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ミラーレス+オールドレンズで素敵な写真を撮る5個のコツ ポイントは「絞り開放」

オールドレンズで素敵な写真

ミラーレス一眼カメラを買った。
でも、なかなか思ったとおりの写真が撮れない……。

そんなときに、オールドレンズを使って人の心を動かすような素敵な写真を撮るための方法を解説します!

フィルムカメラの時代のレンズ、それがオールドレンズです。
でも、せっかくオールドレンズを買ったのに使い方がよくわからない、ということがあるかもしれません。
そこでおすすめの方法があります。

現代のレンズに比べてぐっと個性豊かなオールドレンズで素敵な写真を撮るコツ。
それが「絞り開放で撮ること」なのです。

スマートフォンでのシミュレーションとは違う、本物の「背景がボケた写真」も撮れますし、オールドレンズが作られた時代、場所、レンズの種類によってさまざまに異なる描写も楽しむことができますよ!

ぜひミラーレス一眼カメラとオールドレンズで、あなただけの写真を撮ってみませんか?

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ミラーレス一眼+オールドレンズで撮った写真

まずはじめに、ミラーレス一眼とオールドレンズで撮った写真を紹介します。
この記事で解説するポイントを参考にすれば、きっとこんな写真が撮れますよ♪

この記事の最後にもさまざまなオールドレンズで撮った写真を紹介しているのでぜひご覧ください。

OM 90mm F2作例
SONY α7 + OLYMPUS OM Zuiko 90mm F2 絞り値F2

OM Zuiko 50mm F1.4作例
SONY α7 + OLYMPUS OM Zuiko 50mm F1.4 絞り値F1.4


SONY α7 + Canon NEW FD 85mm F1.2 L 絞り値F1.2

■作例で使用したマウントアダプターはこちら

ミラーレス一眼とオールドレンズで素敵な写真を撮る5つのポイント

ミラーレス一眼カメラをさらに楽しむのにおすすめの方法。
それがフィルムカメラの時代のレンズ「オールドレンズ」を使うことです。

オールドレンズで写真を撮るとき、もっと素敵な写真を撮るための方法について解説します。

ポイントは「絞り開放で撮ること」
ミラーレス一眼カメラ+オールドレンズを使って、絞り開放で撮るための便利なテクニックを解説します!

オールドレンズの個性豊かな魅力

オールドレンズ

無数の種類があるオールドレンズ
コンピューターが発展する以前の設計のため、現代のレンズと違って、ひとつひとつのレンズごとに個性豊かな描写を楽しむことが可能です。

OM Zuiko 50mm F1.4作例
SONY α7 + OLYMPUS OM Zuiko 50mm F1.4 絞り値F1.4

もちろん、マウントアダプターを使ってミラーレス一眼カメラに取り付けて、普通に撮るだけでも魅力を味わうことは可能です。

でもじつは、オールドレンズの魅力を「さらに」引き出す方法があるんです。

それが、レンズを「絞り開放」の状態にして撮影することです。

絞り開放だと

レンズを「絞り開放」にするには、どうしたらいいのでしょうか?
そして、その状態でうまく撮影するコツとは?

ミラーレス一眼+オールドレンズを「絞り開放」で撮影するための5つのポイントについて見ていきましょう!

ポイント1:オールドレンズを「絞り開放」に設定する

オールドレンズ

まず、オールドレンズを「絞り開放」にするための方法です。

オールドレンズでは、基本的に「絞り」を手動で設定します。

絞りはレンズの絞りリング(絞り環)を回して設定します。

絞りリングには、1.4、2、2.8、4、5.6……
というように数字が書いてあると思います。

絞りリング

絞りを開放にするためには、この数字を「もっとも小さい数字」に合わせればOK!

たとえば1.4がもっとも小さい数字なら、1.4に。
2がもっとも小さければ2に。
2.8がもっとも小さければ2.8に合わせます。

もちろん、いちばん小さい数字が他の数の場合も同様です。

絞り開放ってどんな状態?

レンズの「絞り」というのは、レンズに組み込まれた、光を取り込む量を調整するための部品です。

絞りの概念

絞りリングを操作すると、この画像のようにレンズの中に「絞り羽根」が出てきます。

この例のように、F5.6のときやF16のときは絞りの羽根が出てきて、レンズを通る光の量が制限されています。

絞り込んでいる

いっぽう、絞り開放(このレンズではF1.8)のときは絞り羽根が出てきていない=絞りが開放されています。

絞り開放

つまり、絞り開放というのは、絞りの羽根がない状態。
レンズ全体を光が通る状態のことなのです。

関連記事

レンズの「絞り」についてはこちらの記事でより詳しく解説しています。
ぜひご覧ください。

【撮影基礎講座3】レンズの「絞り」徹底解説!被写界深度でボケとピントを操ろう。

絞り開放でオールドレンズの「個性」を引き出せる理由

Super Takumar 55mm F1.8
SONY α7 + Super Takumar 55mm F1.8 絞り値F1.8

それでは、なぜ「絞り開放」だとオールドレンズの個性的な描写を引き出すことができるのでしょうか?

それは、絞り開放の状態だと、それぞれのレンズに固有の「収差」がもっとも大きく出る状態になるためです。

写真の撮影に使われるレンズは、じつは現実の風景を「ありのままに」記録しているわけではありません。
現実の風景が3次元(立体)なのを平面の写真に移し替えていること。
光にはさまざまな波長があること。
レンズそのものが曲面をしているのに、写真は平面であること。

どんなレンズを使っても、じつは多かれ少なかれ、撮影された写真は、ぼやけてしまったり、像が流れてしまったり、理想的な状態ではなくなってしまうのです。
(近年では設計や生産技術の発達で相当高いレベルで改善されています)

じつはレンズの設計を改善するほかにも、この収差の影響を減らす方法があります。

それが、絞りを「絞り込む」こと。
つまり、絞り開放ではなくF5.6、F8、F11といった状態にすることです。

絞り込んでいる

オールドレンズでも、多くの場合絞り込めば現代のレンズと描写そのものに大きな違いはなくなります。
逆にいえば、せっかくオールドレンズを使うのに、絞り込んでしまってはせっかくの魅力が台無しになってしまうといっても過言ではありません。

ちなみに現代の最新レンズの改良においても、絞り開放のときの描写をボケ味を含めいかに向上させるかというのが重要なポイントになっています。
オールドレンズはもちろんのこと、ぜひ現代の最新レンズを使う場合でも、絞り開放の描写を味わってみると、さまざまなレンズの魅力を知ることができるかもしれませんね。

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ポイント2:画面を拡大してピントを合わせる(ピント拡大機能)

ピント拡大機能

レンズを絞り開放にすると、写真のピントが合う範囲が少なくなります。

(このことを「被写界深度が浅くなる」といいます)

ピントの合う範囲が変わる様子

同じレンズ(Nikon New Nikkor 55mm F1.2)を使っていても、絞り開放(上)とF8まで絞り込んだときとでは、ピントの合い方がこんなに変化します。

Nikkor 55mm F1.2 作例

↑絞り開放(F1.2)のとき

New Nikkor 55mm F1.2作例

↑絞り込んだ(F8)とき

画面を拡大してピントを合わせるには

オールドレンズでは基本的にピントはマニュアルフォーカス(手動)で合わせますが、ピントが合う範囲が少ないと、そのぶんピンぼけになる可能性が多くなります。

そこで活用したいのが、画面拡大機能(ピント拡大機能)

ミラーレス一眼カメラでは、背面やファインダーの液晶を使ってピントを合わせますが、
どの機種にもマニュアルフォーカスのために、画面の一部を拡大する機能がそなわっています。

拡大機能

拡大機能

メーカーや機種によって操作方法は異なりますが、
画像のように、画面を拡大することで、より細かなピント合わせが可能です。

※例はSONY 初代α7を使用しています。SONY α7ではボディ上面のC1ボタンを押すことでピントの拡大が可能です。

C1ボタン

ミラーレス一眼カメラでオールドレンズを使うときは、基本的にピント拡大機能を使ってピントを合わせるとよいでしょう。

ミラーレス一眼カメラのおかげでオールドレンズの性能が最大限に発揮できるようになった

Super Takumar 55mm F1.8作例
SONY α7 + Super Takumar 55mm F1.8 絞り値F1.8

じつは、このピント拡大機能はオールドレンズを使ううえで非常に重要な発明でした。
この機能のおかげで、ミラーレス一眼カメラとマウントアダプターを使って、オールドレンズの性能を最大限に引き出すことができるようになったのです。

ミラーレス一眼カメラのピント拡大機能というのは、実際に写真を撮影するのとまったく同じセンサーで画像を確認しています
つまり、原理的にもっとも精度が高い方法でピントを確認している状態です。

いっぽう、一眼レフカメラのファインダーや、ライカなどのレンジファインダー(連動距離計)は、どんなに精度を高めても、実際に撮影するイメージセンサーやフィルムとは誤差が生じてしまいます。

デジタルカメラのM型ライカなどでは、連動距離計よりもライブビュー(液晶)でピントを合わせたほうが高精度にピントが合わせられる、ということが実際に生じているといいます。

パソコンやスマホの液晶では、撮影した画像データを原寸で拡大して見ることができてしまう時代。
F1.2やF0.95といった明るいレンズで完全にピントを合わせることが、ミラーレス一眼カメラのおかげで誰でも簡単にできるようになったのです。

Canon Lens 50mm F0.95

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ポイント3:ピーキング機能を使う

ピント拡大機能と合わせて使いたいのがピーキング機能です。

ピーキング機能とは、ピントが合っている箇所に画面上で着色して表示してくれる機能のこと。
具体的には画像のように、ピントが合った箇所が赤や黄色、白といった色で示されます。

ピーキング

ピーキング機能使用時の表示

ピント拡大機能の問題点が、素早く撮影することが難しいということ。
どうしても、画面を拡大してピントを合わせているとタイムラグが生じます。

そこで、もしオールドレンズのマニュアルフォーカスですぐにシャッターを切りたいときは、ミラーレス一眼カメラのピーキング機能をONにしておくとよいでしょう。

ピーキング機能

ピーキング色を設定

ただし、ピーキング機能はあくまでもざっくりとピントの合った範囲を確認するための機能です。
もっと厳密にピントを合わせたい場合にはピント拡大機能を使うなど、使い分けるのがおすすめです。

とくに、オールドレンズをつけた状態で動画を撮影するときには便利な機能だといえます。

また、ピーキング機能をONにすると画面の表示がどうしてもうるさくなるので、必要のないときはオフにしておきましょう。

関連記事

ピーキングなどの設定方法についてはこちらの記事でも解説しています。
ぜひご覧ください。

ミラーレスカメラとオールドレンズの使い方 取り付けと本体の設定方法徹底解説

ポイント4:被写体にもう一歩近づいてみる

New Nikkor 55mm F1.2作例
SONY α7 + Nikon New Nikkor 55mm F1.2 絞り値F1.2

ミラーレス一眼+オールドレンズを使って絞り開放で撮るとき、ぜひ被写体にすこし近づいてみましょう!

絞り開放で撮影すると、被写界深度が浅くなる=背景がボケやすくなります。

背景のボケにはもうひとつ、被写体との距離が近ければ近いほどボケやすくなるという特徴があります。
そう、被写体に近づくことで、よりボケ味を楽しむことができるようになるのです。

とくに、一眼レフカメラ用のオールドレンズには、標準レンズで最短撮影距離が50cmくらいまで近づけるものが多く、かなりの近距離での撮影が可能。

最短撮影距離

ぜひとろけるような背景ボケを楽しんでみませんか?

じつは被写体に近づくのは、フィルムカメラの時代、何十年も前から写真の基本とされているノウハウだったりします。
理由はボケ以外のところにもあり、被写体に近づくことで「なにを撮りたいのか」が明確になり、また画面に写るものが少なくなるので、画面が整理されて写真が洗練されるのです。

この「被写体に近づく」ということは、ミラーレス一眼+オールドレンズの場合だけでなく、スマートフォンで写真を撮るような場合にもぜひ活用したい方法ですね!

ポイント5:ISO感度の変更を活用

ISO感度の設定

ミラーレス一眼カメラをはじめ、デジタルカメラのメリットに、ISO感度が自在に設定できる、ということがあります。

オールドレンズの個性を引き出すために絞りを開放にすると、レンズを通って入ってくる光の量がどうしても多くなり、露出がオーバーになってしまうことがあると思います。

そこで、ISO感度をISO100やISO200といった低い値に設定しておくことで、日中の明るい場所でも絞り開放で問題なく撮影することが可能になります。

ミラーレス一眼カメラでは、廉価な機種でも1/4000秒の高速シャッターを切ることができる場合が多いので、ISO感度を下げればおおむね日中屋外での撮影でも問題はないでしょう。

関連記事

ISO感度についてはこちらの記事で解説しています。
ぜひ併せてご覧ください!

【撮影基礎講座4】カメラの感度とは?ISOによって変わる表現と画質

ミラーレス一眼 + オールドレンズ + 絞り開放で撮った素敵な写真たち

このように「絞り開放」に設定することで、オールドレンズで撮る写真をも~っと素敵なものにすることができますよ。

ここではいろいろなオールドレンズで撮った写真たちを紹介します!
ぜひあなたもこんな写真を撮ってみませんか?

CanonNEW FD 50mm F1.2 L

オールドレンズの個性

※カメラはSONY α7Rを使用

↓↓↓こちらの記事でさらに作例を紹介しています!↓↓↓

クセが強いけど味わい深い…。Canon(キャノン)New FD 50mm F1.2 L(作例あり)

このレンズで使えるマウントアダプター

OLYMPUS ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2

Zuiko 90mm作例

Zuiko 90mm作例

※カメラはSONY α7を使用

↓↓↓こちらの記事でさらに作例を紹介しています!↓↓↓

[オールドレンズ撮り比べ7] OLYMPUS ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2は最高・銘玉と呼ぶにふさわしい逸品

Canon NEW FD 50mm F1.4

※カメラはSONY α7を使用

↓↓↓こちらの記事でさらに作例を紹介しています!↓↓↓

[オールドレンズ撮り比べ14] Canon New F-1 / New FD 50mm F1.4の実力をまだあなたは知らない(作例あり)

このレンズで使えるマウントアダプター

CONTAX Planar * 50mm F1.4 MMJ

Planar 50mm / α7

Planar 50mm / α7

↓↓↓こちらの記事でさらに作例を紹介しています!↓↓↓

[オールドレンズ撮り比べ1] CONTAX Planar T* 50mm F1.4 MMJはレンズ沼へ引き込む銘玉

このレンズで使えるマウントアダプター

おすすめのミラーレス一眼カメラ

この記事では主に、SONY製のフルサイズミラーレス一眼カメラを使ってオールドレンズの楽しみ方を紹介してきました。
オールドレンズを味わうなら、マウントアダプターなどのアクセサリが多いSONYのカメラがおすすめ。

中古で廉価なフルサイズのミラーレス機が欲しい方にはSONY α7が。 新品でより高性能なフルサイズミラーレス機が欲しい方にはSONY α7 IIIα7 IVがおすすめです。
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オールドレンズは「絞り開放」で楽しもう!

ミラーレス一眼カメラでオールドレンズを楽しむなら、絞り開放がおすすめ!

フィルムカメラの時代のオールドレンズは、コンピューターが未発達の時代に、そのときそのときの最大限の技術を盛り込んで設計された魅力的な道具です。
時代時代の最先端が生んだ個性は、レンズを「絞り開放」にすることで、より深く味わうことができるでしょう。

ぜひあなたも、オールドレンズの個性をミラーレス一眼カメラで楽しんでみませんか?

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著者紹介: サンライズカメラ スタッフ

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