[オールドレンズ探訪記] 正統派で本格的な描写を持ったレンズ。 MINOLTA M-ROKKOR 90mm F4(作例あり)
オールドレンズ探訪記と第した新コーナー、まだまだフィルムカメラもオールドレンズも初心者な私いくた りかが、様々なオールドレンズを使って、手探りで撮影していく記事です。
第3回はMINOLTA(ミノルタ) M-ROKKOR 90mm F4の作例ご紹介!
オールドレンズと一口にいっても数えきれないほどの往年の名玉たちあり・・・
終わりの見えない旅路・・未知との遭遇・・古きをもって新しきを知るディープな冒険記をお楽しみください。
【前回の記事はこちら】
目次
2024年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
オールドレンズを楽しむのにも最適!写真にも動画にもおすすめのフルサイズミラーレス一眼カメラを選ぶならこのカメラ!!
写真・動画どちらもハイクオリティ。一度は手にしたい逸品!
FM2発売当時のマニュアルレンズにインスパイアされたデザイン!
どこでも持ち歩ける相棒です。
MINOLTA(ミノルタ) M-ROKKOR 90mm F4について
今回作例をご紹介するのは、MINOLTA(ミノルタ) M-ROKKOR 90mm F4。
90mmの中望遠レンズというと、多少大きくて重ためなレンズをイメージしますが、非常にコンパクトで軽い!
このレンズは、以前下記ブログ記事でも使用させていただいた、MINOLTA(ミノルタ) CLE用の中望遠レンズなんですね。
[旅×フィルムカメラ第2弾] MINOLTA(ミノルタ) CLE+M-ROKKOR 40mm F2で気軽にレンジファインダーを楽しむ!(作例あり)
確かに言われてみれば、デザインがMINOLTA(ミノルタ) CLEとマッチしてる。
今回使用したミラーレス一眼カメラとマウントアダプター
使用したミラーレス一眼カメラは、いつも愛用しているSONY(ソニー)α7Rです。
ローパスレスのミラーレス一眼カメラとしては価格が安めなのもいいですね。
オールドレンズであるMINOLTA(ミノルタ) M-ROKKOR 90mm F4を取り付けるために、ライカMマウント用のマウントアダプターを装着します。
こんな感じになります。
合体した感じも違和感なく、とてもスマートでした。
今回使用したマウントアダプターはK&F Conceptさんのものです。
価格と性能のバランスがよい、おすすめのマウントアダプターです。
オールドレンズの中でも、特にあこがれの存在といわれるのが「ライカMマウント」のレンズ。
アダプターの取り付け方はそんなに難しくはなく、いじっていればわかるレベルだとは思いますが、アダプターの使い方や、ライカレンズについては下記記事も見てみてくださいね。
MINOLTA(ミノルタ) M-ROKKOR 90mm F4 の作例紹介
それでは、M-ROKKOR 90mm F4+ミラーレス一眼カメラの作例をいってみましょう!
最高のレンズ!
最初に言ってしまうと、このレンズ最高です!(↑Let’s BALI!BALI!の上で寛ぐ愛猫)
描写力の高さは文句なし、F4で若干暗めではありますが、ミラーレス一眼カメラに装着して撮影すれば、幅広いシーンで露出調整をして使用が可能ですし、ボケ具合もいいかんじ。
↑オールドレンズらしさ満載の被写界深度!
↑少し絞っての太陽光撮影。変な色のゴーストも出ました。
雨雫もしっかり再現
雨上がりの日の撮影。
上の写真は垂れ落ちそうな雨雫をターゲットにしたのではなく、雨に濡れて少しテカっている艶やかな葉っぱの表面を表現したかったのです。
さすがMINOLTA(ミノルタ) M-ROKKOR 90mm F4!
かなり現物に近い形で艶やかさが描写できていました。
↓水溜りに映る紅葉。
↓90mmの圧縮加減はとてもちょうどいい。なが〜い参道がきゅっと収まってます。
↓この作例は若干ピント外してますが、毛並みがしっかり手に取るように描写できています。
カモフラージュ・・・?
暗がりの1点にピントもしっかり合います。難しいシチュエーションでの撮影もへっちゃらですね。
逆光でも美しい描写
逆光撮影も非常に美しい・・・!
紫色のフリンジが若干激しいきもしますが、白とびすぎずに葉っぱの縁取りもしっかり見えます。
そしてこのしたたる水滴、やばないですか?↓
絞ったのと開放にしたのとで、逆光で太陽光を撮影してみたのですが、なんかすごいギラギラになりました!
撮影Tips!絞り値を変えて撮り比べてみよう!
現代レンズに比べて、オールドレンズは個性的といわれますが、一体どういった個性が光るのでしょう?
ポイントはずばり、「絞り開放」です!
絞り開放で面白いほどボケる
もちろんレンズによりますが・・・オールドレンズで撮影する際に、絞り開放で撮影すると面白いくらいボケます!
今回のM-ROKKOR 90mm F4は開放F値はそこそこですが、90mmの望遠なのでなかなかのボケ具合ですね。
ボケの形や雰囲気などもレンズによって、様々な特徴が楽しめます。
そこで個人的Tips!としては、F値を一番小さい数字にする開放バージョンと、F8かF11くらいの絞りバージョンとを、撮り比べてみることです。(F16とかF22とかまでやると硬めな写真になるのがいやだという理由で、F8かF11くらいがいいかなぁという個人的見解です。)
絞り値を変えた作例
以下、比較してみていかがでしょうか?
画角はもちろん同じで、ほぼ同じ立ち位置・構図で、絞り値を変えて撮影してみた2枚です。
(↓F4で撮影した作例)
(↓F11で撮影した作例)
こうやって並べてみると、結構違いますよね!
背景のボケ具合、左上(奥)の紅葉の葉の形も、F4だとほぼつぶれていますが、F11だと若干形が見えています。
以下の方が背景のボケの違いがわかりやすいかもしれません。
(↓F4で撮影した作例)
(↓F11で撮影した作例)
例えばこの写真だと、「玉ボケの大きさ」が違います。
撮影するとき、メインの被写体(=見る人の目を誘導したいポイント)をまずは決めますが、メインの被写体以外の背景要素の一つが「ボケ」となってきます。
どんな絵に仕上げたいか?
自分好みの表現を、技術的な面で可能にしていくためには、「ボケの操り」はとても重要になってきます。
いきなりイメージを膨らませてから撮影するよりも、絞り値を変えて比較しながら撮影していくと、自分の撮りたいイメージが沸いてくると思います!
ぜひオールドレンズを使う際は、絞り値の撮り比べも試してみてください^^
「MINOLTA M-ROKKOR 90mm F4」を使用してみた感想
良い意味で、オールドレンズらしくない正統派な映りが実現でき、本格的な描写力を持ち合わせた一品。といったところでしょうか。
もちろんMINOLTA(ミノルタ) CLEのフィルムカメラをお持ちの方は、それ用として使えばいいと思いますが、美しいボケ感を味わいつつ、目的の被写体はくっきりしっかり描写したい、という思考の方には非常に優等生な1本だと思います。
さらに軽くて少し縦長なフォルムもかわいくて、持っていて嬉しくなるレンズです。
ぜひ、お試しください〜!
2024年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
オールドレンズを楽しむのにも最適!写真にも動画にもおすすめのフルサイズミラーレス一眼カメラを選ぶならこのカメラ!!
写真・動画どちらもハイクオリティ。一度は手にしたい逸品!
FM2発売当時のマニュアルレンズにインスパイアされたデザイン!
どこでも持ち歩ける相棒です。
MINOLTA M-ROKKOR 90mm F4 簡単な解説
ここからは、中古フィルムカメラとオールドレンズのサンライズカメラ スタッフが簡単にMINOLTA M-ROKKOR 90mm F4についてうんちくを紹介します。
MINOLTA M-ROKKOR 90mm F4
マウント | ライカMマウント |
構成 | 4群4枚 |
重量 | 250g |
フィルター径 | 40.5mm |
メーカー | MINOLTA(ミノルタ) |
参考文献:ケンコー・トキナー公式WebサイトよりMINOLTA CLE取扱説明書pdf p.57
今回作例を撮影したレンズ、MINOLTA M-ROKKOR 90mm F4には2種類あります。
- ライツミノルタCL用のもの
- ミノルタCLE用のもの
です。
このM-ROKKOR 90mm F4はもともとライツで設計が行われたものであることが知られています。
ライツミノルタCL(ライカCL)の中望遠レンズとしてはもともと、Elmar-C 90mm F4が設計されました。
そして、日本でライカCLをライツミノルタCLとして販売するにあたっては、そのまま名前をM-ROKKOR 90mm F4としてライカがミノルタへ供給することとなったのです。
その後、ミノルタが単独でミノルタCLEを販売するにあたっては、自社でM-ROKKORとして90mm F4を製造したのでした。
今回使用したのは銘板にLEITZとないことから、ミノルタCLE用に日本で作られたものであることがわかります。
構成は4群4枚とシンプル。
今回の作例からもわかるように非常に透き通った描写のレンズですが、貼り合わせがないレンズというだけでなんだかヌケがよいような気分になってくるので不思議です。
製造から40年も経ったレンズということで、少なくともバルサム切れの心配はないということはメリットにもなりますね。
この節参考文献:中村信一 『新M型ライカのすべて』1996年、朝日ソノラマ、p.193
M-ROKKOR 90mm F4を中古で買うなら
さて、他の望遠寄りのレンジファインダー用レンズ全般にもいえることですが、このM-ROKKOR 90mm F4の中古価格は低めです。
ライカMマウントの中古レンズとしては最も安いもののひとつともいえるのではないでしょうか。
フィルムのレンジファインダーカメラで実用する場合、どうしても望遠は使いづらくなってしまうのは仕方ないところ。
ですが、今回の作例のようにミラーレス一眼カメラに取り付けることで、レンズに新しい命を吹き込むことができますよ。
F4と少し暗めなのもデジタルなら問題なし。
90mmという焦点距離を活かして、あえてポートレートで使ってあげるのもおすすめです。
ぜひあなたのレンズラインナップにお手頃中古価格のM-ROKKOR 90mm F4を加えてみませんか?
今回使用したミラーレス一眼カメラ
今回の記事ではミラーレス一眼カメラにはSONY α7Rを使用しています。
古めの機種とはいえローパスレスなのでオールドレンズの魅力を引き出すことができたのでは。
そのほかにもSONYのミラーレス一眼カメラには、中古・新品ともにオールドレンズを楽しむための選択肢がたくさんありますよ。
中古で廉価なフルサイズのミラーレス機が欲しい方にはSONY α7が。MINOLTA M-ROKKOR 90mm F4 まとめ
今回はMINOLTA M-ROKKOR 90mm F4の作例と解説でした。
レンジファインダー用の90mmに中古価格がお手頃なものがたくさんあります。
ぜひあなたも使ってみませんか?
オールドレンズ探訪記 次回の記事はこちら
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