[フィルムカメラぶらり撮影散歩15] 初めてのPENTAX17で見つけた“撮る楽しさ”
今回は、令和時代に誕生した新しいフィルムカメラのPENTAX 17(ペンタイチナナ)を実際に使用し、使ってみての感想や、気を付けた方がいいポイントをいくつかご紹介していきたいと思います。
「ミラーレスカメラが普及して、スマホで簡単に写真なんて撮れる時代に、フィルムカメラってどうなの?」
「他にもフィルムカメラはたくさんあるけど、PENTAX17は買うべき?見送るべき?」
「Rollei35AFも出るけど、どっちが良いんだろう?」
SNSを覗くとPENTAX17について色々と意見が飛び交っています。
確かにフィルムカメラ業界は、フィルムの生産の縮小、値段の高騰、サポート体制の不安定さなど、課題はまだまだ多いです。
ただ私たちサンライズカメラ含め、中古フィルムカメラを販売しているお店は、それぞれ少しでもフィルムカメラを使ってくださる方々が快適に使用できるよう努めています。
そんな令和の時代に覚悟を持ってPENTAXさんは新しいフィルムカメラを開発してくださいました。
その波をわたしたちで少しずつ大きくしていけたらいいなと本気で思っています。
そんなPENTAX17について解説したブログ記事がありますので、ぜひこちらも読んでいただきたいです。
PENTAX17(ペンタイチナナ)についての性能や良さを深堀した記事
それでは早速PENTAX17の作例写真も含めたレビューをしていきます。
目次
PENTAX17の作例写真集-軽い、小さい、簡単!-
まずは、この作例ブログの大前提として、全く説明書を読まずにPENTAX17を使いました。
ゾーンフォーカスの切り替えの基準や、判断を出来るだけ「初めてフィルムカメラを使う人」に寄せたかったからです。
色々フィルムカメラを使ってきましたが、新品フィルムカメラという初めての経験と、高揚感・緊張感が心地よかったです。
結論、PENTAX17を使用し、72枚撮影してみて分かったことは、とにかく軽くて気軽に撮れるから、この作例を撮っている期間中は、特に撮るという行為にストレスが少なく感じた。です。
正直、男性ということもあるでしょうが、片手でフィルムの巻き上げができ、画角決めまでが早くできたので、72枚は確かに多いのですが、ガシガシ巻き上げてる自分がいました。
誇張無しで言いますと、スマホのカメラ起動より早かったかもしれません。
PENTAX17の作例写真-使用フィルム[FUJIFILM FUJICOLOR-S 100]-
PENTAX17で撮影した写真はこちらです。今回は全てP(プログラムモード)で撮影しました。
電車の中の、あの昼下がりの午後の暖かい雰囲気って、良いですよね。
しっかりボケてますね。72枚中何枚もボケたので、多分ゾーンフォーカスの設定ミスからの手振れなのかもしれません。説明書の必要性を感じました。
マンションに空が反射していたのですが、そこまではさすがに撮れませんでしたね。
72枚という人によっては「多すぎでしょ」と思う点も、実は気軽さという観点からすればちょうどいい枚数なのかもしれません。
それくらい何枚か同じ場所で撮ってましたし、フィルムを消費する罪悪感は薄れます。笑
正直、今回撮影した写真たちはデジカメだったら撮ってた?スマホで撮る?と聞かれれば、「No」という切り取りばかりでしたが、自分としては新鮮な画角で、新しい発見になりました。
ISO100なので、暗さに少し心配はしていましたが、夜明け直後の空も良い感じに撮れていますね。
逆光でも撮りましたが、思っていた以上に明暗のバランスが取れていて、HDコーティングのレンズの性能の高さが出ていますね。
あ~いい場所だったのに、しっかりピンぼけしてます。ISO100のフィルムを使う時は少し暗いなと感じる場所では気を付けた方が良いですね!
マクロ撮影失敗です。近すぎ?ん~この時の設定を覚えていないので、何とも言えないですが…距離感難しいですね。
あ、付属品でストラップがついているので、ぜひそれは付けてください。その長さがマクロ撮影できる最短距離になるので。(わたしはつけていなかった…)
これも少しブレていますが、個人的には良いかもと思える一枚になりました。
なぜかフラッシュモードで撮ったのですが、金網の主張強すぎて、富士山全く見えていないですね…
もっと近くで、富士山が日常の生活の中にある人が本当に羨ましいです。薄っすら見えるだけで気分が上がるタイプの人です、わたし。
フィルムカメラだからか、PENTAX17だからか、富士フイルムのネガフィルムだからか、夕方前の時間との相性がかなり良いと思います。
これからもっとこの時間が少なくなるので、少しドラマチックな写真が欲しい方は、この時間帯を狙ってみてください。
前にLeica M3でも撮影した場所で再び。
スマホ以上に早く撮れた一枚です。雰囲気出てよかった…
PENTAX17を使用する上で気を付けるポイント
今回PENTAX17を使用してみて感じたのは、説明書読まなくても手軽に使えるし、フィルムカメラをずっと愛用されている方々にも手に馴染むなという印象です。
昔からフィルムカメラを愛用されている方々の見た目のデザイン性への辛辣な意見はありますが、巻き上げの感触や、グリップ感を実感していただければ、このカメラの良さにじんわりと気づくと思います。
現代のPENTAXさんのエンジニアだけで作っていたら恐らくこのクオリティーにはならなかったでしょうし、この高揚感は得られなかったでしょう。
OBの方々の知識:経験の共有、伝承があってこその一品だな~と。
ここからは、今後PENTAX17を使いたい人向けに気を付けるポイントをいくつか書いていきます。
電源のON・FFを忘れがち
これ気を付けてください。電池の消耗がどんどん進んでしまいます。
何度も電源切るのを忘れてカバンに入れていたので、予備の電池も用意しておくと安心かもしれません。
ON/OFFの切り替えスイッチが少し分かりにくい感じですね。
撮影モードを最初に理解した方がいい
わたしは今回、説明書を一切読まずにまず1ロール撮ってみようと試しましたが、結論、読んだ方が良いです。
ゾーンフォーカスの切り替えの判断基準や、各撮影モードの説明も頭に何となく入れておくと、また一つ写真の表現が変わります。
ファインダー箇所に青と赤のランプがあり状況に応じて光るのですが、その意味も理解していると、わたしのような失敗写真が減ると思います。
小さくて軽いから置き忘れに注意
純正のケースは今のところないので、何かお好きなカメラケースを準備するのが良いと思います。置き忘れのリスクがあるくらい、小さくてコンパクトなので、注意です。
PENTAX17のまとめ
今回はPENTAX17(ペンタイチナナ)で撮影した作例と、簡単な解説をお届けしました。
私見としましては、PENTAX17をより好きになりました。
まずこの令和の時代に新品のフィルムカメラが出るという時点で期待値は高かったのですが、その期待値は満足度に変わり、すっかり良いカメラだな~と思っています。
幸いにも最近リリースされたRollei35AFよりも販売価格は安いですし、国産メーカーの保証がついているのも安心材料のひとつかなと思います。
軽さ、使いやすさ、握った感じの感覚、撮影体験含めてまとめますと、手元に置いておくことをオススメします。
サンライズカメラでもPENTAX17(ペンタイチナナ)を販売しているので、ぜひこちらもご覧ください。
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