものなので、昭和・平成っぽい写真を撮ることができますよ。
おすすめの35mmフィルム
初心者の方が最初に使うフィルムとしては「カラーネガフィルム」がおすすめです。
現像してもらえるお店が多く、入手もしやすいですよ。
カラーネガフィルムのメーカーは、日本の「富士フイルム」かアメリカの「Kodak(コダック)」がおすすめ。
サンライズカメラでは、35mmカラーネガで人気が高いラインナップを販売中です。カメラと一緒にお買い求めください。
その他のフィルムについて
2022年現在、その他に比較的入手性がよいフィルムとしては
- 120フィルム
- 大判シートフィルム
があります。
120フィルムは、二眼レフカメラ(下の画像のようなフィルムカメラ)などで使うフィルム。
二眼レフカメラをはじめとする「中判カメラ」を使ってみたい方は、このフィルムを主に使用することになります。
大判シートフィルムは、大型の「大判カメラ」で使用するフィルム。
マニア向けです。
※大判カメラについてはこちらの記事で解説しています。
APSフィルムを使うフィルムカメラには注意
APSフィルム
35mmフィルムを使うフィルムカメラと似た見た目のカメラで、「APSフィルム」というものを使うものがあります。
APSカメラの例:FUJIFILM TIARA ix
APSフィルムは1996年に登場したフィルムの規格。
35mmフィルムの不便な点を改良した新規格だったのですが、2010年代初頭に新品では手に入らなくなってしまいました。
2022年現在、ネットオークションやフリマサイト、一部の中古カメラ店で期限切れフィルムを購入することはできますが、フィルムの入手性はとても悪いです。
そのため、初めてフィルムカメラを買うときは避けたほうが無難です。
※2022年現在、お店での現像は可能です。
これまでの記事との違いについて
当サイトで過去、2017年に公開した「おすすめフィルムカメラ紹介」記事では主に「マニュアル操作」「金属製」の中古フィルムカメラをおすすめしていました。
ですが今回、2024年版のおすすめ記事を執筆するにあたり、うってかわって「全自動」のフィルムカメラをおすすめしています。
理由は、これからフィルムカメラを始める方が、フィルムを触ること自体初めての場合が多いためです。
以前のフィルムカメラブームは、フィルムを扱ったこと自体はあるユーザーが主体だったため、カメラの操作さえ覚えればOKでした。
ですが今では、フィルムの扱いをまず覚える必要があります。
そこでこの記事では、おすすめする中古フィルムカメラの方向性をがらっと変えることにしました。
全自動のフィルムカメラに慣れたら、半自動やマニュアル操作のフィルムカメラにステップアップするのもおすすめです。
2024年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
オールドレンズを楽しむのにも最適!写真にも動画にもおすすめのフルサイズミラーレス一眼カメラを選ぶならこのカメラ!!
写真・動画どちらもハイクオリティ。一度は手にしたい逸品!
FM2発売当時のマニュアルレンズにインスパイアされたデザイン!
どこでも持ち歩ける相棒です。
フィルムカメラの種類
ここでは簡単に、中古フィルムカメラにはどんな種類があるのか解説します。
コンパクトカメラ
メリット | 小型 軽量 操作が簡単 新しいものは全自動 |
デメリット | 機能が限られている レンズが交換できない |
代表的な機種 | Canon Autoboyシリーズ OLYMPUS μシリーズ PENTAX ESPIOシリーズ Konica C35シリーズ OLYMPUS PENシリーズ(これのみハーフサイズカメラ) |
コンパクトカメラとは、レンズが固定されていて(交換できない)、比較的小型のフィルムカメラのこと。
操作が簡単なものが多く、1970年代中盤~のものは、多くの機種がストロボを内蔵しています。
また、1970年代後半~オートフォーカスの搭載がはじまりました。
上で解説した、初級者でも簡単に使える3つの機能
- オートフォーカス
- 自動露出(AE)
- オートローディング
は、1980年代後半以降の機種なら、多くの機種が搭載しています。
フィルムカメラ初級者の方にとって、使いやすいこと間違いなしのカメラです。
簡易カメラ
コンパクトカメラのなかでも、オートフォーカスや自動露出(AE)といった機能がなく、フィルムの巻き上げが手動のフィルムカメラというものもあります。
2022年現在新品で市販されているKodak M35などが挙げられ、同様のフィルムカメラは、フィルムカメラが実用されていた時期から多く作られてきました。
このような簡易カメラは、機能面でいうと「フィルムが交換できる写ルンです」のようなものです。
操作は簡単ですが、機能がとても限られているのがデメリットです。
おすすめコンパクトカメラの紹介記事
初級者の方におすすめのコンパクトカメラはこちらの記事で紹介しています。
ぜひ合わせてご覧ください。
一眼レフカメラ
メリット | 高機能 レンズが交換できる 新しいものは全自動 |
デメリット | 大きく重いものが多い レンズは別売りの場合も |
代表的な機種 | Nikonの「F」からはじまる各機種 Canon EOSシリーズ MINOLTA αシリーズ OLYMPUS OMシリーズ PENTAXの各機種 |
一眼レフカメラは、カメラの中に鏡とプリズムをおいて「ファインダーで見たままの景色が撮れる」ようにしたフィルムカメラ。
多くがレンズ交換式で、コンパクトカメラに比べて高機能な機種が多いです。
-
-
- オートフォーカス
- 自動露出(AE)
- オートローディング
-
については、1980年代後半以降の機種なら、多くが搭載しています。
ストロボについては、その年代の機種でも内蔵していないものがあります。
高機能なかわりに、サイズと重量はコンパクトカメラにくらべて大きめ。
ですが、1990年代以降の機種には軽量なものも多いです。
レンズ交換式のため、「初級者セット」のようにセットで売られている中古を除き、レンズを別に買う必要が多いため注意しましょう。
コンパクトカメラよりも幅広い写真が撮れる、表現派のあなたにおすすめのフィルムカメラです。
おすすめ一眼レフカメラの紹介記事
初級者の方におすすめの一眼レフカメラは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
この記事同様、全自動で撮影できるものを主に解説しているのでぜひ併せてご覧ください!
レンズ付きフィルム(写ルンです等)
メリット | 操作が簡単 フィルムを入れる必要がない |
デメリット | 機能がとても少ない たくさん撮る場合割高 |
代表的な機種 | FUJIFILM 写ルンです Kodak FUN SAVER |
レンズ付きフィルムは、写ルンですのようなカメラのことです。
内部に最初からフィルムが入っていて、現像に出すと本体ごと回収。
本体はリサイクル(リユース)されて、フィルムだけが戻ってくる仕組みになっています。
フィルムを入れる必要がないので、失敗なく撮影できるのが特徴です。
ストロボも内蔵しています。
ただし、機能はかなり簡易的です。
レンジファインダーカメラ(レンズ交換式)
メリット | 一眼レフカメラに比べると取り回しがよい 高級な機種が多い レンズが交換できる 「レンジファインダー」でのピント合わせが楽しめる |
デメリット | 値段が高いものが多い 操作は手動(もしくは手動に近い半自動)のものがほとんど |
代表的な機種 | M型ライカ バルナックライカ Voigtlander BESSAシリーズ Canon P、Canon 7などCanon製レンジファインダーカメラ |
いわゆるレンジファインダーカメラとは「連動距離計」を内蔵したフィルムカメラのこと。
(厳密には異なるのですが)レンズが交換できる、連動距離計を内蔵した、フォーカルプレーンシャッターという形式のシャッターを採用したカメラのことを、便宜上「レンジファインダーカメラ」と呼ぶ場合が多いです。
高級カメラとして有名な「M型ライカ」は、このレンジファインダーカメラに分類されます。
レンジファインダーカメラは、趣味性の高いフィルムカメラが欲しい方におすすめ。
ただし操作は手動(もしくはほぼ手動の半自動)である場合が多いです。
※「レンズ交換式レンジファインダーカメラ」という表現では、フォーカルプレーンシャッターの機種以外にもOLYMPUS AceやAires 35Vをはじめレンズシャッター機のことも含んでしまいますが、この記事ではわかりやすさを重視し、このように書いています。
レンジファインダーカメラについて詳しくはこちら
二眼レフカメラ
メリット | 独特の外観 「ウエストレベルファインダー」の美しさ 正方形の写真が撮影できる |
デメリット | 中判フィルムは入手性・現像の利便性が低い |
代表的な機種 | Rolleiflex Rolleicord Minolta AUTOCORD |
二眼レフカメラとは、上の画像のような、レンズが2つ並んだ独特の外観をしたフィルムカメラのこと。
魅力的なスタイリングと、「中判カメラ」ならではの高画質、正方形の写真が撮れることが魅力です。
※厳密には、二眼レフカメラには中判カメラ以外のものも存在します。
使い方に多少特徴的な部分はありますが、この見た目の魅力は他には代えがたいもの。
二眼レフに魅せられた方は、ぜひ手にしてみるのがおすすめです。
二眼レフカメラについて詳しくはこちら
その他の種類のフィルムカメラ
中判の一眼レフカメラ、大判カメラをはじめ、そのほかの種類についてはこちらの記事をご覧ください。
中古フィルムカメラ購入時のチェックポイント
フィルムカメラを購入するとき、多くの場合は中古になります。
そこでここでは、購入時のチェックポイントを解説します。
1.状態が良い(全動作に問題がない)ものを選ぶ
まず大切なのが、状態が良い中古を選ぶということ。
この記事でとくにおすすめしている動作が全自動のフィルムカメラは、内部に電子部品が多く使われているため、修理が難しいものが多いです。
そのため、すべての動作に問題がない、動作が確認されているものを購入するのが基本といえます。
整備済み・修理済み・オーバーホール済みのものを選ぶ
全自動のフィルムカメラであっても修理が可能なものや、半自動、手動のフィルムカメラの場合、整備・修理・オーバーホールが行われたものを選ぶとよいでしょう。
とくに、内部が機械式のフィルムカメラは定期的にメンテナンスを行って、長く使える構造になっているものも多いです。
購入時に、整備が行われているかチェックしましょう。
2.自分でも動作をチェックする
フィルムカメラを中古で購入する場合、自分でも簡単に状態をチェックしてみましょう。
通信販売で購入する場合も、保証付きのものの場合、初期返品可能期間、保証期間などがあるのが普通です。
その期間のうちに、以下のような点を確認しましょう。
カメラ本体
-
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- 外装に大きな割れ、凹み、商品説明にないキズはないか
- 電源は入るか
- 電池の液漏れの跡はないか
- シャッターは切れるか
- ファインダーが汚れていたり、曇っていたりしないか
- 裏蓋の遮光用スポンジ(モルトプレーン)が劣化していないか
-
レンズ
-
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- カビ、曇り、キズはないか
- シャッターを切ったときに絞り(目の瞳のような部品)は正常に動作しているか
- (オートフォーカスの場合)ピントを合わせる動作が正常か
- (マニュアルフォーカスの場合)ピントを合わせるときにゴリゴリしていないか
-
中古レンズの状態チェックについては、こちらの記事で解説しています。
3.保証のあるお店で購入する
中古フィルムカメラを購入するときに大事なのが、保証のついたお店で購入するということ。
フィルムカメラの中古品は、一台一台状態が異なります。
そのため、購入したカメラにお店が見逃した不具合があったり、購入後に故障が起きる場合も。
そのため、返品や交換ができる保証があることが重要なのです。
当店サンライズカメラでは、45日間の動作保証と、返品手数料無料制度を設けております(分解、落下、水没など例外あり)。
中古フィルムカメラをお探しの際は、ぜひサンライズカメラ公式サイトをご覧ください!
初級者におすすめのフィルムカメラ15選
それではここから、具体的におすすめの中古フィルムカメラを紹介します。
全自動のフィルムカメラから、マニュアル操作のフィルムカメラまで。
お気に入りの機種を見つける助けになれば幸いです!
1.Canon Autoboyシリーズ:全自動のコンパクトカメラ
Canon Autoboy Luna
カメラの種類 | コンパクトカメラ |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | 全自動 |
機能詳細 | オートフォーカス:あり〇 自動露出(AE):あり〇 オートローディング:あり〇(最初期の一部機種はなし) ストロボ:あり〇 |
レンズ | 固定式 |
年代 | 1970年代後半~2000年代 |
メーカー | Canon(キヤノン) |
Canon Autoboy(キヤノン オートボーイ)シリーズは、1979年に登場したコンパクトカメラ。
2000年代まで多くの機種が作られました。
特徴は、オートフォーカス、自動露出、オートローディングをはじめ、コンパクトカメラに求められる機能が高いレベルで自動化されていること。
この記事でおすすめした上記の機能は、1980年代後半以降のコンパクトカメラではどのメーカーでも自動化されていますが、大メーカーのCanonだけあって、幅広いユーザーに使いやすい、バランスのよいものに仕上がっています。
※ただし、初代機種のAF35M(初代オートボーイ)だけはオートローディングのみついていません。それより後の機種はすべてついています。
故障の可能性が少ないのは1990年代以降の機種
Canon Autoboyシリーズを中古で買う場合、おすすめなのが1990年代以降の機種。
たとえば、Autoboy Luna(オートボーイ ルナ)や
Autoboy S、SII(オートボーイS、SII)。
※そのほかにも数多くの機種があります。
ざっくりと1990年代以降の機種をおすすめする理由は「リチウム電池」が電源のため。
1980年代までの機種には普通の乾電池を使うものが多く、液漏れして故障する可能性があるのです。
リチウム電池は液漏れしないので、それが原因の故障は発生しません。
ズームレンズつき、単焦点レンズ(ズームではないレンズ)つきなどさまざまな機種があるので、あなた好みの外観のものを探すのがおすすめです。
2.OLYMPUS μシリーズ:全自動のコンパクトカメラ
OLYMPUS μ(初代)
カメラの種類 | コンパクトカメラ |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | 全自動 |
機能詳細 | オートフォーカス:あり〇 自動露出(AE):あり〇 オートローディング:あり〇 ストロボ:あり〇 |
レンズ | 固定式 |
年代 | 1990年代~2000年代 |
メーカー | OLYMPUS(オリンパス) |
OLYMPUS μ(オリンパス ミュー)シリーズは、こちらも機能が全自動のコンパクトカメラ。
フィルムカメラのコンパクトカメラのなかでも定番のもののひとつです。
オリンパスが得意とするカプセル型カメラという形状で、前面のカバーをスライドさせるとレンズが自動で飛び出てきます。
こちらもリチウム電池を使うカメラのため、液漏れで故障する心配はありません。
OLYMPUS μシリーズにも、ズームがない単焦点レンズのものと、ズームレンズつきのものがあります。
以前のフィルムカメラブームのときは単焦点レンズつきのモデルが人気でしたが、いま「1990年代風」の写真が撮りたい方には、当時のユーザーに人気があったズームレンズ付きのモデルもおすすめです。
↑ズームレンズ付きの例:OLYMPUS μ ZOOM 140
3.OLYMPUS PEN-EEシリーズ:ほぼ自動のコンパクト・ハーフサイズカメラ
OLYMPUS PEN EE-3
カメラの種類 | ハーフサイズカメラ(コンパクトカメラ) |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | 半自動 |
機能詳細 | オートフォーカス:なし(一部機種除きピント合わせは不要) 自動露出(AE):あり〇 オートローディング:なし(手動) ストロボ:なし(一部機種除く) |
レンズ | 固定式 |
年代 | 1960年代~1980年代 |
メーカー | OLYMPUS(オリンパス) |
OLYMPUS PEN EE(オリンパス ペンEE)シリーズは「ハーフサイズカメラ」という種類のフィルムカメラ。
普通の35mmフィルムカメラの半分の面積で撮影して、1本のフィルムにつき、2倍の枚数撮影できます。
そんなハーフサイズカメラのなかでも、OLYMPUS PEN-EEシリーズはもっとも有名な機種のひとつ。
初代機種は1961年に登場していますが、1980年代まで作り続けられたという完成度がとても高いモデルでした。
1960年代の設計ながら、自動露出機能を搭載。
オートフォーカスではありませんが、固定焦点というピント合わせが不要な構造になっており、操作はとても簡単です。
(上位機種のPEN EES、PEN EES-2には手動のピント合わせ機能もついています)
操作が簡単な機種としては、PEN EE、PEN EE-2、PEN EE-3、そしてストロボ付きのPEN EFがあります。
OLYMPUS PEN EE(初代)
整備済みのものも多く売られているので、レトロな外観のフィルムカメラが欲しい方にぜひおすすめしたい機種ですね。
関連記事
[旅×フィルムカメラ第6弾] ハーフサイズカメラ OLYMPUS(オリンパス) PEN EE-3を持って下田の港町をぶらり。
4.KONICA C35/C35 Flashmatic:半自動のコンパクトカメラ
カメラの種類 | コンパクトカメラ |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | 半自動 |
機能詳細 | オートフォーカス:なし(レンジファインダーでマニュアルフォーカス) 自動露出(AE):あり〇 オートローディング:なし(手動) ストロボ:なし(シリーズ機種には内蔵のものあり) |
レンズ | 固定式 |
年代 | 1960年代~1980年代 |
メーカー | KONICA(小西六、コニカ) |
KONICA C35(コニカC35)シリーズは、金属製の外装のコンパクトカメラのなかでも定番機種のひとつ。
上で紹介したOLYMPUS PEN EEシリーズとならんで、整備されて販売されている中古が多いフィルムカメラでもあります。
シリーズのなかでも購入しやすいのが
-
-
- KONICA C35(初代)
- KONICA C35 Flashimatic
-
です。
昭和の時代のカメラらしいスタイリング。
そして、レンズ固定式ながらレンジファインダー(連動距離計)を内蔵していて操作が楽しめることなど、見た目と楽しさを兼ね備えたおすすめ機種です。
ピント合わせとフィルムの装填・巻き戻しは手作業ですが、初級者にとって難しい「露出」は自動なのもポイント。
完全に自動よりも、自分の手で操作する部分があったほうが楽しい。
そんな方には一番のおすすめ機種かもしれません。
ストロボ付きが欲しいならKonica C35EFもおすすめ!
KONICA C35シリーズは、1968年から1980年代初頭まで続いた息の長いシリーズでした。
そのなかには、世界初の実用的なストロボ内蔵カメラ、KONICA C35EF(ピッカリコニカ)や、世界初の市販されたオートフォーカスカメラ、KONICA C35AF(ジャスピンコニカ)といった、歴史的に重要な機種もあります。
さて、ストロボのついたコンパクトカメラが欲しい方におすすめなのが、まさにそのKONICA C35EF(ピッカリコニカ)です。
ストロボ内蔵カメラとしては初期のものながら完成度は抜群。
あとの時代のストロボ内蔵フィルムカメラに比べて単純な構造のため、整備済みで売られているものもありますよ。
レンズの写りもとてもよいので、きっとフィルムカメラならではの写真を撮ることができるでしょう。
関連記事
5.Nikon F100:全自動の一眼レフカメラ
カメラの種類 | 一眼レフカメラ |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | 全自動 |
機能詳細 | オートフォーカス:あり〇 自動露出(AE):あり〇 オートローディング:あり〇 ストロボ:なし |
レンズ | 交換式 |
おすすめレンズ | Ai AF NIKKOR 50mm F1.4D Ai AF NIKKOR 50mm F1.8D など |
年代 | 1998年 |
メーカー | Nikon(ニコン) |
Nikon F100(ニコンF100)は、Nikonのフィルム一眼レフカメラのなかでも初心者の方におすすめの機種のひとつ。
その理由は、完成度が高く、Nikonらしく信頼性の高いフィルムカメラだからです。
Nikon F100は、当時のプロ向けカメラ、Nikon F5のコンセプトを受け継いだ機種として開発されました。
そのため多機能・高性能で、このような全自動のフィルム一眼レフカメラとしては、状態のよい中古がまだまだ購入可能です。
コンパクトカメラに比べれば大きめのサイズ感ですが、本格的なフィルム写真が撮りたいあなたにぜひおすすめしたい一台です。
Nikonのオートフォーカス一眼レフカメラは他の機種もおすすめ
Nikonのオートフォーカスフィルム一眼レフカメラ(全自動の一眼レフカメラ)は、Nikon F100以外の機種もおすすめです。
たとえばNikon F80、F70、F50、F-801、F-601、F-401などが挙げられます。
これらの機種には
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-
- 少し重いことが多い
- グリップがべたついていることがある
- 操作性に癖のある機種もある
-
といった、少し難がある部分もありますが、Nikonのカメラらしく、中古でもまだまだ動作に問題がないものも多くみられます。
外観が少々くたびれていてもよいなら、こういったフィルムカメラも狙い目です。
※小型軽量のものとしては、Nikon U、Nikon Us、Nikon U2といった機種もあります。
関連記事
[旅×フィルムカメラ第5弾] Nikon F100作例 カメラ女子が長野県小谷村で雄大な自然と人のやさしさに魅せられたお話。
6.MINOLTA α-7:全自動の一眼レフカメラ
カメラの種類 | 一眼レフカメラ |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | 全自動 |
機能詳細 | オートフォーカス:あり〇 自動露出(AE):あり〇 オートローディング:あり〇 ストロボ:あり〇 |
レンズ | 交換式 |
おすすめレンズ | AF 50mm F1.4 AF 24-85mm F3.5-4.5 など |
年代 | 2000年 |
メーカー | MINOLTA(ミノルタ) |
MINOLTA α-7(ミノルタ α-7)は、ミノルタのフィルム一眼レフカメラの完成版ともいえる機種。
動作はもちろん全自動、もちろん高度な設定も可能、ストロボも内蔵と、不足している部分はないといえます。
操作方法が後の時代のデジタル一眼レフカメラと似通っていて、操作しやすいのもポイントです。
ミノルタの一眼レフカメラは各社のなかでもファインダーの見え方が美しいことが有名で、一眼レフカメラならではの魅力を味わうことができますよ。
α-7などαシリーズ用の交換レンズは中古の価格が比較的手ごろなのも魅力です。
その他のMINOLTAのオートフォーカス一眼レフカメラについて
MINOLTAのその他のオートフォーカスフィルム一眼レフカメラについては、中古で購入する場合少々注意が必要。
理由は「持病」がある機種が多いためです。
1990年代中ごろまでの機種によくみられるのがグリップの劣化。
本体の動作に問題がなくても、グリップがひび割れてボロボロになってしまうのです。
また、1990年代後半~のα-Sweetなど廉価な機種は、ファインダーのミラー(ペンタミラー)が劣化して、ファインダーが黄色に変色して、とても見えにくくなってしまいます。
いっぽう、α-7に先駆けて登場したα-9については、そのような問題点はなくおすすめできるでしょう。
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↓上位機種 α-9の作例記事です。α-7でも同じように写真が撮れますよ。
[オールドレンズ撮り比べ12] MINOLTA α9と AF 85mm F1.4の組み合わせがあれば、もう他のフィルムカメラはいらない(作例あり)
7.Canon EOS 7/7s:全自動の一眼レフカメラ
カメラの種類 | 一眼レフカメラ |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | 全自動 |
機能詳細 | オートフォーカス:あり〇 自動露出(AE):あり〇 オートローディング:あり〇 ストロボ:あり〇 |
レンズ | 交換式 |
おすすめレンズ | EF 50mm F1.8 STM EF 28-90mm F4-5.6 USM |
年代 | 1980年代~2000年代 |
メーカー | Canon(キヤノン) |
Canon EOS 7(キヤノン イオス7)は2000年発売の、全自動の一眼レフカメラ。
そしてCanon EOS 7sは2004年発売の改良機種です。
どちらも、いまフィルム一眼レフカメラをはじめたい方にとても人気が高い機種です。
Canonの「EOS」はフィルムカメラ、デジタルカメラどちらでも定番のシリーズですが、なかでもCanon EOS 7とEOS 7sは、フィルムカメラとしては開発・発売時期が新しいこともあり、とても完成度が高い仕上がりとなっています。
どちらもプロ向け機種のEOS-1Vシリーズに準じた機能を搭載。
それでいて重量やサイズはとても軽快。
さらに、EOS 7sについては外装の仕上げが高級感あふれるものになり、デジタル一眼レフから技術をフィードバックしてオートフォーカスが高速化されています。
1990年代後半以降のCanon EOSシリーズはグリップがべたつく経年変化(アルコールで清掃可能)をのぞけば、持病らしい持病、故障要因がないのもポイント。
高度に自動化された機能で、フィルムならではの写真を簡単に撮影することができるでしょう。
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そのほかのEOSシリーズ
Canon EOSシリーズにはほかにも初心者の方におすすめしたい機種がいくつもあります。
2018年まで新品が販売されていた、プロ向けフィルム一眼レフカメラ、EOS-1V。
EOS-1Vに匹敵する機能を先んじて備え、プロ向け機種並みの耐久性を備えたEOS-3。
そして、初級者向けの廉価な一眼レフとしてユーザーを切り開いたEOS Kissシリーズ(初代機種には経年劣化による不具合があるので、それ以外がおすすめ)。
自動化されたフィルム一眼レフカメラを初めて触りたいなら、EOSシリーズは非常によい選択肢です。
ただし、1990年代中盤以前の機種には「シャッターダンパーゴムの加水分解」という経年劣化があるので、それよりあとの機種がおすすめです。
8.CONTAX Aria:ピント以外自動の一眼レフカメラ
カメラの種類 | 一眼レフカメラ |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | ピント以外全自動 |
機能詳細 | オートフォーカス:なし(マニュアルフォーカス) 自動露出(AE):あり〇 オートローディング:あり〇 ストロボ:なし |
レンズ | 交換式 |
おすすめレンズ | Planar T* 50mm F1.4 Tessar T* 45mm F2.8 |
年代 | 1998年 |
メーカー | CONTAX(コンタックス、京セラ) |
CONTAX Aria(コンタックス アリア)は、日本の京セラがCONTAXというブランドで販売したフィルム一眼レフカメラ。
オートフォーカスではなく、マニュアルフォーカスのカメラですが、それ以外の部分はすべて自動化されています。
このCONTAX Ariaのポイントは、あえてオートフォーカスではないことを選んだカメラだということ。
CONTAXというシリーズは、ドイツのカール・ツァイスとの提携で製造されたフィルムカメラでした。
京セラはオートフォーカスの一眼レフカメラを作る技術を持っていたのですが、世界一の光学機器メーカー、カール・ツァイスがオートフォーカス化を許さず、あえて、マニュアルフォーカスのまま進むこととなったのです。
CONTAX Ariaは、そんなCONTAXのフィルムカメラのなかでも、とくに小型・軽量であることを意識した製品。
取り回しが非常によく、操作性も良好です。
ドイツのカール・ツァイスの名レンズが使いたいあなたに。
ぜひおすすめしたいフィルムカメラです。
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9.MINOLTA X-700:半自動の一眼レフカメラ
カメラの種類 | 一眼レフカメラ |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | 半自動 |
機能詳細 | オートフォーカス:なし(マニュアルフォーカス) 自動露出(AE):あり〇 オートローディング:なし(手動) ストロボ:なし |
レンズ | 交換式 |
おすすめレンズ | MD ROKKOR 50mm F1.4 など |
年代 | 1981年 |
メーカー | MINOLTA(ミノルタ) |
MINOLTA X-700(ミノルタ X-700)は、ミノルタのマニュアルフォーカス一眼レフカメラの決定版ともいえる機種。
機能面では、露出のみ自動露出が可能な半自動操作のフィルムカメラですが、半自動の機種としてはもっとも完成度が高い一台だといえるでしょう。
最大の特徴はファインダーの見やすさ。
上で紹介したミノルタα-7もそうですが、ミノルタはファインダーのスクリーンという部品にこだわっていて、このX-700にもアキュートマットというとても見やすく、美しいものが採用されているのです。
操作部品はわかりやすいダイヤル式なので、慣れてきたら手動操作を覚えることも。
一枚一枚の撮影にこだわりたい方に、ぜひおすすめのフィルムカメラです。
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10.Canon AE-1:半自動の一眼レフカメラ
カメラの種類 | 一眼レフカメラ |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | 半自動 |
機能詳細 | オートフォーカス:なし(マニュアルフォーカス) 自動露出(AE):あり△(ただし半自動の「シャッター優先AE」) オートローディング:なし(手動) ストロボ:なし |
レンズ | 交換式 |
おすすめレンズ | FD 50mm F1.4 S.S.C. FD 50mm F1.8 S.C. など |
年代 | 1976年 |
メーカー | Canon(キヤノン) |
Canon AE-1(キヤノン AE-1)は、マニュアルフォーカス時代のCanon製一眼レフカメラのなかでもとくに大ヒットした機種。
フィルムをモーターで巻き上げる機構が一般的ではなかった時代に、とても廉価にその機能を普及させて、「連写一眼」というキャッチコピーとともに当時のユーザーのハートを鷲掴みしました。
いま、中古カメラとして使う視点から見ると、このCanon AE-1はとてもオーソドックスかつ使いやすいフィルム一眼レフカメラです。
操作方法はまだあまり自動化されていませんが、「シャッター優先AE」という半自動の操作で、比較的簡単に撮影することができますよ。
クラシカルな外観の「一眼レフらしい一眼レフ」が欲しい方にぜひおすすめしたい機種です。
「シャッター鳴き」などの経年劣化もあるので、整備済みのものがおすすめです。
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11.Nikon New FM2:マニュアル操作の一眼レフカメラ
カメラの種類 | 一眼レフカメラ |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | 手動 |
機能詳細 | オートフォーカス:なし(マニュアルフォーカス) 自動露出(AE):なし(マニュアル露出) オートローディング:なし(手動) ストロボ:なし |
レンズ | 交換式 |
おすすめレンズ | Ai Nikkor 50mm F1.4S Ai Nikkor 50mm F1.8S ほか |
年代 | 1984年 |
メーカー | Nikon(ニコン、日本光学) |
Nikon New FM2(ニコン ニューFM2)は、マニュアル操作のフィルム一眼レフカメラ。
そして、フィルム一眼レフカメラの定番中の定番です。
露出計(光の明るさを計る機能)以外は手動で設定が必要ですが、その特徴から、写真を学ぶ学生の教材としても長らく用いられました。
それでいて、Nikonのマニュアル操作の一眼レフカメラとしてはもっとも高性能な「1/4000秒のシャッター」など、高度な機能も搭載されています。
日本を代表するカメラメーカー、Nikonの定番製品だけあって、一眼レフカメラらしい見た目をしているのも魅力ですね。
写真にこだわりたいあなたに。
末永く愛用できる名機です。
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[フィルムカメラ遊泳記 第8話] 初心者のフィルムカメラ作例とありがちな失敗例紹介! Nikon New FM2/Nikkor-S.C Auto 55mmF1.2
12.OLYMPUS OM-1:マニュアル操作の一眼レフカメラ
カメラの種類 | 一眼レフカメラ |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | 手動 |
機能詳細 | オートフォーカス:なし(マニュアルフォーカス) 自動露出(AE):なし(マニュアル露出) オートローディング:なし(手動) ストロボ:なし |
レンズ | 交換式 |
年代 | 1972年 |
メーカー | OLYMPUS(オリンパス) |
OLYMPUS OM-1(オリンパス OM-1)は、こちらもマニュアル操作のフィルム一眼レフカメラとしては定番中の定番。
オリンパスのフィルムカメラならではの流麗なスタイリングから、とても人気が高い一台です。
発売は1972年(発売当初はOM-1ではなくM-1という名称)。
当時の一眼レフの「大きい・重い・シャッターを切ったときのショックが大きい」という不便だった点を解消したエポックメイキングな機種で、いまでもそのなめらかな操作感は、フィルムカメラという機械を扱うことの醍醐味を伝えてくれること間違いなし。
見た目だけでなく機能も本格的。
小さな見た目に似合わず耐久性もあります。
ほかのマニュアル操作の中古フィルムカメラと同様、整備しながら末永く使い続けることができる名機です。
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[オールドレンズ撮り比べ6] OLYMPUS ZUIKO 50mm F1.4と35mm F2 それぞれの特徴を掴んで上手に使いこなそう
13.Rollei 35:マニュアル操作のコンパクトカメラ
カメラの種類 | コンパクトカメラ |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | 手動 |
機能詳細 | オートフォーカス:なし(目測によるマニュアルフォーカス) 自動露出(AE):なし(マニュアル露出) オートローディング:なし(手動) ストロボ:なし |
レンズ | 固定式 |
年代 | 1960年代~ |
メーカー | Rollei(ローライ) |
Rollei 35(ローライ35)は、ドイツのローライ(フランケ&ハイデッケ社)が製造したコンパクトカメラ。
高級コンパクトカメラというジャンルの元祖ともいえる存在です。
最大の特徴はその小ささ。
35mmフィルムカメラとしてはいまでも最小の部類で、最初に発売した1967年当時、驚きをもって迎えられました。
とくにおすすめなのが初代機種のRollei 35と、上位機種のRollei 35S。
世界一の光学機器メーカー、カール・ツァイスのレンズをはじめ、ドイツのカメラ技術の粋が集められた名機中の名機です。
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Rollei 35は使い方に多少癖がある中古フィルムカメラですが、当サイトではこちらの記事で使い方を解説しています。
ぜひご覧ください。
↓作例を紹介しています。
14.Voigtlander BESSA Rシリーズ:マニュアル操作のレンジファインダーカメラ
カメラの種類 | レンジファインダーカメラ |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | 手動 |
機能詳細 | オートフォーカス:なし(レンジファインダーによるマニュアルフォーカス) 自動露出(AE):なし(一部機種はあり) オートローディング:なし(手動) ストロボ:なし |
レンズ | 交換式 |
年代 | 1999年~ |
メーカー | COSINA(コシナ)がVoigtlander(フォクトレンダー)ブランドで発売 |
Voigtlander BESSA R(フォクトレンダー ベッサR)シリーズは、日本のメーカー、COSINA(コシナ)がドイツ発祥のフォクトレンダーブランドで発売した、レンズ交換式のレンジファインダーカメラです。
1990年代のクラシックカメラブームの流れをくんで発売されたフィルムカメラで、一度は新品がなくなってしまったレンジファインダーカメラというジャンルを、手ごろに楽しめるようにしたエポックメイキングな機種でした。
2000年に登場したBESSA Rは、ライカスクリューマウント(L39マウント)という、さまざななオールドレンズが使えるレンズマウントを採用。
2002年のBESSA R2では、次に紹介する「M型ライカ」用のレンズが使えるようになり、より楽しみの幅が広がりました。
そのほかにもBESSAシリーズにはさまざまな機種があります。
機能については、自動露出ではない(マニュアル露出)の機種と、絞り優先AEという自動化された機能がついたものがあります。
つくりが新しいレンジファインダーカメラを楽しみたい方には断然おすすめできるフィルムカメラです。
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15.Leica M3:マニュアル操作のレンジファインダーカメラ
カメラの種類 | レンジファインダーカメラ |
フィルムの種類 | 35mmフィルム |
機能 | 手動 |
機能詳細 | オートフォーカス:なし(レンジファインダーによるマニュアルフォーカス) 自動露出(AE):なし(マニュアル露出) オートローディング:なし(手動) ストロボ:なし |
レンズ | 交換式 |
年代 | 1954年 |
メーカー | Leitz(ライツ) |
Leica M3(ライカM3)は、フィルムカメラの頂点ともいわれる、レンズ交換式のレンジファインダーカメラ。
発売は1954年、ドイツ(当時の西ドイツ)製。
ドイツの工業技術がもっとも爛熟した時代に、存分にコストをかけて作られた最高の仕上げ。
各部の質感、素材感、操作感、すべてが魅力的なフィルムカメラです。
高級機種のため、基本的にはきちんと整備が行われて販売されているのもポイント。
操作は手動ですが、フィルムカメラを使っているという満足感を得られることは間違いありません。
Leica M3(ライカM3)は限りなく正解に近い選択肢です。
状態のよいものを買うならボディだけで20万円程度(2022年現在)は出したいところですが、もしずっとフィルムカメラを続けたいなら、最初からLeica(ライカ)を買ってしまうのはいかがでしょうか?
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[オールドレンズ撮り比べ16] Leica (ライカ) Summicron 5cm F2とLeica(ライカ) M3の実力はすさまじかった
あなたにぴったりの中古フィルムカメラを見つけてみませんか?
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FM2発売当時のマニュアルレンズにインスパイアされたデザイン!
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