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[コラム] Leica M3の試写で、写真撮ってるとちょっと嬉しいことが起こる

 

2週間くらい前のこと。
借りたライカM3を持って、知らない街を歩いてみたんです。
シャッターを切るたびに「ん〜、しっくりこない」と首をかしげながら、あてもなくぶらぶら。

そんなとき、後ろから追い越していった20代くらいの青年が、ふいに立ち止まって振り返り、話しかけてきました。

「写真、撮るの好きなんですか?」

不意打ちの質問に「あ、えっと、はい!」とぎこちなく返事をしたら、彼がスマホの写真を見せてくれて、こんな話をしてくれたんです。

「この壁画、行かれました? 目の前にマンションが建つ予定で、もうすぐ見れなくなるんですよ。」

地図も見ず、ただ歩いていた身にはなんともありがたい情報。
さっそく教えてもらった場所に行ってみると、見事な壁画が街のあちこちから顔を覗かせていました。
その景色は、ただの「場所」じゃなくて、その街の物語そのもののようでした。

 

 

普段、知らない街を歩いていて、こんなふうに声をかけられることってあまりないですよね。
だからこそ、すごく新鮮でした。
そして同時に、あの青年みたいに気軽に声をかけて、ちょっとした時間を共有するっていいな、としみじみ思ったんです。

写真はひとりでも楽しいものだけど、同じ興味を持つ誰かと交流できる瞬間って、やっぱり特別だなあと。
来年は、街でフィルムカメラを使っている人を見かけたら、こっそり話しかけてみようかな……なんて思ったりしています。

 

 

それにしても、ライカM3はさすが「至高のM型ライカ」と呼ばれるだけあって、持っているだけで気分が上がりますね。
僕のような素人でも扱いやすく、使うほどに「人気があるのも納得だな」と思いました。
今回はズミクロンのレンズをつけて撮ってみたのですが、これまた素晴らしい相棒でした。

フィルムカメラを持って知らない街を歩くと、シャッターを切るたびにその街が少しだけ自分のものになる気がします。
そして、声をかけてくれたあの青年みたいに、新しい物語が生まれるかもしれない。

これからも、そんな出会いを楽しみにしています。

(写真はすべてライカM3で撮影しました)

 

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著者紹介: サンライズカメラ スタッフ

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