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フィルムカメラ初心者がハマりがちな失敗7選とその対策

フィルムカメラ初心者がハマりがちな失敗7選とその対策のサムネ

フィルムカメラを始めると、デジカメやスマホとは全く違う、新しいルールに「えっ?なにそれ?」となることがよくあります。

意外と知っておかないといけないルールがいくつかあって、最初は緊張してドキドキします。

でも、大丈夫。もれなく全員、誰もが通る道です。

ここでは、フィルムカメラ初心者がよくやってしまう失敗と、その乗り越え方を紹介します。
これを読んだら、ちょっとだけフィルムカメラが手になじむはずです。

そしておでかけするのがもっと楽しくなります。

フィルムカメラ初心者がハマりがちな失敗7選とその対策

1. フィルムをちゃんと装填できていない

フィルムをちゃんと装填できていない

よくあるミス

フィルムを入れて、巻き上げて、「よし!」と思ったら、実はフィルムが送られていなかった…。

そして現像に出したら全く写真が写っていなかった…。

-対策-

フィルムをセットしたら、2~3回フィルムを巻き上げてシャッターを切ってみよう。

この時フィルムがスルスル動かず、巻き上がっていないと、空回りしています。

そうなっても、もう一回やり直せば大丈夫。巻き上がっていることが確認できたらフィルム室を閉めよう。

フィルム装填は最初はむずかしいですが、そのうち手が覚えます。

2. ISO(ASA)設定を間違える

ISO(ASA)設定を間違える

よくあるミス

「このカメラ、どうやってISOの設定をするの?」と悩んで、でも結局そのまま撮ってしまう。

-対策-

フィルムの箱に「ISO400」などと書いてあります。それが答えです。

もしくはフィルムの名前の最後に「FUJICOLOR100」や「PORTRA400」と数字が書いてあるので、これがいわゆる「ISO感度」というやつです。

その数値をカメラのダイヤルで設定しましょう。

設定しないと、現像した写真が明るすぎたり暗すぎたりして、せっかくの思い出がもったいないことになります。

3. 露出不足(暗すぎる写真になる)

露出不足(暗すぎる写真になる)

よくあるミス

自分の家や、オシャレなカフェの店内など、室内で撮ったら、見事に真っ黒。私たちには暗いって全然感じなかったのに…なんで?

-対策-

フィルムは光を欲しがります。たっぷりと。

室内では、できるだけ明るい場所で撮ることを意識してください。人間の目はすぐにその場所の明るさに目が合わせてくれるので暗く感じにくいです。

なので、自分が思っている以上に室内は暗いって意識を持つと、失敗写真が減ります。

そんなときはISO400以上のフィルムを使うといいです。

カメラが自動でシャッター速度を調整してくれる機種であれば、暗めの場所だとシャッター速度が遅くなるなら、カメラを絶対に動かさない!ってガシッと固定して動かさないようにする。

フィルムは「光がないと何も始まらない」と覚えておきましょう。

4. ピントが合っていない

ピントが合っていない

よくあるミス

なんとなくシャッターを切ったら、全部ピンボケでした…。これはショック…。

-対策-

レンジファインダーなら、ファインダーを覗きながら、二重像をピッタリ重ねる。

目測式なら、距離を目で測る。(難しいですが、慣れたら楽しいです)

「あそこまでだいたい3mくらいか…ピントの目盛りを3mにセット…カシャッ。」

一眼レフなら、ファインダーの中でしっかりピントを合わせる。

どんなカメラでも、ピントが合えば写真はグッとよくなります。焦らず、じっくり合わせましょう。

もし今使っているカメラのピントの合わせ方が分からない!ってなったら「サンライズカメラ」にぜひご連絡ください。お力になります!

5. シャッターを押すときに手ブレする

シャッターを押すときに手ブレする

よくあるミス

「カシャッ!」の瞬間に手が動いて、写真がブレブレになっちゃってる…。

-対策-

シャッターは「押す」のではなく、「そっと押す」イメージで。

脇を締めて構えて撮る。

思い切り晴れている外であれば問題ないですが、ちょっと暗い?と感じる場所なら、脇を締めるのはすごい有効です。

ミニ三脚やセルフタイマーを使うのもアリです。

フィルムは1枚1枚が大事。手ブレを減らせば、確実に思い出を残せる写真が増えます。

6. フィルム室を途中で開けて感光させる

フィルム室を途中で開けて感光させる

よくあるミス

「撮れてる?大丈夫かなぁ、ちょっと見てみよっかな」と裏蓋を開けたら…あっ…。

-対策-

まず、フィルムがちゃんと巻き戻されているか、しっかり確認してから開けましょう。

巻き戻しクランクを回して、感触が軽くなるまでグルグル巻き戻す。

巻き戻しが無事終わると、巻いてる感触が急に軽くなるので、それがフィルムが完全にフィルム缶の中に戻った証拠です。

「まだ撮り終わってないのに裏蓋を開ける」は、初心者あるあるです。これは絶対に禁止です。開けてはいけない玉手箱と思ってください。

フィルムはデジタルと違って“目に見えない”から、慎重に。とにかく焦らずに。

7. 「現像」を知らず、スマホ転送だけをお願いしてしまう

「現像」を知らず、スマホ転送だけをお願いしてしまう

よくあるミス

カメラ屋さんでフィルム現像は結構なので、「スマホ転送だけお願いします!」と言ってしまう。

-対策-

まず、「現像」という言葉を覚えましょう。

現像とは、フィルムに撮った像を“見えるようにする”ことです。データにする前に、必ずこの工程が必要です。

なのでカメラ屋さんに行ったときは「現像とスマホ転送」でお願いします!と頼みましょう。

レトロブームでフィルムカメラを知らない10代、20代の若い方々で「ネガはいらない。データだけあれば大丈夫なので、それ捨ててください」とカメラ屋さんが言われ、悲しむケースが増えています。

ネガは写真の原本! 現像すると「ネガフィルム」が出来上がります。これは写真の“元”なので、大事にとっておきましょう。

ネガさえあれば、

  • いつでもプリントできて部屋に飾れる。
  • もっと高画質でスキャンできて、イイ感じの写真になる。
  • 何十年後でも写真を復活させられる。

ネガを捨てるのは、本を読んだあとに原稿を燃やすようなもの。もったいない!

スマホのデータが一生残るなら良いですが、いつ壊れてデータが無くなるか分からないので、ネガは保管しましょう。

まとめ

フィルムカメラは、デジタルと違って「すぐには結果が見えません」。

しかも上記で挙げたように、色々気を付けないといけないポイントがいくつもあります。

だからこそ、シャッターを切る瞬間にドキドキします。

だからこそ、撮った写真が綺麗に仕上がったのを見ると、ものすごくうれしくなります。

失敗することもあります。わたしもフィルムカメラ屋なのに、すっごい失敗します。すっごい落ち込むこともあります。

それもひっくるめて楽しいのがフィルムカメラ。

あせらず、ゆっくりと。

撮った写真が現像から返ってくる日を、ワクワクしながら待ちましょう。

あなたのフィルムライフが、素敵なものになりますように!

わたしも、あなたも、素敵な思い出を残せるように、今日も一枚。

パシャリ。

著者紹介: サンライズカメラ スタッフ

サンライズカメラのスタッフ。 初めてのフィルムカメラは、おじいちゃんにもらった Nikon F-601。以来、フィルムの魅力にハマり、今の相棒は Nikon F。旅先で出会う一瞬を、シャッターに込めるのが好き。フィルムならではの味わいを、もっと多くの人に伝えたい。

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