[オールドレンズ撮り比べ7] OLYMPUS ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2は最高・銘玉と呼ぶにふさわしい逸品
こんにちは、雨樹一期です。引き続きオリンパス(OLYMPUS)のオールドレンズをミラーレス一眼カメラとフィルムカメラで作例を撮り比べていきます。
前回は「G.ZUIKO AUTO-S 50mmF1.4」と「OLYMPUS ZUIKO AUTO-W 35mm F2」で撮影しましたが、今回は「ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2」です。
[オールドレンズ撮り比べ6] OLYMPUS ZUIKO 50mm F1.4と35mm F2 それぞれの特徴を掴んで上手に使いこなそう
一言でいうと素晴らしいいいレンズ!
ぜひ中古で手に入れて、実際に撮影してみて頂きたいです。
目次
2024年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
オールドレンズを楽しむのにも最適!写真にも動画にもおすすめのフルサイズミラーレス一眼カメラを選ぶならこのカメラ!!
写真・動画どちらもハイクオリティ。一度は手にしたい逸品!
FM2発売当時のマニュアルレンズにインスパイアされたデザイン!
どこでも持ち歩ける相棒です。
OLYMPUS ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2 の魅力
ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2は名玉と言われるだけあって、めっちゃ良いレンズです。これまでにもいろんなレンズの作例をお届けしましたが、圧倒的な描写力。ミラーレス一眼カメラやOLYMPUSのフィルム一眼レフをお持ちの方は、ぜひいつか手に入れて頂きたいです。
マクロなので被写体にグッと寄った写真が撮影できます(マクロレンズは厳密にいうと被写体を大きく写せるレンズ)。90mmという焦点距離もポートレートに最適。これ1本で何でも撮れますね。
他にも褒めるとことがたくさんあるのですが、シャープでボケ味に嫌味や癖もありません。
コントラストも彩度も丁度いい。
ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2は近年とても中古市場で人気が高いレンズ。
中古価格も含めてオールドレンズらしさ、、には欠けるかもしれませんが、とにかく欠点もなくほぼ100点満点。素晴らしいレンズです。
OLYMPUS OM-1 + ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2の作例(フィルムカメラ)
ISO 400/絞り F4
フィルムでの作例には、富士フイルムの「FUJI PRO400H」を使用しました。明るく撮ることでふんわりした描写になります。今回は、パステル調に青みがかる特徴が強く出てくれました。レンズとの相性も良かったです。
※スタッフ追記 2021年、PRO400Hは残念ながら製造終了してしまいました。描写はまったく異なりますが、同様のプロ用フィルムとしてはKodakのポートラがあります。
ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2は中望遠レンズなので被写界深度(ピントの合う幅)は浅くなり、F4でもかなりボケます。
ISO 400/絞り F4
車の窓ガラスです。マクロレンズだと水滴も撮影できますね。
ISO 400/絞り F2.8
こちらの作例はフィルムの1枚目。半分だけ光かぶりを起こしていますが、意外と好きな一枚。
絞り開放 F2で最短距離の作例
ISO 400/絞り F2
最短撮影距離です。猫の肉球もこれだけ大きく撮影が出来ます。
とにかく「寄れる(大きく写せる)」ということがZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2の魅力ですね。
一段絞ったF2.8の作例
ISO 400/絞り F2.8
この作例は一段絞ったF2.8。
こちらもボケ具合がとても自然ですよね。
同じ場所でOLYMPUS PEN FTとRollei35でも撮影しています。レンズの焦点距離も絞りも花の大きさも違いますが、単純な美しさでいうと「マクロ90mm」が圧倒的です。
絞って撮っても楽しめる
ISO 400/絞り F8
ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2は開放で撮りたくなるレンズですが、今度は少し絞ってF8で撮影。手前の小屋から遠くのビルまでカリッとしているのが分かります。ただカリカリという訳ではなく、フィルム(FUJI PRO400H)の柔らかさも表現されています。
同じく他のカメラの作例と撮り比べです。好みが分かれそうですが、僕は空を撮りたかったので、下の二枚が好きです。
使ったフィルムも違いますが、ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2の美しさも分かりますね。
ぜひプロ用フィルムを使ってあげたいレンズ
ISO 400/絞り F4
この猫の毛並みの再現力。からの自然なボケ。現像から上がってきた写真を見た時にめっちゃ驚きました。
雰囲気良く撮れるというのもありますが、中判カメラを使ったかのような美しさも特徴です。
「FUJI PRO400H」は低彩度なフィルムですが、色の乗りも良いですね。
ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2はとてもいいレンズなので、価格の安いフィルムよりも今回のフィルムや「Kodak Portra」などでの撮影をオススメします。
開放のF2ではピントに注意
ISO 400/絞り F2
無理やり欠点をだすとしたら、90mmで開放で撮影する時はピントを外してしまうことが多々あります。撮影時に前後に少し揺れるだけでもボケてしまいます。
しっかり撮りたいのなら三脚を使うのがオススメですね。
ちなみに僕はフットワーク優先なので三脚を持ち歩くことはあまりありませんが。
ISO 400/絞り F2
とにかく、ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2で撮影したら、「こりゃいいレンズ!」と唸るのは間違いありません。
ISO 400/絞り F2
ISO 400/絞り F4
ISO 400/絞り F5.6
何を撮っても、ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2の再現力に驚かされます。これぞ、神レンズですね。
SONY α7での作例(ミラーレス一眼カメラ)
今回もミラーレス一眼カメラの作例は、中古価格が手頃でオールドレンズを気軽に楽しむことができる、SONYのα7を使用しました。
マウントアダプターも、定番ブランドのK&F Conceptを前回に続き使用しています。
絞り開放でじゃんじゃん撮影
ISO 100/絞り F2
ミラーレス一眼カメラの作例は絞り開放でじゃんじゃん撮影しました。美し過ぎ、たまらん。
精密なピント合わせが必要なので、こういうときはミラーレス一眼カメラが便利に感じますね。
ISO 100/絞り F2
ピントの合う幅は狭いので、花びらに合わせると中心にある黄色の「筒状花」がボケちゃうこともあります。ここには出来ればピントを合わせておきたいですね。
ISO 400/絞り F2
この作例のように「筒状花」にピントを合わせて花びらをボカすのはありですね。花びらの透過もキレイです。
このような写真を撮るときは、ミラーレス一眼カメラの機能で拡大してフォーカシングしましょう。
絞り値を変えて撮影
ISO 100/絞り F8
ISO 100/絞り F2
絞り値を変えて撮り比べた作例です。やっぱり僕は開放のボケが好きです。前回作例を紹介した標準レンズ「G.ZUIKO AUTO-S 50mmF1.4」のボケはやや固めでしたが、「ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2」のボケは柔らかいです。
ISO 100/絞り F2
前ボケもキレイですね。柔らかく、自然です。
マクロレンズだからといって、必ずしも被写体に寄って大きく撮影する必要はありません。当然、普通のレンズと同じような距離での撮影も出来ます。
ISO 100/絞り F2
また、単焦点レンズだからといって、近づいたり離れたりしなくても、ピントを合わせる位置で表現はガラッと変えることが出来ます。
ISO 100/絞り F2
色温度を3200Kに設定して撮影。んー、神レンズです。
ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2は最強のレンズ
フィルムカメラで撮影/絞り F2
ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2は、中古フィルムカメラでもミラーレス一眼カメラでも、どちらで撮影しても最高のパフォーマンスを魅せてくれるレンズです。
作例の写真を見て頂けるだけでも分かると思いますが、使ってみると、いつものレンズと比べてみると、ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2が名玉と言われている理由が分かるかと思います。
ミラーレス一眼カメラで撮影/絞り F2
これまでに様々なオールドレンズの作例をお届けしましたが、その中では描写に癖がないレンズです。
「スーパータクマー55mm F1.8」のように、逆光でのゴーストも出ません。なので、オールドレンズらしさはあまりありません。
それをどう捉えるかですが、単純な一レンズとして言うと、最強です。
価格も最強ではありますが、ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2、ぜひ中古で手に入れて頂きたいです。
2024年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
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ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2 簡単な解説
中古価格 | 85,000-90,000円 |
マウント | OLYMPUS OMマウント |
構成 | 9群9枚 |
新品時価格 | 73,000円 |
メーカー | OLYMPUS |
ここからは中古フィルムカメラとオールドレンズのサンライズカメラ スタッフが雨樹さんに代わってZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2について簡単なうんちくを解説します。
ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2は、オリンパスOMシステムを代表するマクロレンズです。
近年のオールドレンズブームのなかでも、オリンパスOM用レンズとしてはもっとも人気が高い名玉だといえるでしょう。
雨樹さんの作例をみてもわかるように、とにかく性能がよいことが人気の秘密。
現代のレンズにけっして負けない描写です。
そして、ポートレートマクロとしては非常に大口径のF2というスペックも所有欲をかきたてます。
人気のため中古価格の高騰も著しい(上の表に記載した金額から上がっている可能性もあり)ですが、価格に見合った価値があることは間違いない最高のレンズです。
関連記事 OLYMPUS OM-1
この記事の前半で作例撮影に使用したOLYMPUS OM-1は、中古フィルムカメラのなかでもとくに人気の定番一眼レフ。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
今回使用したミラーレス一眼カメラについて
このシリーズでは、中古価格が手ごろなフルサイズ機としてSONY α7を使用しています。
中古で廉価なフルサイズのミラーレス機が欲しい方にはSONY α7が。マウントアダプターについて
マウントアダプターについては、比較的値段が安めかつ、必要十分な精度のK&F Conceptブランドをチョイスしています。
マウントアダプターはたくさんの種類を揃えたいもの。
安すぎてつくりが悪い製品は考え物ですが、K&F Conceptなら品質面は安心。
手ごろな価格でさまざまなマウントを揃えることができますよ。
まとめ
ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2は文句なしの名玉です。
ぜひあなたも最高の描写を味わってみませんか?
次回のオールドレンズ撮り比べでは、Nikonの定番レンズ、Ai NIKKOR 50mm F1.8Sをフィルムカメラとミラーレス一眼カメラで撮り比べます。
作例があなたのレンズ選びの参考になれば幸いです。
[オールドレンズ撮り比べ8] Nikon Ai NIKKOR 50mm F1.8Sであなたの撮りたい世界を素直に表現してみませんか?
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