Zenza Bronica(ゼンザブロニカ)S2/和製ハッセルのスタンダード
Zenza Bronica S2(ゼンザブロニカS2)とはどんな中古フィルムカメラなのでしょうか?
6×6判のフィルムフォーマットで正方形の写真が撮れる中判一眼レフ。
一般にはハッセルブラッドがもっとも有名なカメラですが、「和製ハッセル」とでも呼ぶべき国産中古カメラが存在します。
それがZenza Bronica S2(ゼンザブロニカS2)。
中判カメラの雄、ゼンザブロニカは1950年代後半以降、6×6判の機械式中判一眼レフを製造してきました。
Zenza Bronica S2(ゼンザブロニカS2)はそのシリーズを代表する機種。
遠目に見たらハッセル「っぽさ」のあるボディ形状が中古人気の秘密。
あのニコンと同じ、ニッコールレンズが使えることも魅力です。
ボディ、レンズともに中古は手軽な価格で入手可能。
気軽に中判一眼レフを楽しめますよ。
ハッセルにひけをとらない魅力をほこる、ゼンザブロニカS2とはどんなカメラなのでしょうか。
中古フィルムカメラ専門店、サンライズカメラのスタッフが紹介します。
目次
Zenza Bronica S2(ゼンザブロニカS2)
独特のフォルムから中古人気の高い中判一眼レフ。
まず、ゼンザブロニカS2についてスペックや特長をみてみましょう。
Zenza Bronica S2(ゼンザブロニカS2)のスペック
形式 | 中判フィルム一眼レフカメラ |
シャッター | B、1秒〜1/1000秒 機械式 縦走り布幕フォーカルプレーンシャッター |
露出計 | なし |
ファインダー | ウエストレベルファインダー |
レンズマウント | ブロニカマウント |
使用フィルム | 120フィルム、220フィルム |
フィルム交換 | フィルムバック着脱式 |
巻き上げ | セルフコッキング |
発売年 | 1965年 |
Zenza Bronica S2(ゼンザブロニカS2)の特徴
1959年の初代ゼンザブロニカにはじまる、ゼンザブロニカの中判一眼レフシリーズ。
なかでもシリーズを代表する機種が、1965年に製造開始されたZenza Bronica S2(ゼンザブロニカS2)です。
ゼンザブロニカの中でも、中古でもっとも人気のある機種なのではないでしょうか。
最大の特徴は、ハッセルブラッドを彷彿とさせるルックス。
ウエストレベルファインダーに、正面から見ると正方形のボディ。
6×6判の正方形画面で撮影できる中判一眼レフとして、まさに和製ハッセルという名が相応しいといえるでしょう。
中古人気の理由も、やはりこのルックスにあることは間違いありません。
ハッセルと同様の四角い中判一眼レフを中古で手に入れるなら、これかマミヤM645かどちらかになるといえるでしょう。
もちろんフィルムバックは交換式で、フィルムカメラが現役だった当時は、ハッセルやマミヤに伍して、スタジオでも愛用されたといいます。
ブロニカならではの降下式ミラー
Zenza Bronica S2(ゼンザブロニカS2)をはじめとする、機械式・6×6判のシリーズには、ほかの中判一眼レフにはみられない独自の機構が搭載されています。
それが、「降下式」のレフレックスミラー。
通常、35mm・中判を問わず一眼レフのミラーは、上への跳ね上げ式となっています。
ところが機械式ゼンザブロニカでは、ミラーが下がることで、レンズを通った光をフィルム面へと通す機構を搭載しているのです。
降下式ミラーには大きなメリットがあります。
それが、レンズの後玉のクリアランスの余裕が大きくなるため、レンズ設計の自由度が高まるということ。
ゼンザブロニカS2をはじめとする古いブロニカのレンズを見ると、レンズ後玉が他の一眼レフに比べ大きく張り出ていることがわかります。
ゼンザブロニカのフランジバック(フィルム面とマウントの距離)は101.7mmと、カタログスペック上はハッセルブラッドVマウント74.9mmに比べ長いように見えます。
ですが実は、ボディ内部にまで入り込むレンズ構成を可能とすることで、自在なレンズ構成を実現しているのです。
メカに興味のある中古カメラファンの方にも、ぜひ触ってみてほしいカメラです。
ブロニカでぜひ使いたいニッコールレンズ
Zenza Bronica S2(ゼンザブロニカS2)をはじめとする、機械式のブロニカで使用可能な純正レンズは、日本光学製のニッコールと、ゼンザブロニカ製のゼンザノン。
ゼンザノンレンズも世間でいわれる程描写に劣るものではありませんが、やはり、これからゼンザブロニカS2を手に入れるとしたら、使いたいのはニッコールだといえるでしょう。
ゼンザブロニカ用ニッコールの特徴は、35mm用のFマウントニッコールにひけをとらないシャープな描写。
ニッコールならではの高解像度は中判でも健在です。
ゼンザブロニカ用ニッコールは、フランジバックが長いため、デジタルのミラーレス一眼でも当然使用可能ですが、そのイメージサークルを最大限に利用するためには、中判フィルムでの使用が不可欠です。
中判ならではの高解像度と、6×6判の正方形画面で、中判ニッコールの味わいを活かすのがおすすめだといえるでしょう。
マウントや形状の特殊さから、ブロニカ用ニッコールは中古も安め。
多彩な中古交換レンズを味わうことが可能です。
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どこでも持ち歩ける相棒です。
Zenza Bronica S2(ゼンザブロニカS2)の中古購入・使用のポイント
ゼンザブロニカをS2を中古購入し、使用する場合にはいくつかの注意したほうがよい点があります。
中古購入時にはしっかり状態チェック
ゼンザブロニカS2は、1960年代という製造初年を反映し、基本的には作りが非常によいカメラです。
プロユースの中判カメラだけあり、各部の剛性、精度も問題ありません。
ただし中古購入する場合、故障には注意が必要です。
ゼンザブロニカS2について一部で言われているのは、故障しやすいということ。
実際にはけっして脆いカメラではないのですが、各部が非常に精密な機構となっているため、ハッセルなどのライバルと比べたときに、そのような先入観を持たれるようになってしまったようなのです。
また製造終了から長い時間が経っているので、経年劣化が著しい中古があるのも仕方がないところ。
中古で探す場合には、1ヶ月以上の保証がついた個体を購入し、届いたら各部をチェックしましょう。
オーバーホール済みの中古を探すこともおすすめです。
Zenza Bronica S2(ゼンザブロニカS2)で使えるおすすめ用品
露出計のないフィルムカメラの使用にあたっては、アクセサリーシューに取り付けられる露出計を使用するのがおすすめです。 中国製の小型クリップオン露出計としては以下のものが。中判カメラで使う120フィルムは、以下のものがおすすめです。
他のどのカメラとも似ていないカメラ・ゼンザブロニカS2
和製ハッセルの呼び声高いZenza Bronica S2(ゼンザブロニカS2)。
ただし、青みがかったボディ貼り革や、光沢の強いメッキは、ハッセルとは似て異なるものです。
ルックスは似ていても、中身も独自の機構で満ち溢れています。
人とは違う中判一眼レフで撮影したい。
そんなときは、ぜひゼンザブロニカを中古で選んでみませんか?。
他のどんなカメラとも似ていない機構は、あなたを満足させてくれること間違いありません。
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更新履歴
2018年7月3日
ミラー先落としについての記述に誤りがあったので修正しました。
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