[オールドレンズ探訪記] ふんわりボケ感!FUJIFILM EBC FUJINON 50mm F1.4 M42(作例・撮影Tipsあり)
今回ご紹介するのはFUJIFILM (富士フイルム) EBC FUJINON 50mm F1.4 M42です!
この世に数えきれないほどの種類が存在するオールドレンズの中から、サンライズカメラがおすすめできるレンズを1本1本紹介していく、「オールドレンズ探訪記」と第したコーナーです。
これまでに数々のオールドレンズを使ってきた雨樹一期さんと、昨年からフィルムカメラやオールドレンズに触れ始めた、初心者な私いくたで、一緒に様々なオールドレンズで撮影をした作例をご紹介していきます。
ぜひ作例とともに見ていってください^^
【オールドレンズ探訪記 前回の記事はこちら】
めちゃくちゃ面白い! 魚眼レンズCanon New FISH-EYE FD 15mm F2.8でマンネリ解消! (作例あり)【オールドレンズ探訪記】
目次
2024年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
オールドレンズを楽しむのにも最適!写真にも動画にもおすすめのフルサイズミラーレス一眼カメラを選ぶならこのカメラ!!
写真・動画どちらもハイクオリティ。一度は手にしたい逸品!
FM2発売当時のマニュアルレンズにインスパイアされたデザイン!
どこでも持ち歩ける相棒です。
FUJIFILM(富士フイルム) EBC FUJINON 50mm F1.4 M42について
まずは、今回作例を撮影したレンズ、EBC FUJINON 50mm F1.4について簡単に紹介します。
FUJIFILM EBC FUJINON 50mm F1.4とは
FUJIFILM EBC FUJINON 50mm F1.4は、同じくM42マウント一眼レフを販売していた国産メーカーの代表、富士フイルムのM42マウント用オールドレンズです。
フィルム一眼レフカメラの「ユニバーサルマウント」として一時代を築いたM42マウント。
国産のペンタックスから東独カール・ツァイスのレンズまで、多くのメーカーが歴史に残る名玉を残し、昨今ミラーレス一眼カメラでオールドレンズを使用しているファンの中でも人気が途絶えません。
M42マウントは、手ごろな値段のものから高価なプレミアレンズまでありますが、今回ご紹介するFUJIFILM EBC FUJINON 50mm F1.4 M42は、比較的手の出しやすい価格なので、オールドレンズ入門としてもおすすめしたい1本です。
撮影してみて感じた特徴としては、
- 違和感のない溶けるようなふんわり感
- ボケ味が大変魅力的
個人的にめちゃくちゃ欲しくなったオールドレンズですね!
マウントアダプターについて
今回も、ミラーレス一眼カメラ(SONY α7R)への取り付けには、K&F ConceptさんのM42マウント→Eマウントアダプターを使用しました。
後述しますが、EBC FUJINON 50mm F1.4のような富士フイルム製M42マウントレンズ特有の問題(相性)にも対応しています。
EBC FUJINON 50mm F1.4の関連記事
「FUJIFILM EBC FUJINON 50mm F1.4 M42」の作例紹介
それでは早速、ミラーレス一眼カメラに取り付けての作例をご覧下さい^^
絞りを開いて撮影した作例
ほほ〜っほんわり明瞭度マイナスな感じです。
開放時のボケ味が大変魅力的です。前ボケと、
後ろボケで、雰囲気がガラッと変わります。
ふんわりボケのレンズは、可愛らしいお花を撮影したくなります。きちんと中心のピント部分はカリッときめてきます。
色味は結構こってりとでる印象です。
ジリジリとした猛暑の夏と、相性が良いと思いませんか?
ぽやぽや〜。こちらの作例では太陽が川に反射した光の大きな玉を背景に配置してみました。どこか現像的でふんわり感もあってすてき。
玉ボケを入れた作例
上の作例写真と同じ場所ですが、ほんの少し引きにしただけでボケの形や大きさが変わります。
オールドレンズっぽいフレアゴーストに、端っこにいけば行くほど乱雑になる玉ボケ。
光を見つけたら、とりあえずボカしてみたくなるレンズ。
優しい癒しカラーとの相性もすごくいい。
シーズン真っ盛りの梨。↑上と、下↓。スナップ撮影たのしいなぁ〜
朝一の畑に差し込む光が息を呑む美しさだったのです。みんなで共有で使っている年季の入ったバケツの色が可愛くて。
朝の空のうっすらとしたグラデーションと、青々しさから黄色へ成長してきたトマトのグラデーションとを、掛け合わしたくて。
この作例写真は水彩画のよう。とうもろこしは豊作でした。
朝露をまとったスイカさん。
増殖しすぎて困るくらいの紫蘇。
この作例、虹のようなゴーストもすごく面白い!
小さな小さなバッタさんにも、ちゃんとピントが合います。
作例 猫の写真編
さて、猛暑の中沢山歩いてスナップ撮影を楽しんだのち、帰宅後の癒し。
もちろん、このふんわりレンズは動物との相性もばっちりですね。
撮影Tips!動画を撮影してみた
Tips!といえるのがわかりませんが・・
FUJIFILM EBC FUJINON 50mm F1.4 M42の雰囲気、個人的にめちゃくちゃ気に入ったので、ちょっとした動画を撮影してみました。(まだまだ練習中なので恐縮ですが..)
オールドレンズで動画を撮影してみるとどうなるのかな?と以前から個人的に興味をもっていたのですが、なかなか良いですね〜!
ノー編集で十分な味わいが出ます。
オールドレンズファンの方々は、動画も結構撮影されるのでしょうか?ぜひ、みなさんの撮影してみた動画も見てみたいです^^
FUJIFILM (富士フイルム) EBC FUJINON 50mm F1.4 M42で撮影した感想
現代レンズでは味わえない深遠な描写に引き込まれました。私、このレンズ本気で欲しい・・・
マウントアダプターも安価に入手することが可能なので、ミラーレス一眼カメラや、オールドレンズ入門の方にもとってもおすすめです。
一枚撮影してすぐにわかるクセがちゃんとあり、旅先や日常的なスナップ撮影にすごく向いていると思います。
サンライズカメラでも絶賛推しのM42マウントのオールドレンズ、入り口が狭いように見えてかなり奥深い世界なので、ぜひ下記記事なども参考にしていただき、最高のパートナーを見つけてみてはいかがでしょうか?
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FUJIFILM EBC FUJINON 50mm F1.4 簡単な解説
ここからは、中古フィルムカメラとオールドレンズのサンライズカメラ スタッフが、今回作例を撮影したFUJIFILM EBC FUJINON 50mm F1.4について簡単に解説します。
FUJIFILM EBC FUJINON 50mm F1.4
マウント | M42マウント(富士フイルムによる独自拡張) |
構成 | 6群7枚『クラシックカメラ専科 No.38 プラクチカマウント』1996年、朝日ソノラマ、p.26 |
重量 | 240g『クラシックカメラ専科 No.38 プラクチカマウント』1996年、朝日ソノラマ、p.26 |
新品時価格 | 22,800円(2001年)『クラシックカメラ専科 No.38 プラクチカマウント』1996年、朝日ソノラマ、p.26 |
メーカー | 富士写真フイルム |
相場 | 良品レベルで約1万-1万5千円(2024年2月現在) |
FUJIFILM(富士フイルム、当時は富士写真フイルム)のオールドレンズ、EBC FUJINON 50mm F1.4は、同社のM42マウント一眼レフ、FUJICA STシリーズのために製造された標準レンズです。
FUJICA STシリーズは1970年のFUJICA ST701にはじまるのですが、1972年のFUJICA ST801からレンズマウントが独自拡張され、M42マウントながら開放測光に対応しています。
↑FUJICA ST801
今回作例を撮影したEBC FUJINON 50mm F1.4も開放測光に対応したモデルとなります。
開放測光のM42 FUJINONレンズをアダプターで使用する際の注意点
さて、開放測光に対応したFUJINONレンズをミラーレス一眼カメラで使用する際には注意点があります。
それが、絞りリング後部の突起がマウント面に接触してしまうということです。
FUJIFILMが行った開放測光のための独自拡張では、絞りリングの回転をボディに連動させるための突起を、絞りリングの後部に設けました。
本来、この突起はFUJICA ST801をはじめとする同社の一眼レフにある連動ピンに噛み合います。
当時のM42マウントフィルム一眼レフカメラの場合、他社のPENTAX SPなども含め、マウントの円周部の幅が狭く、多くの場合干渉することはありませんでした。
(ただし、当時から干渉する機種もあったようです)
しかし、マウントアダプターで使用する場合には、この突起がボディやアダプターに当たってしまうため、
- 絞りリングが回せない
- 無限遠が出ない
といった問題が生じてしまうのです。
対策としては、レンズと接する面が一段高く盛り上がって細くなっている(当時のM42マウント一眼レフカメラのマウント形状に似せている)マウントアダプターを使用すればOKです。
今回使用したK&F Conceptブランドのマウントアダプターなら、その対策が行われているので問題ありません。
いっぽう、もっと安い1,000円程度のマウントアダプターでは干渉する場合もあるようです。
たとえば当サイトのこちらの記事「M42マウントアダプターの選び方と注意点 豊富なオールドレンズの使い方とは?」で使用したマウントアダプターの場合、マウント面が広い形状になっているので干渉してしまいます。
↓同記事で使用したマウントアダプター
また、PENTAXが過去に純正で販売していた「マウントアダプターK」の使用時も干渉してしまいます。
開放測光のFUJINONレンズをミラーレス一眼カメラで使用する場合には、マウントアダプター選びに気をつけるとよいでしょう。
EBC FUJINON 50mm F1.4を中古で買うなら
今回作例を撮影したEBC FUJINON 50mm F1.4は、製造時期によりバリエーションもありますが、中古ではおおむね数万円のそれなりにリーズナブルな価格で販売されています。
開放F値がF1.4の上級グレードのレンズだったこともあり、EBC FUJINONの55mm F1.8よりは当然ながら中古価格は高め。
また、FUJINON自体がM42マウントレンズではPENTAXのタクマーより中古の数が少ないこともあり、どうしてもタクマーよりも価格は上になってしまいます。
しかしながら、今回の作例からもわかるようにEBC FUJINON 50mm F1.4の描写はとても秀逸。
1970年代のマルチコートのなかでもとくに性能に定評のあるEBCにより、色乗りもとてもよいレンズに仕上がっています。
↓作例を再掲
そこまで高級品ではなかった製品としての立ち位置もあり、状態の悪い中古も多いですが、しっかりと整備された中古をぜひ探して使ってみたい中古レンズだといえるでしょう。
今回使用したミラーレス一眼カメラについて
今回の作例でも、ミラーレス一眼カメラにはSONY α7Rを使用しました。
フルサイズかつローパスレス機としては中古価格が手頃なことが魅力ですね。
そのほかのフルサイズ機ミラーレス一眼カメラとしては――
中古で廉価なフルサイズのミラーレス機が欲しい方にはSONY α7が。EBC FUJINON 50mm F1.4 まとめ
EBC FUJINON 50mm F1.4で撮影した作例をご紹介しました。
M42マウントの日本製レンズのなかでも人気の高いFUJINON(フジノン)。
今回の作例ではその人気を裏切らない描写力を見せてくれましたね。
ぜひあなたのM42マウントレンズラインナップに加えてみてはいかがでしょうか。
オールドレンズ探訪記 次の記事はこちら
次回はヤシカ・コンタックスマウントのマクロレンズ、Makro-Planar T* 60mm F2.8+ミラーレス一眼カメラの作例をお届けします。
ぜひご覧ください。
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