中古市場で非常に人気が高いCONTAX Aria（コンタックス アリア）。

CONTAXのマニュアルフォーカス一眼レフ最後の機種にして、小型軽量さと、すっと締まったデザインから、いまでもファンの多いカメラです。

CONTAX RTSのポルシェデザインの流れを脈々と受け継ぎながら、その魅力をぐっと凝縮したようなデザイン。
マニュアル撮影からAEまで、ダイヤルを回して操作をすることの悦び。
中古のCONTAXフィルム一眼レフの購入を考えるとき、真っ先に選択肢に上がる機種でしょう。

CONTAX爛熟期のカメラだからこその使いやすさと、可愛いカメラとも形容されるデザインゆえに、女性ユーザーにも人気があったことも特色です。

「美人なカメラ」CONTAX Ariaとは、いったいどんなカメラなのでしょうか？
ぜひ中古で探すときの参考にしてくださいね。

CONTAX Ariaとは

ヤシカ・CONTAXのマニュアルフォーカス最後のカメラ、CONTAX Aria（コンタックス アリア）。
いまでは中古でしか手に入らないCONTAXのなかでも、特に評価が高い機種です。

女性にも人気が高いこのカメラは、いったいどんな魅力を秘めているのでしょうか。

CONTAX Ariaの性能・スペック

形式	電子式一眼レフカメラ
シャッター	16秒〜1/4000秒（オート・絞り優先） 4秒〜1/4000秒（シャッター優先） B、4秒〜1/4000秒（マニュアル） 電子式 縦走り金属幕フォーカルプレーンシャッター シンクロ同調速度1/125秒
露出計	評価測光 中央重点測光 スポット測光
AE	プログラムAE 絞り優先AE シャッター優先AE マニュアル
ファインダー	視野率95% 0.82倍
レンズマウント	ヤシカ・コンタックスマウント
巻き上げ	自動巻き上げ・巻き戻し
使用電池	CR2リチウム電池(Amazon)x2
発売年	1998年

CONTAX Ariaで使えるカメラ用品

女性的なカメラ

CONTAX Ariaの特徴。
それは、誰にでも使いやすいカメラであることです。

1990年代後半のフィルムカメラの中古価格は一般的にとても安価ですが、CONTAX Ariaが例外的に値崩れしづらいカメラなのは、他のCONTAX中古カメラに比べ完成度が非常に高いことが要因でしょう。

マルチモードAEを搭載して露出の失敗をなくすという機能面はもちろんのこと、とくに気を配っているのが、小型軽量であること。

横幅137mm、高さ92.5mm。
高さこそCONTAX Ariaのほうが大きいですが、小ささに定評のある横幅136mmのOM-1に匹敵するサイズです。

それでいて機能も充実。
中古機械式マニュアル機を軽く凌駕するスペックの実力派です。

重量はたったの460g。
カバンに入れっぱなしにしても気にならないし、一日中肩から下げていても気にならない。
CONTAX Ariaは、まさにいつでも持ち歩けるカメラなのです。

やわらかい直線と質感

もちろん、単に小さくて軽いだけではありません。

CONTAX Aria最大の魅力はデザイン。
CONTAX RTSから続くポルシェデザインの流れを引き継いだうえで、すっと切り落とした直線のなかにも優しさが感じられる、あたたかみある形に仕上がっているのです。

魅力を更に高めているのが色と質感。
ただの黒ではない、CONTAXだけのマットな色調と、手にフィットする感触。
黒いボディのなかに白い文字も映えています。

中古市場でなかなか値下がりしない人気も、このデザインあってこそのことなのは間違いありません。

いつでも側に置いていたいような美しさ。
それがCONTAX Ariaの魅力なのです。

さまざまな中古カメラのなかでも、CONTAX Ariaの美しさは群を抜いたものだといえるのではないでしょうか。

どんなシチュエーションにも対応する機能とレンズ

もちろんCONTAX Ariaはデザインだけのカメラではありません。

小型軽量ながら機能はフラッグシップ並み。

シャッター速度は1/4000。
測光方式も評価測光、中央部重点平均測光、スポット測光を選択できるので、どんな光線状態でもOKです。

モダンな性能を備えていることから、中古で購入しても十分な性能を楽しむことができますよ。

当然、CONTAXのカメラだけにさまざまなツァイスレンズが使用可能。
多種多様の中古レンズがよりどりみどりです。
ツァイスのレンズは、言うまでもなく世界最高のレンズ。
中古ツァイスレンズを操ることで、最高の性能で世界を切り取ることができるのです。

実際、CONTAX Ariaはプロにも愛用されていたカメラ。
写真学校の学生がマニュアルフォーカスのカメラを購入するときも、Nikon NewFM2ではなくCONTAX Ariaが選ばれることがあったくらい。

デザインだけではなくプロの要求に応える性能を兼ね備えたCONTAX Ariaなら、フィルムカメラを中古で手に入れて初めて触れる方でも、自然に写真のコツを覚えてステップアップしていくことができますよ。

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CONTAXのレンズについてはこちらの記事でも紹介しています

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CONTAX Ariaでどんな写真が撮れるの？

シリーズ「オールドレンズ撮り比べ」では、CONTAX Ariaでどんな写真が撮れるのか作例を紹介しています！

ぜひこちらの記事もご覧ください。

[オールドレンズ撮り比べ1] CONTAX Planar T* 50mm F1.4 MMJはレンズ沼へ引き込む銘玉

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女性のためのカメラとしてのCONTAX Aria

CONTAX Ariaは明確に、女性をターゲットにして開発されたといわれています。
その背景には、女性が撮った写真が注目されたという写真の歴史のひとコマがありました。

ガーリーフォトとCONTAX Aria

1990年代後半。
中古カメラのブームとともに日本で注目された写真の潮流がありました。

それが「ガーリーフォト」。

HIROMIX、長島有里枝、そして蜷川実花。

それまで男性のものと思われていた写真表現の世界。
ガーリーフォトは色彩感覚と新鮮な被写体で、そこへ一気に風穴を開けたのです。

いまでは女性が写真を撮るというのは、なにも珍しくない普通のことになっていますが、若い女性がカメラをいつも持ち歩くのが普通になったのは、このガーリーフォトのブームがあってからのことなのです。

女性向けのカメラを作る

CONTAX Ariaが生まれたのは、まさにそのような時代背景があってのことでした。

発売は1998年。
まさに、ガーリーフォトのブームのただ中のことです。

もちろん、小さくて軽いカメラはそれまでにもありました。
でも、それらのカメラのメインターゲットはあくまでも男性。
OLYMPUS OM-1やPENTAX Mシリーズといった小型一眼レフもすでに中古市場だけの存在となっていました。

また、1960年代のオリンパスペンEEやリコーオートハーフ、フジカミニをはじめ、女性向けのカメラというものは開発されてきましたが、それらは機能的には簡略化されたものでした。
単に操作を簡単にしただけでなく、表現としての写真撮影に耐えうるカメラとして生み出されたこともCONTAX Ariaの特色のひとつだったのです。

明確に女性にとっての使いやすさを考えて、そして受け入れられた。
CONTAX Ariaはそんな、女性のためのカメラの金字塔なのです。

蜷川実花とCONTAX Aria

そんなCONTAX Ariaのユーザーとして有名な写真家の代表に蜷川実花がいます。

いまや押しも押されぬ、日本を代表する写真家である蜷川実花。
愛用しているのはCONTAXのカメラです。

35mmフィルムではCONTAX Aria、中判ではCONTAX 645。

女性による写真作品が注目された時期、CONTAX Ariaは蜷川実花の愛用するカメラとしても注目を集めました。

実際にトップクラスのプロも使っているカメラとして、CONTAX Ariaの性能と使いやすさは折り紙つき。
中古フィルムカメラで写真を撮るのなら、もちろん今でもCONTAX Ariaは現役であなたの愛機になってくれるはず。

最高の女性写真家と同じカメラを使いたくなったら、ぜひ中古のCONTAX Ariaを探してみましょう！

カメラ女子におすすめのフィルムカメラを、こちらの記事でも紹介しています。
ぜひ併せてご覧ください！

カメラ女子にぴったりのフィルムカメラ おすすめ機種12選

CONTAX Ariaのデザインと感触を楽しむ

このように、CONTAX Ariaはデザインと使いやすさ、実力を兼ね備えたカメラ。
バランスの良さが中古人気の高さの秘密です。

単に美しいだけでなく、さまざまな撮影に対応する機能と、ツァイスレンズが使えることも魅力でしょう。

35mmフィルムを使う小型軽量のカメラを中古で探すなら、CONTAX Ariaはベストな選択肢のひとつ。
ぜひあなたも、CONTAX Ariaを中古で手に入れて、その感触を実際に味わってみてくださいね。

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