デジタルカメラで安いレンズを手に入れる方法とは?オールドレンズで撮影の幅を広げよう!
安い値段でデジタルカメラの交換レンズを手に入れるには、いったいどうしたらよいのでしょうか?
ミラーレス一眼カメラや一眼レフカメラの大きな特徴は、レンズが交換できること。
「遠くのものが大きく撮れる」望遠レンズや、遠近感が強調されたドラマチックな描写の広角レンズ。
背景の「ボケ」を活かした写真が撮れる「明るい」単焦点レンズ。
せっかくミラーレス一眼カメラやデジタル一眼レフを手に入れたのだから、付属のキットレンズ以外のレンズを試してみたいという方も多いのではないでしょうか。
そんなときに考えるのが、安い値段で交換レンズが買えないのかということ。
デジタルカメラメーカーの作っているレンズは、どうしても値段が高め。
中古でもけっして安くはないですし、性能と価格は比例していて、高級レンズは何十万円もすることも。
でも大丈夫。
安いお金で、写真の幅をぐっと広げてくれる交換レンズを買う方法があるんです。
イチオシの方法は、「オールドレンズ」。
中古フィルムカメラ専門店のスタッフならではの視点でも、写真がもっと楽しくなる方法を解説します!
目次
2024年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
オールドレンズを楽しむのにも最適!写真にも動画にもおすすめのフルサイズミラーレス一眼カメラを選ぶならこのカメラ!!
写真・動画どちらもハイクオリティ。一度は手にしたい逸品!
FM2発売当時のマニュアルレンズにインスパイアされたデザイン!
どこでも持ち歩ける相棒です。
デジタルカメラで安いレンズを手に入れるには?
一眼レフやミラーレスといったレンズ交換ができるデジタルカメラのために、安いレンズを手に入れるにはどんな方法があるのでしょうか?
キットレンズ以外のレンズを使ってみたいというあなたのために、いくつかの方法を解説します。
1.純正の安いレンズを購入する
デジタルカメラのメーカーは、安い値段でも交換レンズを販売しています。
たとえば、以下のようなレンズです。
Canon EF 50mm F1.8 USM
Nikon AF-S DX Nikkor 35mm F1.8G
どちらも中古なら1万円台で購入が可能で、このレンズをきっかけにたくさんの交換レンズを買い集めるようになる人が多いことから、「撒き餌レンズ」の二つ名でも呼ばれています。
どちらも性能は折り紙つき。
筆者は元ニコンユーザー(2018年現在はSONYユーザー)でしたが、35mm F1.8は解像力も描写力も高く、とてもよいレンズです。
とはいっても、お財布と相談すると、1万円台とはいっても、少し購入をためらってしまうことがあるかもしれません。
さらに、撒き餌レンズ以外のことを考えると問題が出てきます。
撒き餌レンズ以外の純正レンズは基本的に高い
このようなレンズが安いのは、「撒き餌」と呼ばれることからもわかるとおり、ユーザーに交換レンズの魅力を伝えるため。
そのため、新品の定価自体、性能からすれば安すぎるくらいに抑えられています。
すなわち、撒き餌レンズ自体の利益は少なくても、そのぶん、ほかの「普通の値段のレンズ」で稼いでいるということ。
デジタルカメラメーカー純正のレンズは、実際、超広角や望遠となってくると、それなりの値段がしてしまいます。
2.レンズメーカー製のレンズを使う
SIGMA、TAMRON、Tokinaなどのレンズ専業メーカーの、サードパーティ製レンズを使うのも安いレンズを手に入れる手段のひとつ。
とくに、デジタルカメラ用のズームレンズについては、純正ではなくレンズメーカー製を使っているという方も多いのではないでしょうか。
実際、同じ性能のズームレンズ、例えばF2.8通しのズームレンズ同士などを比較すると、レンズメーカー製のレンズは非常に安いです。
ですが、それも数万円単位の話。
もちろん、最初にデジタルカメラを買うときに、メーカー純正ではなく安いレンズメーカー製のレンズを買うのは賢い選択。
最近のレンズメーカー製レンズは性能がとても向上していますし、そのままデジタルカメラメーカー純正レンズとしてOEM供給されていることさえあります。
さらに、レンズメーカー製の単焦点レンズも、最近は高級化が著しくなっています。
デジタルカメラ用の交換レンズをこれからいろいろと使ってみようという方の場合、少し二の足を踏む値段といえるかもしれません。
3.オールドレンズを使う
そこで、なんと数千円から交換レンズを手に入れる方法があります。
それが「オールドレンズ」を使うこと。
中古フィルムカメラを数多く取り扱ってきた、当店だからこそおすすめする方法です。
オールドレンズとは
オールドレンズとは、フィルムカメラの時代に作られた、クラシックな中古レンズのこと。
オールドレンズにも安いものからプレミアがついているものまでいろいろとありますが、時代やメーカー、種類によっては1万円以下のものが豊富に揃っています。
とくにおすすめするのが、「背景がボケた写真」を撮りたいとき。
デジタルカメラを買ったときに交換レンズがほしくなる一番の理由。
それは「ボケを活かした写真を撮りたい」ということなのではないでしょうか。
じつはオールドレンズには、ボケを生み出すのにとても向いているものが非常に多く存在しています。
ただ単にボケるだけではなく、ボケかたの味わいもとても良好。
オールドレンズは安いだけでなく、なんと、人の心を動かすような質感・情感あふれる写真を撮ることまでできるおトクなレンズなのです。
[oldlens]
安いオールドレンズでデジタルカメラを楽しむ
安いレンズを手に入れるためにおすすめの方法、オールドレンズ。
いったいどんなふうに購入すればよいのでしょうか?
オールドレンズを購入するには?
安いオールドレンズが購入できるのは中古カメラ店。
フィルムカメラの時代のレンズなので、中古カメラ店のなかでも、フィルムカメラに強いお店で購入するのがおすすめです。
当店、サンライズカメラの公式サイトでも安いオールドレンズをいくつも取り揃えているので、ぜひご覧ください!
オールドレンズは「マウントアダプター」で取り付ける
そんなオールドレンズを使うために必要なのが「マウントアダプター」。
レンズとデジタルカメラ本体をつなぐためのアダプターです。
マウントアダプターは2000円程度で購入可能。
オールドレンズ本体にもとても安いものが多いので、レンズとアダプターを合わせて、1万円以下でじゅうぶんに実用的なレンズが購入可能です。
マウントアダプターについて、詳しくは以下の記事で解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。
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オールドレンズが使いやすいメーカー・使いにくいメーカー
オールドレンズには、デジタルカメラ本体のメーカーによって、取り付けやすいメーカーと、取り付けにくいメーカーがあります。
具体的には……
ほとんどのオールドレンズが使えるメーカー
- SONY(ミラーレス)
- Nikon(ミラーレス)
- Canon(ミラーレス)
- OLYMPUS
- Panasonic
- FUJIFILM
- SIGMA
これらのメーカーの「ミラーレス一眼カメラ」は、ほとんどの安いオールドレンズが使用可能です。
各社のミラーレス一眼カメラで使えるマウントアダプターの例
一眼レフカメラ用のオールドレンズがほとんど使えるメーカー
- Canon(一眼レフ)
- SONY(一眼レフ)
CanonやSONYのデジタル一眼レフカメラは、マウントアダプターを使うことで他のメーカーのオールドレンズも使えます。
Canon・SONYのデジタル一眼レフで使えるマウントアダプターの例
同じメーカー(レンズマウント)のオールドレンズのみ使えるメーカー
- Nikon(一眼レフ)
- PENTAX(一眼レフ)
NikonはNikon製の、PENTAXは同じ「Kマウント」のオールドレンズのみ使えます。
PENTAXはマウントアダプターを使うことで、「M42マウント」のオールドレンズも使えます。
(PENTAXのKマウントには、PENTAX製以外のオールドレンズもたくさんあります)
不明な場合は、購入前にメールなどでお店に問い合わせてみましょう。
よろこんで質問に答えてくれますよ。
[oldlens]
安いオールドレンズの特徴
さて、それでは安いオールドレンズは、デジタルカメラで使う場合どんな特徴があるのでしょうか?
オールドレンズの得意なことと苦手なことをみると、その特徴がよくわかってきます。
安いオールドレンズが得意なこと
まず得意なこと。
オールドレンズは、SNSにアップロードするとたくさん「いいね」がつくような、心に訴えかけるような写真が得意です。
背景がボケた写真
デジタルカメラを買ったなら撮ってみたい、背景のボケを活かした写真。
オールドレンズがいちばん得意とする分野です。
オールドレンズの製品名と見ていると、「50mm F2」というように、「F2」「F1.7」「F1.4」のような数字が書いてあると思います。
この数字(F値)が小さいほど、ボケを活かした写真が撮りやすいのです。
理由は、オールドレンズの時代にはストロボがなく、「感度」も低かったため。
数字(F値)が小さいことは、暗いところでも多くの光をカメラに取り込めることを表します。
そのようなレンズにはピントが合う範囲が狭くなる(ボケやすくなる)特性があるため、昔のレンズには結果として、ボケが味わいやすいものが多くなりました。
参考までに、デジタルカメラとセットのキットレンズは「F3.5」や「F4.5」といった、ボケにくいレンズなのが普通です。
デジタルカメラメーカーの純正レンズは1万円以上しますが、オールドレンズならそれよりもずっと手頃な安い値段で、ボケが活かせるレンズが手に入るのです!
空気感あふれる写真
安いオールドレンズは、撮った写真の味わい深さも抜群。
オールドレンズは、最新のレンズでは再現できない「空気感」や「質感」があふれる写真を撮ることができるレンズ。
レンズの設計が進歩しすぎて個性が少なくなってしまった現代のレンズにくらべて、あたたかみあふれる描写が楽しめます。
ボケの味わいとあいまって、人の心を動かす写真を生み出すことができますよ。
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安いオールドレンズが苦手なこと
いっぽう、安いオールドレンズには苦手なこともあります。
ズームレンズは少ない
オールドレンズの時代にはズームレンズは発展途上。
とくに1970年代前半より前は、実用的なズームレンズ自体、あまり普及していませんでした。
あっても、単焦点のオールドレンズと違って描写力は現代のものよりずっと劣ることが多いです。
イベントなどの撮影でズームレンズが使いたいときにはキットレンズを使って、オールドレンズと使い分けるのがおすすめです。
マニュアルフォーカスになる
安いオールドレンズは基本的にマニュアルフォーカス(手動でピントを合わせる)です。
ただし、マニュアルフォーカスを前提の設計なので、キットレンズでマニュアルフォーカスをするよりもずっと快適にピントが合わせられますよ。
Aモード、Mモードでの撮影になる
デジタルカメラ本体の撮影モードは、AモードとMモードだけ使うことができます。
基本的にはAモードで使うことが多くなるでしょう。
Aモードは背景のボケを活かすのに向いたモード。
逆に、オールドレンズを使ってボケを使いやすいといえるかもしれません。
オールドレンズの魅力と弱点については以下の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
おすすめの安いオールドレンズ
最後に、オールドレンズのなかでも安い値段で手に入れやすいものを紹介します。
おすすめのオールドレンズについては、こちらの記事でより詳しく解説しています。
Super Takumar 55mm F1.8
安いオールドレンズの定番。
旭光学(PENTAX)のスーパータクマー 55mm F1.8は、安いものなら5000円以下から入手可能です。
PENTAXのレンズですが、マウントアダプターを使えば各社のデジタルカメラに装着できます。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
MC ROKKOR 55mm F1.7
1960年代にフィルムカメラの売上を競っていたミノルタ。
MCロッコール55mm F1.7は、ミノルタの安いオールドレンズのなかでもとくに入手しやすいものです。
こちらも状態によりますが安い値段で入手可能です。
ミノルタのレンズについては以下の記事でも解説しています。
Jupitar-8 50mm F2
ジュピター8 50mm F2は、旧ソ連製のオールドレンズ。
ドイツ製の設計に由来していて、カメラ愛好家にも定評がある人気の逸品です。
旧ソ連で作られたものには安いオールドレンズが多く、デジタルカメラの楽しみをより広げてくれますよ。
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
安いレンズでデジタルカメラを楽しもう!
デジタルカメラの楽しみは、レンズを交換することでより広がるもの。
オールドレンズなら、さらに多彩な写真を撮ることができますよ。
安いレンズをお探しの際は、ぜひオールドレンズを検討してみては?
当店サンライズカメラ公式サイトでも安いオールドレンズを販売しているので、ぜひご覧ください!
2024年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
オールドレンズを楽しむのにも最適!写真にも動画にもおすすめのフルサイズミラーレス一眼カメラを選ぶならこのカメラ!!
写真・動画どちらもハイクオリティ。一度は手にしたい逸品!
FM2発売当時のマニュアルレンズにインスパイアされたデザイン!
どこでも持ち歩ける相棒です。
編集履歴
2022年2月26日
ミラーレス一眼カメラの種類を2022年時点の情報に加筆。
その他細かな表記修正。
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