フィルムカメラ入門のための始め方と選び方 フィルムってなに?
いま、フィルムカメラにこれから入門しようとする方が増えているようです。
デジタルカメラがカメラの主流になってから久しいですが、写真はスマホでしか撮らない、という人も多いですよね。
そんななかでフィルムカメラが人気を集めているのは、あたたかみのある手作業で、物質感ある写真を撮ることができるからかもしれません。
でも、デジタルカメラしか使ったことがない方がフィルムカメラに入門しようとすると、なにを用意したらいいのか、どうやって現像したらいいのか、わからないことだらけですよね。
そこでこの記事ではこれからフィルムカメラを始めるときの始め方と選び方についてまとめてみました。
ぜひ入門の参考にしてみてください!
目次
フィルムカメラ入門
フィルムを使って撮影するレトロでクラシック、そしてかわいいカメラ。
それがフィルムカメラです。
まず、入門のための基礎知識を紹介しますね。
フィルムカメラとは
入門したい人がいまどんどん増えているフィルムカメラ。
フィルムカメラとは、デジタルカメラが普及する前に一般的に使われていた、フィルムを使って撮影するカメラのこと。
デジタルカメラでは電気的なデジタル信号として写真を保存しますが、フィルムカメラでは、フィルムに塗られた乳剤という化学物質を変化させることで写真を記録します。
フィルムカメラの魅力は、なんといっても、手作業で写真を作り上げていくことができること!
シャッター、絞り、ピント。
自分の手でカメラを操作して、この世にひとつしかない写真を作り出す。
フィルムカメラに入門すると、そんな魅力を味わうことができますよ。
しかもフィルムカメラなら、レトロでかわいい外観のカメラから、プロのカメラマンが使っていた格好いいカメラまでたくさんのカメラが選び放題。
初めての方でも簡単に使えるカメラもあるので、入門したらすぐにフィルムカメラで写真を始めることができますよ!
フィルムカメラに入門するときに必要なもの
フィルムカメラにこれから入門するときに必要なものは2つです。
- カメラ
- フィルム
これだけで、フィルムカメラは簡単に始めることができますよ。
カメラについては、こちらの記事でおすすめの機種を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!
フィルムについては、どんなものか詳しくこの記事で解説します!
入門のための「フィルム」基礎知識
フィルムカメラに入門するときになかなかわかりにくい「フィルム」。
フィルムってなに?
現像、プリントって?
そんな疑問が解決する、知っておきたいポイントを解説します。
「フィルム」とは?
フィルムカメラで使う「フィルム」とは、いったいどんなものなのでしょうか?
フィルムの役割は、写真の画像を記録すること。
フィルムに塗られた化学物質「乳剤」は、光が当たることで化学変化を起こします。
光が強く当たったところと、弱くあたったところでは変化の度合いが異なるので、それを利用して画像を作り出しているのです。
フィルムの種類:大きさ
これからフィルムカメラに入門するときに使うフィルムは2種類あります。
35mmフィルムと120フィルムです。
2つのフィルムの違いは、フィルムの大きさ。
35mmフィルムは幅が狭く、1枚1枚の写真の大きさが小さい代わりに、24枚〜36枚と、多く撮影することができます。
いっぽう、120フィルムは幅が広く写真が大きい(画質がいい)代わりに、撮影枚数は8〜16枚と少なくなります。
35mmフィルムを使うカメラは、一眼レフカメラやコンパクトカメラなど。
デジタルカメラが普及する前はもっとも一般的だったカメラなので、選択肢がとても豊富です。
120フィルムを使うカメラは「中判カメラ」とも呼ばれていて、レンズが縦に2つ並んだ、レトロな外観の二眼レフカメラなどがこれにあたります。
フィルムの種類:色
入門するときにフィルムについて覚えておきたい知識がもうひとつあります。
35mmフィルムや120フィルムなどとは別に、フィルムにはカラーフィルムや白黒フィルムなどの種類もあります。
いま販売されているフィルムは3種類。
カラーネガフィルム、白黒フィルム、カラーポジフィルムです。
初めて入門するときは、カラーネガフィルムから始めるのがおすすめです!
カラーネガフィルム
カラーネガフィルムとは、フィルムで撮影したときには色が反転した状態で記録されていて、紙にプリントするとき更に色をさせることで、写真を紙の上で見られるようにしているフィルムです。
(「ネガ」とはネガティブ=反転という意味)
カラーネガフィルムは、紙にプリントしたカラー写真を撮影するためのフィルム。
お店で簡単に現像することができ、値段も安いので、これからフィルムカメラに入門するなら、最初はカラーネガフィルムではじめるのがおすすめです。
白黒フィルム
白黒フィルムは、白黒のモノクロームの写真を撮るためのフィルム。
昔の写真は白黒が普通でしたが、いまでも現役で発売されています。
モノクロのレトロな写真を撮るなら、白黒フィルムがおすすめ。
さらに、白黒フィルムは道具を揃えると自分で現像することもできるので、入門して慣れてきたらチャレンジしてみるのもおすすめです!
カラーポジフィルム
カラーポジフィルムとは、カラーネガフィルムとは違い、色が反転しない状態で記録するフィルム。
(「ポジ」とはポジティブ=反転しないという意味)
ポジフィルムは紙にプリントするのではなく、フィルム用のプロジェクターという道具を使って、壁やスクリーンに鑑賞するために作られたフィルムです。
小さなフィルムの中に、「天然色」の自然をそのまま切り取った画像はまるで宝石のよう。
撮影が少し難しいので入門したばかりのときは不向きですが、慣れてきたらぜひ体験してみるといいですよ。
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「現像」と「プリント」
フィルムカメラに入門するときに大事なのが、現像とプリント。
現像とプリントとはどんなものか解説します。
現像とプリントとは?
フィルムカメラでは、デジタルカメラと違って、撮影した写真をその場で見ることはできません。
撮影した後に必要になるのが「現像」と「プリント」。
現像とは、化学的な処理をして、フィルムに写った画像が目に見える状態にすることです。
といっても、難しいことはなく、お店に現像をお願いすることですべて行ってもらえますよ。
現像しただけの状態だと、フィルムに写った写真を見ることはできません。
そこで必要になるのが「プリント」。
プリントとは、現像したフィルムに写っている写真を、専用の紙「印画紙」に焼き付けて、紙の上で見られることにすることです。
フィルムはとても小さいですが、プリントのときに拡大することで、大きなサイズにすることもできますよ(引き伸ばしといいます)。
現像とプリントはお店にお願いしよう
現像とプリントは、カメラ屋さん(写真屋さん)にお願いすることになります。
これからフィルムカメラに入門するときは、近くの写真屋さんを見つけるのがおすすめ。
昔ながらの小さなお店からチェーン店まで。
最近はフィルムカメラ専門のおしゃれなお店もあるので、わからないことも親身に教えてもらえますよ。
現像とプリントはセットになっていて、普通、現像をお願いすると、紙に写真がプリントされてきて返ってきます。
料金は、現像とプリントを合わせて1,000〜1,500円くらいです。
フィルムをスキャンしてみよう
フィルムカメラに入門したら、撮影した写真をパソコンやスマホで見たり、SNSで共有したりしたくなりますよね。
そんなときは、フィルムをスキャンするのがおすすめです。
フィルムのスキャンの方法は2つあります。
- お店にお願いする
- フィルムスキャナーを使う
という方法です。
フィルムカメラに入門したばかりのときは、お店にお願いするのが簡単です。
現像・プリントに出すときに一緒にスキャンをお願いすると、現像が終わったときにいっしょにスキャンデータをもらうことができますよ。
自分でスキャンするときは、フィルムスキャナーという道具を使います。
1万円前後から購入できるので、フィルムカメラに入門して慣れてきたら、用意してみると便利です。
入門用フィルムカメラの選び方
それでは、フィルムカメラに入門するならどんなカメラを選んだらよいのでしょうか?
選び方のポイント
入門用のフィルムカメラを選ぶときは、「そのカメラでどんなふうに写真を撮りたいのか」で決めるのがおすすめです。
写真の撮り方は大きく2つに分けられると思います。
- カメラの操作を楽しみながら撮影したい
- 操作が簡単なカメラで被写体に集中したい
では、それぞれの目的にはどんなカメラがおすすめなのでしょうか?
カメラの操作を楽しみながら撮影したい
フィルムカメラに入門するなら、カメラを自分の手で操作してみたい。
そんなときは、マニュアルフォーカス・マニュアルフォーカスの一眼レフカメラがおすすめです。
詳しい選び方は、こちらの記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
操作が簡単なカメラで被写体に集中したい
カメラの操作よりも、どんな写真が撮れるかが大事!
被写体に集中したい!
そんなあなたにおすすめなのがコンパクトカメラ。
小型でかわいいカメラや、上質な仕上げの高級コンパクトカメラまで、使いやすいたくさんのカメラのなかから選ぶことができますよ。
しかも、撮影はシャッターボタンを押すだけ。
たったそれだけで、フィルムカメラならではのあたたかみある写真を撮ることができるんです。
いくつかおすすめの機種を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください!
Fujifilm KLASSE W
Fujifilm KLASSE Wは、フジフィルムのコンパクトカメラ。
初心者でも使いやすい、簡単な操作性が魅力です。
しかも、2006年発売という最新のフィルムカメラなので、とても高性能なレンズでフィルムカメラに入門することができますよ。
CONTAX T3
CONTAX T3は、ドイツのレンズが楽しめる高級コンパクトカメラ。
小さなボディは質感たっぷり。
まるで宝石のようなカメラです。
MINOLTA TC-1
MINOLTA TC-1は、かつて日本にあったメーカー、ミノルタの高級コンパクトカメラ。
こちらもまるで宝石のような、高級感あるカメラです。
フィルムカメラで写真を撮ってみませんか?
この記事では、フィルムカメラに入門するときに知っておきたい、フィルムやカメラのことについて紹介しました。
フィルムカメラがデジタルカメラと違うのは、フィルムを使うということ。
形のないデジタルのデータと違って、フィルムは実際に物として存在するもの。
小さなフィルムの中に、形ある記憶を保存することができるのはフィルムカメラならではです。
フィルムカメラの写真は、雰囲気もデジタルの写真とまったく異なるもの。
まったく加工していないのに、デジタルにはない空気感を味わうことができますよ。
ぜひフィルムカメラに入門して、あなただけの写真を生み出してみませんか?
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