オリンパスOM用オールドレンズをマウントアダプターで使う方法徹底解説!
オールドレンズのなかでも、小型軽量でミラーレス一眼カメラとの相性がばっちりのオリンパス(OLYMPUS)OM用レンズ。
オリンパスは現在、ミラーレス一眼カメラを展開していますが、かつては主に1970〜1990年代にかけて、フィルムの一眼レフカメラを販売していました。
「OM」シリーズはオリンパスのフィルム一眼レフカメラのなかでも代表的なシリーズ。
当時のフィルム一眼レフカメラとしては、サイズが小さく軽量なのが特徴で、専用レンズも取り回しよく作られています。
そんなオリンパスOM用のオールドレンズには、かずかずの魅力的な銘レンズがいっぱい。
中古もリーズナブルな値段のものが多いので、ミラーレス一眼カメラに「マウントアダプター」で取り付けることで、日本のものづくりの魅力を存分に楽しむことができますよ。
目次
2024年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
オールドレンズを楽しむのにも最適!写真にも動画にもおすすめのフルサイズミラーレス一眼カメラを選ぶならこのカメラ!!
写真・動画どちらもハイクオリティ。一度は手にしたい逸品!
FM2発売当時のマニュアルレンズにインスパイアされたデザイン!
どこでも持ち歩ける相棒です。
オリンパスOM用オールドレンズをマウントアダプターで撮影した作例
まず最初に、オリンパスOMシリーズ用のオールドレンズを使うとどんな写真が撮れるのか紹介します!
1.OLYMPUS G.ZUIKO AUTO-S 50mmF1.4で撮影
50mm F1.4という、カメラ本体とセットで販売されたレンズとしては高級品に分類されるレンズ。
絞り開放のときと、絞り込んだときとで描写ががらっと変わる、オールドレンズならではの描写を楽しめますよ。
絞りF1.4
絞りF8
さらに作例を見る↓
[オールドレンズ撮り比べ6] OLYMPUS ZUIKO 50mm F1.4と35mm F2 それぞれの特徴を掴んで上手に使いこなそう
2.OLYMPUS F.ZUIKO 50mm F1.8で撮影
当時、いまでいう「キットレンズ」のようにセットで販売されたレンズ。
とても小型で取り回しが良好なだけでなく、開放F値が暗めなので、開放付近からの安定性にも優れています。
マウントアダプター入門にもおすすめです。
3.OLYMPUS ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2で撮影
マクロレンズのなかでも稀代の逸品として知られる銘レンズ。
ピントが合った部分はカチッと写っているのに、背景のボケはとても自然にとろけてくれる。
90mmというとタムロンが有名ですが、それをも凌駕する味わいは、きっとあなたの写真をぐっとレベルアップさせてくれることでしょう。
さらに作例を見る↓
[オールドレンズ撮り比べ7]OLYMPUS ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2は最高・銘玉と呼ぶにふさわしい逸品
4.OLYMPUS ZUIKO AUTO-W 35mm F2で撮影
開放値F2の明るい準広角。
1970年代の明るい広角ということで、比較的癖のあるオールドレンズらしい描写。
フィルムっぽい描写を楽しむのにおすすめ。
さらに作例を見る↓
[オールドレンズ撮り比べ6] OLYMPUS ZUIKO 50mm F1.4と35mm F2 それぞれの特徴を掴んで上手に使いこなそう
作例で使用したカメラ・マウントアダプター
ボディとマウントアダプターはこちらのものを使用しました。
オリンパスOM用のマウントアダプター
オリンパス(OLYMPUS)の中古フィルムカメラ、OMシリーズのために作られたのが、OMレンズです。
OMレンズのレンズマウントは「OMマウント」。
ぜひマウントアダプターで使ってみたいOMマウントとは、いったいどんなマウントなのでしょうか?
オリンパスOMシリーズとOMマウント
日本のカメラメーカー、オリンパス(OLYMPUS)。
オリンパスが1972年から2003年まで販売したフィルム一眼レフカメラ。
それが、オリンパスOMシリーズです。
オリンパスOM-1
オリンパスOMシリーズの最大の特徴は「小型で軽量」だということ。
OMシリーズには、一眼レフカメラを使いやすくするためのさまざまな新基軸が導入されました。
オリンパスOMシリーズについて詳しくは、こちらの初代機種「OM-1」の記事で解説しています。
OMマウント
オリンパスOMマウントは、フランジバック46mm、口径44.8mmのバヨネットマウントです。
バヨネットマウントは現在のミラーレス一眼カメラなどで一般的に使われているもので、OMマウントは至ってオーソドックスなバヨネットマウントだといえるでしょう。
OM用オールドレンズはとてもコンパクト
カメラ本体はもちろん、交換レンズもとてもコンパクト。
そう、オリンパスOMマウント用のオールドレンズは、ミラーレス一眼カメラにマウントアダプターで取り付けたときも、持ち運びにとても便利なのです。
ニコンやキヤノンなどのオールドレンズはサイズが大きめ。
いっぽう、サイズだけなら「レンジファインダーカメラ用レンズ」のほうが小さいですが、こちらはオリンパスOM用レンズに比べて値段がずっと高いのです。
リーズナブルにコンパクトなオールドレンズを使うなら、オリンパスOM用レンズがおすすめです。
宇宙からバクテリアまで 実力派のレンズたち
オリンパスは医療機器でも知られたメーカー。
その印象と違わず、OMシリーズは宇宙から微生物まで何でも撮れるシステム性が特徴となっていました。
小さなものを撮るマクロレンズから、遠くのものを撮る望遠レンズ。
カメラ愛好家もうなるボケ味のポートレートレンズ。
どれもすぐれた描写を楽しめますよ。
オリンパスOM用のレンズを中心にオールドレンズを集めて、マウントアダプターでさまざまなレンズを味わってみませんか?
[olympusl]
オリンパスOM用マウントアダプターの使い方
オリンパスOM用のオールドレンズをマウントアダプターで使う方法について、画像を使って解説していきます。
使用レンズ:F.Zuiko 50mm F1.8
使用カメラ:SONY α7(初代)
使用マウントアダプター:K&F CONCEPT製
1.用意するもの
オールドレンズ、カメラ本体、そしてマウントアダプターを用意します。
2.レンズをマウントアダプターに取り付ける
オリンパスOM用のレンズをマウントアダプターに取り付けます。
取り付け方法は、基本的にはミラーレス一眼カメラにもともとついてきたレンズと同様です。
レンズの赤い指標と、マウントアダプターの指標を合わせます。
レンズとマウントアダプターを噛み合わせます。
レンズを「カチッ」という音がするまで時計回りに回します。
カチッという音がするとレンズが固定されます。
これで、レンズをマウントアダプターに取り付けることができました。
3.カメラボディに取り付ける
レンズを取り付けたマウントアダプターをカメラボディに取り付けます。
取り付け方は、ミラーレス一眼カメラの専用レンズとまったく同じです。
マウントアダプターの指標と、カメラ本体の指標を合わせます。
マウントアダプターとカメラのレンズマウントを噛み合わせます。
「カチッ」と音がするまで時計回りに回します。
これで、オリンパスOM用のオールドレンズをミラーレス一眼カメラに取り付けることができました。
初めてオールドレンズを使う場合、「レンズなしレリーズを許可する」などの設定が必要な場合があります。
設定方法については以下の記事で解説しているのでぜひ併せてご覧ください。
4.オリンパスOM用レンズの取り外し方
最後に、レンズをマウントアダプターから取り外す方法を簡単に説明します。
オリンパスOM用レンズは、取り外し用のボタンがレンズ側についています。
(他社はカメラボディ側にあるのが普通です)
取り外すときは、このボタンを押しながら外すことになります。
レンズの取り外しボタンを押します。
押し込んだまま……
反時計回り(取り付けたときと反対回り)に止まるまで回します。
レンズが外れます。
これでレンズの取り外しが完了しました。
[olympusl]
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おすすめのマウントアダプター
それでは、オリンパスOM用オールドレンズをマウントアダプターで使うなら、どんな製品がおすすめなのでしょうか。
K&F CONCEPTなど、2,000円くらいの製品がおすすめ
結論からいえば、販売価格2,000円くらいのマウントアダプターが、価格と性能(精度)のバランスが取れていておすすめできるといえるでしょう。
メーカーでいえば、K&F CONCEPT製品が定番かつ鉄板です。
筆者もK&F ConceptさんのSONY FE-OMマウントアダプターを使っていますが、無限も出ていて精度もOKです。
K&F Conceptさんのマウントアダプター 購入はこちら
オリンパス等のミラーレス一眼カメラには純正マウントアダプターもあり
オリンパス、パナソニックの「マイクロフォーサーズ」システムのミラーレス一眼カメラを使っている場合、オリンパス純正のマウントアダプターを使うという選択肢もあります。
マイクロフォーサーズには「オリンパスOMアダプター MF-2」が適合します。
※オリンパスだけでなく、パナソニックの製品でももちろん使えます。
メーカー純正なので精度もとても良好なので、オリンパスのミラーレス一眼カメラユーザーの方は検討してみるとよいでしょう。
注意:換算焦点距離が2倍になる
ただし、オリンパスやパナソニックのミラーレス一眼カメラはセンサーサイズが小さいため、換算焦点距離が2倍になるので注意が必要です。
具体的には……
28mmの広角レンズをつけたとき:56mm相当の標準レンズに
50mmの標準レンズをつけたとき:100mm相当の望遠レンズに
135mmの望遠レンズをつけたとき:270mm相当の超望遠レンズに
同じレンズでも、狭い範囲が写るようになるのです。
少し専門的な説明になるので詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
[olympusl]
オリンパスOM用レンズ そのほかのポイント
簡単に、オリンパスOM用オールドレンズにはどんな特徴があるのかポイントをまとめます。
時代ごとの互換性は基本的に気にしなくてOK
メーカーによっては、レンズマウントの名前は同じでも、時代によって取り付けや使用方法の互換性がない場合があります(例:ニコンFマウント)。
しかし、オリンパスOMマウントのオールドレンズに限っては、基本的にその心配はありません。
レンズとカメラボディ本体を連動させる部品はすべて互換性があります。
そのため、マウントアダプターで使用する場合にも、1種類のマウントアダプターだけで対応可能です。
唯一の例外:オートフォーカスレンズ
ただし、オートフォーカス用のOMレンズには注意が必要です。
オリンパスOMシリーズのフィルム一眼レフカメラは基本的にマニュアルフォーカスなのですが、2機種だけ例外がありました。
OM707(AF機)とOM101(パワーフォーカス機:ボディ内蔵モーターでマニュアルフォーカスを行う)です。
この2機種は専用のオートフォーカスレンズを使うのですが、マウントアダプターでは使用できません。
レンズ本体に手動でピント合わせをする部分がなく、絞りリングもありません。
また、OM707・OM101用レンズには、その他のマニュアルフォーカス用ボディへの取り付けできないようにするための突起があり、(これは未確認ですが)マウントアダプター自体に物理的に取り付けられない可能性もあります。
オリンパスOMのオートフォーカス用レンズは、マウントアダプターでの使用にはまったく向いていないといえるでしょう。
ほかにもあるオリンパスのオールドレンズ
オリンパスのオールドレンズはOM用がもっとも有名ですが、ほかにもマウントアダプターで楽しめる選択肢がありますよ。
1.OLYMPUS PEN F用
「ハーフサイズカメラ」のPEN F用のオールドレンズです。
フィルムの画面サイズが35mmフィルムカメラよりも小さいハーフサイズのため、フルサイズでは画面の隅が暗くなってしまいますが、APS-Cサイズやマイクロフォーサーズのミラーレス一眼カメラでは、その描写を存分に楽しめるでしょう。
もちろんマウントアダプターも市販されています。
OLYMPUS PEN Fについて詳しくはこちら
2.オリンパス製M42マウントレンズ
オールドレンズのなかでももっとも有名なM42マウント。
じつはオリンパスもM42マウントのカメラ・レンズを一度だけ作ったことがありました。
それが、1971年発売のオリンパスFTL。
オリンパスOMシリーズが発売するまでの「つなぎ」として販売されたといわれているマイナー機種です。
専用のM42マウントレンズが存在しています。
ただし、カメラボディとの連動用に独自拡張されており、マウント面にピンが存在します。
そのままでは無限遠が出ないため、使用には創意工夫が必要です。
M42マウントのオールドレンズとマウントアダプターについてはこちらの記事でも解説しています。
オリンパスOMのオールドレンズをマウントアダプターで使ってみませんか?
ミラーレス一眼カメラは一眼レフカメラに比べてコンパクト。
それだけに、小型軽量のオリンパスOM用オールドレンズは楽しむのにうってつけです。
ぜひあなたも、マウントアダプターでオリンパスOM用オールドレンズを味わってみませんか?
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