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CONTAX(コンタックス)G2/超広角ツァイスレンズの魅力

CONTAX G2

現在も中古が高い人気を集めているCONTAX G2は、1996年に京セラが送り出したAFレンジファインダーカメラ。
おそらく今後同様のカメラが出現することはないであろう、ツァイスのレンズを使うための35mm判カメラとしては決定版ともいえるものです。

1990年代、日本のカメラファンたちは中古レンジファインダーカメラのブームに湧いていました。
中古のライカやライカレンズが高騰し、高級コンパクトカメラという新たなカメラジャンルも生まれました。

そんなブームの只中でカメラファンに待ち望まれて、満を持して登場したカメラこそ、CONTAX Gシリーズだったのです。

「ツァイスが使いたい」
「AFやAEが使いたい」

そんな夢を叶えてくれたCONTAX Gシリーズは、1996年に発売されたCONTAX G2で完成の域に達しました。

ツァイスレンズが使えるカメラを中古で購入するときの最適解。
最高のレンズが使える35mmAFレンジファインダー、CONTAX G2とは、いったいどのようなカメラなのでしょうか?

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CONTAX G2とは

まず、CONTAX G2の独自性についておさらいしてみましょう。

CONTAX G2の性能・スペック

CONTAX G2

形式 オートフォーカスレンジファインダーカメラ
シャッター オート時:1/6000秒〜16秒
マニュアル時:1/4000秒〜4秒、B
電子式
縦走り金属膜フォーカルプレーンシャッター
露出計 TTL中央重点ダイレクト測光
AE 絞り優先AE
巻き上げ・巻き戻し オート
レンズマウント コンタックスGマウント
使用電池 CR2リチウム電池(Amazon)x2
発売年 1996年

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ツァイスのレンズを使うための最新技術

CONTAX G2

CONTAX G2は、見た目こそ伝統的なレンジファインダーの形状を踏襲しています。
中古カメラファンにも訴求力の高い、クラシックとモダンが同居したデザイン。
しかし中身はまさに、1990年代の最新技術を惜しげもなく投入した、時代に即した性能を持ったカメラです。

まず注目したいのはAEとAF。
レンジファインダーカメラのブームが始まった1990年代、AEが使えるレンズ交換式レンジファインダーカメラはミノルタCLE以外に存在しない状況でした。
ミノルタCLEにしても、既に生産を中止し、中古市場に存在するのみ。
またライカに至っては、M6かM5でなければ露出計さえも使用できないのが当たり前。
もちろん中古のM3やM4には露出計はありません。

クラシックカメラを中古で購入してレンジファインダーを楽しむならそれも一興。
ですが、ストリートスナップのためにもレンジファインダーが求められていた時代、実用カメラとしてのレンジファインダーには、さらなる進歩が望まれていたといえるでしょう。

そのような中で、CONTAX GシリーズはAEとAFという、最新のカメラに求められる双方の能力を引っさげて登場したのです。
レンジファインダーカメラを現代的にブラッシュアップした、中古カメラを凌駕する性能と使用感。
まさに時代が求めていたカメラです。

もちろん、すでに同時代には、AFの使える高級コンパクトカメラも存在していました。
しかし、それらとも異なったのは、GONTAX Gシリーズが「ツァイスのレンズ」を「交換して使える」カメラだった、ということなのです。

プラナーを開放で使うための1/4000

CONTAX G2 軍艦部上面

最新の機能を搭載したカメラであることは、そのシャッタースピードも証明しています。

初代CONTAX G1では最速1/2000だったシャッタースピードは、完成形のCONTAX G2では1/4000(AE時は1/6000)まで高速化しました。
性能差は中古のライカや国産レンジファインダーとは比べるまでもありません。

この速度があってこそ、専用レンズのプラナーT*45mmや35mmの開放値F2.0を、どんなシチュエーションでも活かして使うことができるのです。

最高級の証・チタンボディ

CONTAX G2背面

中古カメラブームと並行して一世を風靡したのがチタン外装のカメラ。
1980年代から、プレミアムなカメラの証としてボディにチタン素材を使用することが流行していました。

Nikon F3New FM2PENTAX LXライカM6ミノルタTC-1……。

コンタックスG2も、まさにそんなチタンボディの系譜に名を連ねる高級カメラの1つです。
にぶく輝く強靭なチタンボディは、一目見ただけで物としてのカメラの所有欲をかきたてます。

残念ながら、デジタルの時代に入ってから、コストの問題でチタンボディのカメラが作られることはほとんどなくなってしまいました。
現在では、チタンボディの魅力を味わうには中古カメラを手に入れるしかありません。

1990年代という良き時代のカメラだけが持ち得るチタンの魅力。
CONTAX G2は、そんな楽しみさえも与えてくれる名機として、いまなお中古市場で高い人気を保っているのです。

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ぜひ使いたい専用ツァイスレンズ

CONTAX G2の最大の魅力。
それは専用に設計されたツァイスレンズにほかなりません。

中古市場でもいまなお人気の高い、特徴あるツァイスレンズについて紹介します。

ホロゴンT* 16mm F8

CONTAX G ホロゴン16mm F8と専用ファインダー

CONTAX G2でしか使えないレンズ。
それがホロゴンT* 16mm F8です。

超広角レンズの代名詞とも呼べるホロゴンの特徴、それは完全な対称光学系であるということです。

カメラの技術の進歩とともに、さまざまな超広角レンズが開発されてきました。
しかし、レンズの超広角化は収差との戦いです。

その点、ほぼ完全な対称光学系を持ったホロゴンでは、歪曲収差を完璧に補正することを実現しています。
ゆえに、このレンズでしか実現不可能な画像を得ることが可能となっているのです。

しかしながら、このコンタックスG用ホロゴンは、あまりにも特殊な形状をしているため、ミラーレス一眼にアダプタを介して取り付けることができません。
そのため、ホロゴンT* 16mm F8を使用するためにはCONTAX G2を使用することが必須となるのです。

ホロゴンはCONTAX Gシリーズ登場時には既に伝説のレンズとして知られていましたが、当時は中古でしか手に入れることができない状況。
そんな銘レンズを、最新の光学設計とコーティングでリメイクした点でも価値ある存在だといえるのではないでしょうか。

追記

追記:2020年現在、ミラーレス一眼カメラに取り付けるための改造品も存在しています。しかしシャッターとのクリアランスが非常にシビアなため、自己責任での使用となることに変わりはありません。また、周辺部の画質低下の問題は、35mmフルサイズのミラーレス一眼が改良されてもなお存在します。

ビオゴンT* 21mm F2.8

CONTAX G2 ビオゴン21mm F2.8と専用ファインダー

ビオゴンT* 21mm F2.8もまた、後玉が大きく突き出る、CONTAX G2でしかその描写を最大限に引き出すことのできない名レンズです。
こちらもまた、中古市場でしか手に入らなかった銘レンズを最新技術で復活させた銘玉です。

21mmという超広角レンズは、画角だけ見れば現代のデジタル一眼レフ向けにも提供されています。
しかしながら、歪曲収差が発生しにくいという一点において、一眼レフ用のレトロフォーカスレンズを大きく引き離す優秀な描写を実現しているのです。

こちらのビオゴンは、ホロゴンと違いフルサイズのミラーレス一眼に、マウントアダプターを介しての取り付けが十分可能であるようです。
しかし、光線の入射角の関係で、ミラーレス一眼では周辺部の画質が大幅に低下してしまいます。
このレンズの描写を最大限に引き出せるカメラはCONTAX G2しかないのです。
ぜひ中古で入手して、CONTAX G2最大の魅力ともいえるツァイスの広角レンズの描写を味わってみてくださいね。

CONTAX G2の関連記事

こちらの記事ではCONTAX G用レンズのBiogon 28mm F2.8 GとSonnar 90mm F2.8 Gについて作例を紹介しています。

また、こちらでは初代機種のCONTAX G1についても詳しく紹介しています。

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CONTAX G2はツァイスの魅力を引き出すカメラ

このように、CONTAX G2は、対称光学系の超広角レンズをはじめ、さまざまなツァイスレンズを味わう、そのために設計されたカメラだといえるでしょう。

ツァイスのレンズを使うためのAEとAF、超高速1/4000シャッター。
そして、チタン製の質感あふれるボディ。

いまなら中古市場では以前に比べて安価に手に入れることが可能です。
ボディの中古価格は比較的安価であることも、いまからCONTAX G2を手に入れるメリット。

また、専用レンズはツァイスレンズのなかでも比較的時代が新しいため、中古でも状態がよい個体を見つけることができますよ。

ぜひCONTAX G2とツァイスレンズのポテンシャルを、あなたの手で引き出してみませんか?

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更新履歴

2020年10月13日

ホロゴン16mmのミラーレス一眼カメラでの使用について追記。

一部文章を修正「AEが使えるレンズ交換式レンジファインダーカメラはミノルタCLE以外にはほぼ存在しない状況」→「ほぼ」を削除。

著者紹介: サンライズカメラ

サンライズカメラは、いまでは数少なくなってしまった「フィルムカメラ専門店」の使命として、フィルムカメラに関する情報を公開し続けています。 「こんな記事が読みたい」というご要望がありましたら、お気軽にFacebook、Twitter、お問い合わせフォームなどからご連絡ください。カメラ愛好家のみなさん、これからフィルムを始めたいみなさんとお話できることを楽しみに待っています。

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