[フィルムカメラ遊泳記 第2話] フィルムカメラ初心者が陥りがちな七不思議 わからないことを解説
こんにちは!
フィルムカメラ初心者の私いくた りかがお送りする「フィルムカメラはとっつきにくい」と感じている人でも気軽に楽しめる連載。
今回の第2話は、カメラを持って出かける前の不安を解消できる・知っておけば安心してスタートできる「初心者のための予備知識」的なところのお話です。
初めてのフィルムカメラでわからないことや疑問がある方の参考になれば嬉しいです!
- フィルムカメラを目の前に手をつけられず固まってしまった……
- フィルムカメラを使うには、まず何をどうすればいいの?
- デジタルカメラとどう違うの?
フィルムカメラの世界への第一歩を踏み出すきっかけに、ぜひ力を抜いて読んでいってくださいね。
【前回の記事はこちら】
目次
記念すべき1台目は「Nikon New FM2」!
まずは、この連載で使うフィルムカメラの紹介です。
この連載で使うフィルムカメラの紹介
この連載で撮影に使う初めてのフィルムカメラとオールドレンズはこちら。
ボディはNikon(ニコン)の名機「Nikon New FM2」。
レンズはこちらもNikonの製品。
「単焦点レンズ」という種類のレンズで、サンライズカメラさんから何本かお借りしました。
今回は見た目が一番立派な「NIKKOR-S.C Auto 55mm F1.2」という大口径レンズを装着してみました。
・・・めっちゃクール。
初対面でけっこうグッときました。笑
さて「なぜこの機種を1台目に選んだのか?」気になるところですよね?
こちらについては……次回!
初心者の人向けの機材の選び方について詳しく解説していきますのでもう少しお待ちください!
初めてのフィルムカメラ 七不思議
それでは早速フィルムカメラに触っていくのですが……
初心者の方が初めてフィルムカメラを触ると、早速いろんな不可解なこと・わからないことが起こります。
でも焦らず壊さず笑、
落ち着いて一つ一つ、わからない点、疑問な点を解決していきましょう。
今回、わたしが初めてのフィルムカメラを触って驚いた7つのことを紹介します!
<七不思議 其の一> 電源どこ!(笑)
まず、わからないこと、疑問に感じたことその1は電源の入れ方だったのですが……
電源スイッチで全てが起動すると思ってる現代っ子ぶりに早速反省。
機械式のフィルムカメラには電源というものはなく、正しい操作をすればシャッターは下ります。
とても初心者らしい疑問でした。
(ただし、Nikon New FM2の場合、適正露出を教えてくれる露出計のための電池は必要です。露出計の電源は、巻き上げレバーを動かすと入ります)
<七不思議 其の二>シャッターどこ!
これも初心者らしい疑問だったと思うのですが、シャッターがどこなのかわからない!
電源と間違えてシャッターを予期せず押し、
が、しゃッ。
まさかのシャッター音に思わず「ひゃっ!」と驚きましたが(幸いフィルムをまだ入れてなかったので無駄にせずに済みました)あまりにもシステマティックな音に感激。
シャッターは、黄色い丸で囲んだ、ここのミシンの糸巻きみたいな場所です。
ちなみにフィルムを巻き上げたあとにシャッターを切ってしまうと1枚消費してしまうので、間違えて押さないように注意です。
(Nikon New FM2の場合、巻き上げレバーをもとの位置に戻しておけば、バッグの中などでの誤作動を防げます)
<七不思議 其の三>フィルム室が開かない
・・・
フィルムカメラということは、フィルムをどこかに入れるのだろうが、
いやはや一体、どこが裏蓋を開けるスイッチなのか(懲りずにまたまた自動スイッチを探す)。
開け方がわからない。疑問。
Nikon New FM2の裏蓋の開け方
調べてみたら、やっと裏蓋を開ける方法がわかりました。
上の画像のように、①の小さい取っ掛かりを引きながら②の部分(巻き戻しクランク)を上げると、③左側から扉が開きます。
これでフィルムを入れることができますね。
(フィルムの入れ方だけフォーカスした記事も後日アップ予定です!)
ちなみに「巻き戻しクランクを持ち上げる」という方法で裏蓋を開けるフィルムカメラは、ほかにもたくさんあります。
使い方のblog記事はこちら
当Webサイトでは、フィルムカメラの使い方についても解説しています。
フィルムカメラの使い方がわからないというときは、ぜひご覧ください。
<七不思議 其の四>ISO感度の目盛りが動かせない!
デジタルカメラにもある「感度」の設定。
どうやら、フィルムカメラでも感度の設定が必要なようです。
ISOって書いてあるのでISOを調整する場所はここだとはわかったんです。
でも、動かし方がわからない。
でも動かそうとするとシャッタスピードが動いてしまう。
これも疑問点なのでした。
ISO感度の目盛りを動かす方法
ここは持ち前の「とりあえずいじってみる精神」でいけました。
凸凹したシャッターダイヤルを真上に持ち上げて、回すと窓枠の中の数字だけが動かせました。
でもちょっとずれるとシャッタスピードの方が回っちゃうので地味にコツがいるみたいです。
↓ちなみにシャッタースピードの位置は素直でわかりやすいと思います。
<七不思議 其の五>美しすぎる絞りリングの目盛・・・
今回使うレンズにはぐるぐる回せる場所が2箇所あるので「どっちがどっち!」と一瞬戸惑いました。
どのリングがどんな操作なのかわからない!
フィルムカメラのレンズのリング
ボディ側が露出や被写界深度を変動させる「絞りリング」、
先っちょ側がピント合わせに使う「フォーカスリング」(ピントリング)です。
※「絞り」やら「シャッタースピード」やらってそもそも何? という疑問がある方はこちらの記事を参考に!
オールドレンズのレトロ感がたまらない
ところで、目盛のレトロ感がもうたまらない。
現代のレンズと比べてみても、違いわかりますか?
↑今回使う1960年代のレンズ(NIKKOR-S.C Auto 55mm F1.2)
↑普段使っている現代のレンズ(Canon EF 24-105mm F4L IS USM)
数字の部分がプリントではなく若干彫られていて色もそれぞれの数字ごとに異なっていて。
なんとなく自分はこういうビジュアルの美にハマりそうな予感です・・!笑
フィルムカメラでは液晶ではなくアナログなリングで設定
絞り値の話に戻りますと・・
デジタルでは画面上に出る数字を調整しますが、
フィルムカメラではリングやダイヤルを回して設定するあたりがアナログですごくいい。
じっくり作風を考えながら、
カチ。カチ。
と絞り値を変えていく。
こういう時間がより一層心を清らかにしてくれるのでしょう。。
<七不思議 其の六>ファインダー覗くと、ぼやぁ・・・
ファインダーを覗くとぼやぼや……
今回使う、Nikon New FM2はマニュアルフォーカスなんです。
恐らくデジタルカメラやオートフォーカスのフィルムカメラしか経験したことがない人にとっては、こんな基本的なところでも「あれ、、壊れてる?」とどきどきしてしまうんじゃないかと思います。
自動でピピッとピントが合ってくれるわけではないので、フィーカスリングをくるくる回してピント合わせをする必要があります。
この段々と見えてくる過程があるほうが、最初からくっくり見えるより明瞭感、達成感を感じられて、これも時間をかける醍醐味のひとつなのかなと。
<七不思議 其の七> 今度はシャッターが押せない!
最初に「が、しゃッ。」と間違えて押してしまったシャッター。
いざピントも合わせて押すぞ!と意気込んだのにも関わらず、先ほどのような活きの良い機械音が聞こえてきません。
まさかもう壊してしまったのかと一瞬ヒヤリとしましたが、どうやらフィルムを巻き上げていなかったようです・・・!
そう、今回使うNikon New FM2のようなフィルムカメラでは、フィルムを手で巻き上げる必要があるんですね。
一枚撮ったらこのレバーを引いてフィルムを巻き上げる。
そうすると窓の数字も1つ動いていきます。
はぁ、、、とりあえず壊してなくって安心。笑
初めてフィルムカメラを触った感想
よくフィルムカメラには「自分で操作をする楽しみ」があると言いますが、機械いじり好きな人にとっては本当にたまらない構造美なんじゃないかと思います。
しかし私は全くメカ好きタイプでもなく、逆にクラスに一人はいた、みんなと同じブツを触っているはずが一人だけ完成品が異なってしまうタイプ。(あえてみんなと逆を行きたがるタイプでもある)
機械への苦手意識から説明を聞くことすら面倒臭くなり、説明書を読まずに人の話を聞かずに笑、まずは触ってしまうやつです。
でも、ある意味フィルムカメラにおいてはこれが通用しちゃうんじゃないか? とちょっぴり思ったのです。
なにせアナログな操作って結構触ればわかるみたいなところあるし、意外と構造的にはすごく理にかなっていてわかりやすい。
シンプルなつくりで、すぐに疑問が解決します。
デジタルより全然親切なのでは? というのがシンプルな感想です。
よく、情熱は始めてみないと湧かない。と言いますが、ほんとうにそうですね。
初心者でも、触ってみればフィルムカメラはわかります!
とにかくいっぱいまずは触れてみて、わからないこと・疑問点をたくさん洗い出して勉強していきたいなと思います!
次回はNikon New FM2を選んだ理由・初心者におすすめの理由について
次回は、初心者の方の1台目としてなぜ「Nikon New FM2」を選んだのか?
そして、初心者の人でも迷わず機材を選ぶことができるポイントについてのお話です。
お楽しみに!
【次の記事はこちら】
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オールドレンズを楽しむのにも最適!写真にも動画にもおすすめのフルサイズミラーレス一眼カメラを選ぶならこのカメラ!!
写真・動画どちらもハイクオリティ。一度は手にしたい逸品!
FM2発売当時のマニュアルレンズにインスパイアされたデザイン!
どこでも持ち歩ける相棒です。
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