ボケ感も光も楽しめる手頃な1本。Canon(キヤノン) New FD 28mm F2.8で遊ぼ!(作例あり)
今回は、Canonのオールドレンズ、New FD 28mm F2.8の作例をご紹介します!
オールドレンズ探訪記と第した新コーナー、まだまだフィルムカメラもオールドレンズも初心者な私いくたが、さまざまなオールドレンズでの撮影を手探りで試していく記事です。
オールドレンズと一口にいっても数えきれないほどの往年の名玉たちあり・・・
終わりの見えない旅路・・未知との遭遇・・古きをもって新しきを知るディープな冒険記をお楽しみください。
目次
2023年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
オールドレンズを楽しむのにも最適!写真にも動画にもおすすめのフルサイズミラーレス一眼カメラを選ぶならこのカメラ!!
写真・動画どちらもハイクオリティ、迷ったらこの一台!
価格と性能のバランスが取れた名機です!
どこでも持ち歩ける相棒です。
Canon(キヤノン) New FD 28mm F2.8について
今回作例をご紹介するオールドレンズは、Canon(キヤノン) New FD 28mm F2.8。
「Canon FDマウント」という、フィルムカメラの時代、マニュアルフォーカス用として展開されていたレンズで用いられていたものです。
オートフォーカスのフィルム一眼レフ・デジタル一眼レフで用いられるEFマウントへ移行する前のマウントタイプとなります。
そのため少し前まではデジタルカメラでは撮影に使いにくく、高性能にもかかわらず人気が今ひとつでしたが、ミラーレス一眼カメラの登場により「オールドレンズ」として人気が急上昇。
古い製品でもとても高性能だったCanon FDマウントレンズたちが一挙に見直されるようになったそうです。
Canon FDマウントレンズの特徴は、現代的な写りと発色のよさ。
オールドレンズながら、現代のレンズの源流となったコンセプトを持っているため、写りは非常に良好です。
Canon New FD 28mm F2.8の特徴・スペック
構成 | 7群7枚 |
絞り羽根枚数 | 5枚 |
最短撮影距離 | 0.3m |
フィルター径 | 52mm |
質量 | 170g |
発売 | 1979年(昭和54年)6月 |
発売時価格 | 35,000円(キヤノンカメラミュージアム) 36,500円(ケース付き、クラシックカメラ専科) |
参考文献:
New FD28mm F2.8 – キヤノンカメラミュージアム(2022年5月31日閲覧)
『クラシックカメラ専科 No.31 キヤノンハンドブック』1994年、朝日ソノラマ、p.122
今回作例を撮影したNew FD 28mm F2.8は市場には中古が結構出回っているそうで、もっと明るいF2.0のレンズもありますが、そちらよりはだいぶ手軽に入手できる1本。
28mmって意外と使い勝手よく、個人的にはF2.8で十分に明るく、日中散歩には全く問題なくです。
ミラーレス一眼カメラはSONY α7Rを使用
さて、こちらのオールドレンズを蘇らせるべく、オールドレンズと相性抜群なミラーレス一眼カメラ「SONY(ソニー)α7R」に装着して、作例を撮影していきます!
ちなみに、今回使用しているα7Rは、初代α7系のローパスレス機種ですが――
中古で廉価なフルサイズのミラーレス機が欲しい方にはSONY α7が。「Canon FDマウント」のマウントアダプター使用方法
早速マウントアダプターを使って装着しようとしたのですが、ちょこっと手こずったので、簡単に装着方法についても触れておきます。
まず、アダプターとレンズそれぞれの赤い点を合わせていくのですが、このときにアダプターの「OPEN⇄LOCK」と書いてあるリングを、OPEN側にしておく必要があります。
赤い点をLOCK方向に回してカチャッと言えば装着完了。
最後にアダプターのリングを「LOCK」側にカチャッと回して締め付け完了です。
LOCKのまま装着してもレンズがはまらず、また最後にLOCKをしなければ絞りが作動しないので、注意してください!(最初全然わからなかった張本人の実体験です!笑)
さらにこちらの記事↓↓↓で詳しく解説しているので、全くわからない!という方も安心してくださいね^^
今回の作例撮影に使用したマウントアダプター
今回の撮影では、K&F ConceptブランドのCanon FD – SONY Eのマウントアダプターを使用しました。
K&F Conceptは比較的価格も手ごろ、かつ精度も十分の定番製品で、マウントアダプターを買うならこれを選べば間違いありません!
Canon(キヤノン) New FD 28mm F2.8で撮影した作例紹介
さて、それではCanon New FD 28mm F2.8+ミラーレス一眼カメラで実際に撮影した作例を紹介していきます。
Canon New FD 28mm F2.8で秋の夕日を撮影
まず最初に撮影した一枚がこちら。↓
少年少女にピントを合わせ、紅葉ビフォーアフターを左右背景に配置。秋だな〜
周辺露光がだいぶ落ちていますね。
枯れ葉のキラキラが好きなんです。
前ボケの乱雑な感じ(言い方)がオールドレンズらしさなのでしょうか。
逆光の作例でもいい感じ
逆光で撮影しても結構くっきり。
中心のくっきり描写に比べて、隅のフリンジが激しいのはやっぱり気になってしまいますが!
あったかい冬の西陽が、ふんわ〜り生きていてうれしかったです。
収差も若干あるけれど、そこまで激しくないです。
色づいたままの落葉ってほんと一瞬の命ですし、その儚さ美しさにはいつもカメラを向けたくなります。
幻想的なフレア。画面の四隅へ溶けて抜けるようで、この感じがすごい気に入りましたっ!
順光ではパキっと写るオールドレンズ
順光で撮影した作例だとかなりパキッとした描写。右のフリンジがはんぱない!
焼き芋色の紅葉、中心が白っぽく、周りはかなり暗め濃いめの色塗りになりました。
28mmってちょっと説明的といいますか、使い勝手はいいけれど個性を出しづらい気もしていて。
それでも視点や角度、距離感をちょっと変えればバリエーション豊かな表現で撮影を楽しめそうですね^^
こちらの作例、枯れそうな猫じゃらしのほんのり照らされて可愛らしい感じを写した一枚。↓
Canon(キヤノン) New FD 28mm F2.8で撮影した感想
撮影して感じたのは、良くも悪くも、想像していたTHEオールドレンズの癖はなく、とても扱いやすいレンズだということ。
ころっとしたフォルムで軽く、値段的にもお手頃に入手できそうなので、オールドレンズデビューのハードルをぐぐっと下げてくれる優しい1本かと感じました。
描写力も現代レンズと大体のところは変わらず満足でき、ボケ感も光も楽しめて満足です!
マウントアダプターを一つ手に入れれば、色々なレンズで撮影を楽しめるので、他のレンズもじゃんじゃん試してみたいと思います^^
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Canon New FD 28mm F2.8 簡単な解説
さて、ここからはいくたさんに代わって、中古フィルムカメラとオールドレンズのサンライズカメラ スタッフが、今回作例を撮影したCanon New FD 28mm F2.8について簡単に解説します。
Canon New FD 28mm F2.8
構成 | 7群7枚 |
絞り羽根枚数 | 5枚 |
最短撮影距離 | 0.3m |
フィルター径 | 52mm |
質量 | 170g |
発売 | 1979年(昭和54年)6月 |
発売時価格 | 35,000円(キヤノンカメラミュージアム) 36,500円(ケース付き、クラシックカメラ専科) |
※スペックは再掲
参考文献:
New FD28mm F2.8 – キヤノンカメラミュージアム(2022年5月31日閲覧)
『クラシックカメラ専科 No.31 キヤノンハンドブック』1994年、朝日ソノラマ、p.122
Canon New FD 28mm F2.8は、スペックからもわかるように至ってオーソドックスなスペックを持った広角の単焦点レンズ。
FDマウントの広角単焦点レンズのなかでも、もっとも中古で入手しやすいもののひとつだといえるでしょう。
一眼レフ用の広角ということでレトロフォーカスなのは当然ですが、貼り合わせのない7群7枚であることが目を惹きます。
CanonのF3.5~F2.8クラスの一眼レフ用単焦点はFL 28mm F3.5の時代から、設計、構成枚数は変化するものの貼り合わせがないことが特徴。
FDレンズからNew FDレンズになるにあたり、それ以前のFD 28mm F2.8と7群7枚であることは同じですが設計は新しくなったということです。
ちなみに、さらに後のEF 28mm F2.8では非球面レンズを用い、さらに少ない5群5枚となります。
描写についてはほぼ1980年代に足を踏み入れかけた時期の製品だけあってとても優秀。
今回の作例ではフレアっぽさや多少のゴーストは出ているものの、画面全体を派手に覆うようなものではありません。
いわゆる「オールドレンズっぽさ」を出すなら、ここぞ! といったところにピンポイントでフレアやゴーストを出してみるような使い方がよいかもしれないですね。
ミラーレス一眼カメラではマニュアルフォーカスでの撮影となりますが、絞り込んでパンフォーカスで用いるもよし、広角を活かして風景を撮るもよし、どんどん活躍してくれるレンズかと思います。
参考文献:
『クラシックカメラ専科 No.31 キヤノンハンドブック』1994年、朝日ソノラマ、pp.118-125
Canon New FD 28mm F2.8を中古で買うなら
2020年代に入ってから、製品によっては中古価格がうなぎのぼりのNew FDレンズ。
ですが今回のCanon New FD 28mm F2.8は、ラインナップのなかでは比較的廉価な製品ということもあり、中古価格にそこまでの値上がりはありません。
New FDレンズは、製品によってはそれ以前のFDレンズより全体的にコストダウンされた設計となっています。
また、廉価な製品であることもあり、中古ではものによっては使い込まれていることも。
貼り合わせ面がないためバルサム切れの心配こそありませんが、当然ながら状態の良い中古を、保証付きで購入するのがおすすめです。
Canon FDマウントのオールドレンズ 関連記事
Canon New FD 28mm F2.8 まとめ
今回はCanon New FD 28mm F2.8の作例と解説でした!
中古でも廉価なオールドレンズですが、どの作例もCanonならではのさすがの写りでしたね!
ぜひあなたも、Canon FDマウントのオールドレンズ、楽しんでみませんか?
次回の記事はこちら
次回の「オールドレンズ探訪記」では、こちらもCanonのNew FDレンズ、New FD 50mm F1.2 Lの作例と解説をお届けします!
Canonの高級レンズとして知られているLレンズ。
中古価格が高騰していることでも有名です。
赤ハチマキのレンズとしては初期のものになりますが、いったいどんな描写を見せてくれるのでしょうか?
どんな撮影結果になるのか、ぜひご覧ください。
2023年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
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