[写真の表現力アップ講座2] 猫のかわいい撮り方とコツ
こんにちは、雨樹一期です。早速ですが、この写真たまらないでしょ。僕はもうメロメロで「やばい、やばい」って言いながら撮影していました。
さて、得意な被写体って人それぞれあると思います。
意図的に撮ろうと思っている、たくさん撮っているから、『好きな被写体=得意』になりますよね。
得意や好きはなく、撮影そのものが好きという方でも、テンションのあがる被写体くらいはあるはずです。
僕にも得意な被写体はいくつかあります。子供や花や観覧車。そして、動物。
動物は全般的に得意ですが、特に猫ですね。
一緒に暮らしていることもあり、生態的にも理解度があります(笑)。
ということで今回はかわいい猫の撮り方にフォーカスしてみます。
写真の表現力アップ講座 前回の記事はこちら
目次
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猫のかわいい撮り方
絞り優先/ISO 160/F2.8/露出補正+1
猫を飼っているけど、かわいく撮れないという方。
お家では変えないから外猫を撮りたいんだけど、出会えないし、見つけても逃げていくという方。
どんな方でもかわいく猫を撮って頂く、とっておきのテクニックをご紹介します。
猫は同じ目線で撮るべし!
今回は失敗写真もあげながら説明していくので、劇的に変化しているのが分かるかと思います。
猫と同じ目線で撮る、というのは猫撮りの超基本です。
絞り優先/ISO 1000/F4
× 自分の目線で撮影。ただ撮っただけという感じで表情も分からないし、立体感がなくてのぺっとしてます。あまりかわいくないですね。
「これ家の猫、可愛いやろ~」って友人などに見せられるのがだいたいこんな写真(笑)。
猫なだけでかわいいのですが、『もっとかわいく撮ってくれー。猫のポテンシャルをもっと引き出してくれー』と言いたくなります。
部屋の環境ですが、猫は机の足を枕にしています。手前に窓があるので猫には満遍なく光が当たっています。
絞り優先/ISO 800/F2.8
△ 地べたにカメラを置いて猫と同じ目線で撮影。先ほどよりも立体感が出てきましたね。
でも、猫が見切れてしまいました(猫とカメラの距離にもよります)。
ちなみに一枚目とは反対側から撮影しています。猫の奥に窓があります。
絞り優先/ISO 800/F2.8
○ レンズの下にレンズキャップを置いて少し角度を付けて撮ってみました。
見切れずに撮れましたが、窓からの光が逆光になっていて、少し暗いですね。
絞り優先/ISO 800/F1.4/露出補正+2
◎ プラスの露出補正で明るく撮影。光を縁取るように毛並みもふんわり。かわいい猫になりました。
とにかくまずは猫目線で撮影しましょう。暗いなと感じたらプラスの露出補正で明るくします。
上記の撮り比べ写真はミラーレスカメラの『Sony α7』で撮影しました。液晶がチルト式で角度が変えれるので、カメラを地べたに置いても、液晶を上から覗けるので撮影がしやすいですね。
また、地べた撮影は猫目線になるというだけではなく、手ぶれも防止出来ます。
レンズの重さでカメラが下を向いてしまうことがあるので、外したレンズキャップを置いて水平になるように調整しました。
これでグラグラすることもありません。下に置くのはスマホなどでもいいですね。
猫にカメラ目線をして貰う為の一工夫
『猫がなかなかカメラ目線をしてくれない』というのはよく聞く話です。
ここでご紹介するテクニックは、外猫だと少し難しいかもしれませんが、飼い猫ならあるアイテムでバッチリカメラ目線で撮影が出来ます。
猫じゃらしも必要ありません、お家に必ずあるものです。
そのアイテムとはボールペンです。
猫は尖ったものを見る習性があります。なんだったら指でもいいです。鼻に近付けると顔を寄せてきます。
少し離れていても近付いてきます(撮影中だと困りますが 笑)。
この習性を利用します。ボールペンを近付けて、鼻先を寄せてきたら、そのままカメラのレンズの上(写り込まない位置)に持ってきます。猫はペンの先端を目で追いかけています。そのままパシャです。
絞り優先/ISO 1600/F4.5/露出補正+1 1/3
カメラ目線にこだわらず、ボールペンを少し上でゆらゆらさせている瞬間もオススメ。
猫好きとしては、ローアングルで撮る鼻と口とアゴはたまりません。
まんまるお目目を撮るべし!
絞り優先/ISO 800/F2.8
昼間に撮影。窓からの光もあって黒目が細くなっていますね。
野性的な感じがします。
絞り優先/ISO 1200/F2
夜に撮影。部屋明かりのみなので、黒目が少し大きくなって、かわいいですね。
このように、猫は瞳孔が開くほどかわいくなります。
外猫が少し怖いのは、みんな瞳孔が閉じているからです。
猫は人間と同じで暗い場所では瞳孔が開き、明るい場所では瞳孔が閉じていきます。
その黒目がまん丸になるほどかわいいです。
絞り優先/ISO 1600/F1.8
室内でも照明を直視するとやっぱり閉じてしまうので、猫には下を向かせてローアングルで撮影するのもいいですね。
先ほどのボールペンテクで撮影しました。
絞り優先/ISO 1600/F2.8
でも逆にハイアングルで撮ると、室内の光がキャッチライトになって生き生きした表情になります。
撮影に慣れてきたらいろいろ試していきましょう。
絞り優先/ISO 1600/F2.8
おもちゃなどで興奮させても瞳孔は開いていきます。
我が家の猫たちはもうお年、おもちゃには興味を示さなくなってしまいましたが(笑)、缶詰をパカって空けると興奮してダッシュで寄ってきます。
その時の目は興奮でランランとしています。
外猫に近付くコツ
絞り:F1.4/露出補正+1
猫を飼っていない方は、外猫を撮るしかありませんよね。猫カフェに行くのもいいですが、ここからは外猫について書いていきます。
撮り方に関しては大きな違いはありませんが、知識やテクニックよりも大切なのが「仲良くなること」です。
嫌われちゃうともう撮影なんて出来ません。
猫は警戒心の強い動物。でもそれと同じくらい好奇心もあります。この性格をまずは覚えておきましょう。
絞り優先/ISO 160/F3.5
近付くコツですが、当然ダッシュで近付いてはいけません。逃げられても追いかけてはいけません。
まずは知らんぷりです。
そして遠回りしながら少しずつ接近していきます。その際、出来るだけ立ったままより低い姿勢がいいですね。
めっちゃ怪しい人ですね(笑)。
逃げる体勢に入られたら、そこで一旦動きを止めましょう。カメラの設定でもしておけばいいです。その場に座ってもいいですね。しばらくすると、「こいつは安全にゃ」と、自ら近付いて来る猫もいます。
猫は住処をあまり変えないので、そこに行けば会えるようになります。それを繰り返していくと、仲良くなれます。
絞り優先/ISO 1250/F5.6
そして二足歩行で握手を求めてきます。
というのは冗談ですが、猫のおもちゃなどで遊んでくれるようになります。
狙い目の時間
絞り優先/ISO 1250/F5.6
猫は基本的に夜行性です。昼間は寝ています。夜も寝ていますが(笑)。
僕は猫レーダーはかなり発達しているので遭遇率がかなり高いですが、ただ歩いているだけだとなかなか出会えません。
出会いやすい時間帯は早朝か、夕方です。公園などは餌をあげに来るおっちゃんやおばちゃんがいますが、それもたいてい日が暮れる少し前。
猫ちゃんがどこからかゾロゾロ集まって来るのをよく見ます。
出会いやすい季節は春か秋です。冬は寒さを、夏は暑さをどこかで凌いでいます。
秋の16時〜18時は遭遇率が高いです。
フィルムカメラで撮るとドラマチックに
猫は動く被写体。デジタルカメラで撮る方が楽チンです。でもフィルムカメラで撮る猫はどこかドラマチック。猫の生活にさらに近付いたような描写になります。
僕がフィルムカメラで外猫を撮る際は、あまりかわいく撮ろうとせず、自分も猫となってその場にいるような心持ちで撮影しています。
ポートレートの撮影と同じで、猫との距離感が大切です。
特に夕暮れ時、まさにドラマですね。
シルエットなので猫の顔なんて見えませんが、この独特のフォルムはそれだけで可愛いです。
猫目線もいいのですが、ハイアングルで伸びる影を撮影するものいいですね。他の影と被らないようにするのがポイントです。
外猫は出来る限り背景にこだわりましょう。
人に慣れている猫たちは興味津々で寄って来てくれます。餌をもらえると思っている子が大半かもしれませんが(笑)。
そんな子がいれば、僕は先に背景を決めて罠を張ります(笑)。
観覧車を背景にして、カメラも置いてみよう、とか。
猫好きな人ほど、きっと猫も警戒心が薄くなります。寄ってきてそのまま膝の上に乗ってくる子もいます。
だから、撮影はおまけで一緒に戯れるという心持ちで接します。
もっというと、猫と空間・時間を共有することです。
かわいい猫を撮りたい、インスタ映え、そんな気持ちは後回し。
とにかく、猫撮りはあくまで猫が主。猫様です(笑)。
それが前提で、今回ご紹介したテクニックを試してみて下さいね。
【注意点】
撮影とは別で大切なことですが、かわいいからといって餌をあげるのはやめましょう。特に住宅街で餌をあげちゃうとそこに猫が居座ってしまいます。
近隣住民の中には猫を嫌いな方もいますから、トラブルの原因にもなってしまいます。
お腹空かせて可哀想だからという気持ちも分かりますが、その行為で「かわいそうな猫」がさらに増える結果になりかねません。
また、大きな公園などに多いですが、耳にカットがある猫は、避妊・去勢手術をすましている印です。
地域の方が決まった時間にボランティアで餌をあげています。
餌が食べ残しになると衛生的にもよくないので、こういった猫にも基本的に餌をあげるのはやめましょう。
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