伝説のRollei35がRollei35 AFになって帰ってきた!新時代のフィルムカメラが見せる色彩と味わい
Rollei 35。
フィルムカメラをかじったことがあるなら、一度は耳にしたことがある名前だと思います。
説明なんて、もういらないかもしれません。世界中で愛されてきた名機ですから。
そんなRollei 35が、この令和という時代に帰ってきたんです。
その名も Rollei 35 AF。
そう、オートフォーカスを搭載してるんです。
「まさかRolleiが?」って思った人も多いかもしれませんね。
サンライズカメラでは、往年の名機「Rollei35」について深堀りし、徹底解説をしたブログ記事があります。
それに加え、プロフォトグラファーで、あの元SMAPの稲垣吾郎さんのラジオにも出演した雨樹一期さんにも作例ブログを書いていただいたことがあります。
今現在、大変話題を生んでいるこのRollei35 AFを手にし、作例写真を含め、このカメラの良さや気を付ける点などを共有していきたいと思います。
目次
Rollei35 AF(ローライ)
まずは、Rollei35 AFのスペックから見ていきたいと思います。
Rollei35 AFの性能・スペック
形式 | 35mmサイズ フィルムカメラ |
シャッター | AF(オートフォーカス) A-2 , A-1 , A , A+1 , A+2(オートモード)、1/500秒 ~ 1秒(マニュアル) LTモード(長時間露光)2秒 ~ 60秒 |
レンズ | Rollei Lens 35mm F2.8 |
絞り値 | F2.8, F4, F5.6, F8, F11, F16 |
露出モード | 絞り優先オート&マニュアル |
測光形式 | 中央部重点測光 |
フラッシュ | 内蔵式フラッシュ |
フラッシュの撮影距離 | F2.8で3.5m |
巻き上げ | レバーによる手動巻き上げ |
DXコード対応 | ISO25~3200 |
セルフタイマー | 10秒カウントダウン |
使用電池 | 3Vリチウム電池(CR2)×1本 |
質量 | 242g(フィルムと電池を除く) |
発売年 | 2024年11月22日~現在 |
香港からRollei35 AFが世界へ
さて、このRollei 35 AF。
名前を聞いて、「あ、あのRolleiがついに!」って思った人もいるかもしれませんね。
でも、まず最初にお伝えしておきたいんです。
今回のRollei 35 AFを作っているのは、あのドイツのRolleiじゃないんです。
「え、じゃあどこ?」って思いましたよね。
実は、香港にあるMint Cameraという会社なんです。
Mint Cameraって何してる会社?
インスタントカメラを作ったりしている、ちょっと面白いメーカーなんです。
言ってみれば、「カメラの楽しさ」を知っている会社。
だからこそ、今回のRollei 35AFも「これ、いいね」って思える仕上がりになってるんだと思います。
もちろん、もし本場ドイツのRolleiがフィルムカメラを復活させたとしたら、それはそれで大きなニュースになったに違いありません。(切に願ってます)
けど、このRollei 35 AFが持つ新しい個性や時代感も、なかなか魅力的だと思いませんか?
Rollei35 AFの作例写真集-フィルムカメラの楽しさはここにある-
作例写真を撮るため、今回も前回のPENTAX17と同様に何も予備知識を入れずにこのカメラを使ってみました。
フィルムを装填し、ファインダーをのぞき、シャッターを切る。
その一連の動作が、どこか新鮮で、それでいて手に馴染む安心感がありました。
仕事柄、多くのRollei35に触れてきましたが、特に違和感も感じず、すでに”知っている”感覚でした。
ただ、正直なところ、左手でフィルムを巻く操作には慣れませんでした。これはRollei35の時もそう。
けれど、その「少し慣れない感覚」も含めて楽しかったです。
デジタルでは味わえない、この一手間が、フィルムカメラの醍醐味だと改めて思いました。
そして、購入体験の観点から見ると、箱のデザイン、質感はかなり良く高級感さえあります。
開ける時のドキドキは相変わらず気持ちが良かったです。
Rollei35 AFの作例写真-使用フィルム[Kodak PORTRA400]-
Rollei35 AFで撮影した写真はこちらです。今回は全てAutoモードで撮影しました。
使用フィルムは多くの人に人気のあるKodak PORTRA400です。
はい、ピンが少し甘い?です。なぜだ?確かAFが決まると緑ランプが光ったような…
デジカメ感覚でAFを信じるとマズイかもしれません。SONYミラーレスカメラに慣れすぎている自分がいました。
イイ感じだ。神宮の銀杏並木に行ったのですが、この黄色を見るためにものすごい人がいました。
ん~これもピント甘いですね。中々このAFをものにするのは慣れが必要かもしれません。
やっぱり、PORTRA400が好きです。
サンライズカメラでも一番売れているフィルムだなという印象がありますが、それも納得。この色味、本当に良いですよね。
それに、Rollei 35 AFとの相性もバッチリだと思います。
逆光で撮った写真では、フレアがいい具合にドラマティックさを引き立ててくれていて、とても好きです。
ゴーストが出にくいところも面白いポイントですね。オールドレンズの味とはまた違った、新しい表現が楽しめる感じがします。
先っぽが切れちゃいました。
まあ、そういうこともありますよね。
でも、このカメラの露出性能は素直に良いなと思います。
明暗のバランスがちょうどよくて、例えばビルに照らされた西日の描写なんて、本当にきれい。
あの柔らかな光の入り方を見ると、「ああ、これだから撮るのをやめられないんだな」って感じます。
「あ、これ撮りたい!」と思って、急いで走って追いついて、焦ってシャッターを切ったんです。
結果は……見事にカップルにはAFが合わなかったです。
こういうとき、やっぱり思うんですよね。
PENTAX 17みたいな、直感的にダイヤルを回してピッと合わせられるゾーンフォーカスの方が、自分には合ってるんじゃないかって。
Rollei 35 AFのオートフォーカスは便利だけど、こういう瞬間の「一発勝負」には、シンプルな操作感の方が向いてるのかな、と感じました。
増上寺と東京タワーのこの景色は本当に圧巻ですよね。ここでもしっかり見切れてます。
Rollei 35 AFを使っていて思ったのは、暗い場所でのオートフォーカスです。
やっぱり、光が足りないと少し迷ってしまうみたいで、焦らせてしまう瞬間があるんです。
でも、このカメラ、AFがしっかり合っていなくてもシャッターが切れるんですよね。
これがいいときもあれば、「あれ?」と思うこともある。
だから暗いところで使うときは、ちょっとだけ気をつけるのがいいと思います。
Rollei35 AFを使用する上で気を付けるポイント
今回Rollei35 AFを使用してみて感じたのは、とにかくあの往年のRollei35と遜色のない使用感と、手に馴染む感触がありました。
昔からRollei35を愛用されている方々がこのカメラを使用したらまた違う印象を持たれると思います。それは良くも悪くも。
初めてRollei35 AFを使用した私が感じた「使用する上で気を付けるポイント」をいくつか挙げていきます。
フィルム蓋の開閉が固い
これは、Rollei35 AFの日本の総代理店である株式会社ビーハーフ様でもアナウンスがありましたが、フィルム装填の際のフィルム蓋の開閉が少し”固い”です。
下記画像のように最後までフィルム蓋がハマらないと、光線漏れの恐れがありますし、ロックができないと思います。
ポイントは、フィルム蓋を少し押しながら上にスッと入れていくのがコツです。何本もフィルムを使用すれば少しずつ馴染んでフィルムが入りやすくなると思います。
レンズは固定式
これはRollei35知ってるあるあるですが、今回のRolei35AFはレンズが固定式なので、引き出しも、収納も必要ありません。
フィルムカウントはシャッターボタン半押しで表示
フィルムカウンターが別途用意されてはおらず、この液晶に表示されます。フィルムを巻き上げしないとシャッターボタンを半押ししてもフィルムカンターは表示されないので、気を付けてください。
Rollei35 AFのまとめ
今回は、Rollei 35 AFで撮影した作例と、使ってみた率直な感想をお届けしました。
クラシックなデザインを忠実に再現しつつ、現代的な機能との心地よいバランスを持つこのカメラ。
その魅力を改めて実感しました。
AFの操作感は、まだ自分の体に完全に馴染んではいないので、そこがこれからの課題です。
でも、写真の明暗やコントラストはとても満足のいく仕上がりで、フィルムカメラならではの味わいをしっかり楽しむことができました。
完璧じゃないところも、このカメラの愛おしさ。
自分が「使いこなす」というより、このカメラに“選ばれる”存在になれるように、これからもじっくり付き合っていきたいと思います。
サンライズカメラではRollei35 AFの注文予約を承っています。
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