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[2018年版] 現代日本写真評論家・批評家・写真史家列伝

写真評論家

写真にはさまざまな賞があります。
Canonの写真新世紀、朝日新聞社の木村伊兵衛賞、新進作家の登竜門土門拳賞、清里フォトミュージアムのヤング・ポートフォリオ……。

では、そんな写真の評価はどうやって決まるのでしょうか?
日本において写真表現の潮流が生まれるのに大きな役割を果たしているのが、写真評論家
写真史の研究においても、非常におおきな役割を果たしています。

今回は現代日本の写真評論家について簡単に紹介します。

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現代日本写真評論家列伝

さっそく、日本の有名写真評論家について見ていきましょう。

1.飯沢耕太郎(いいざわ こうたろう)

1954年生。
日本の写真評論家の草分けかつ、いまでは大御所。
1990年代のガーリーフォトの流れにおいて大きな役割を果たすなど、1980〜1990年代の日本の写真表現、写真史研究は氏がいなければ成り立たなかった。
キノコについての著書も多く執筆。

著書

『写真美術館へようこそ』 1996年 講談社現代新書
『私写真論』 2000年 筑摩書房
『「女の子写真」の時代』 2010年 NTT出版
ほか多数

2.伊藤俊治(いとう としはる)

1953年生。
1990年代、日本写真史を形成する上で大きな役割を果たした評論家。
2018年現在、東京芸大の先端芸術科教授。

著書

『写真都市―City obscura 1830→1980』 1984年 冬樹社
『20世紀写真史』 1988年筑摩書房 (1992年 ちくま学芸文庫)
ほか多数

3.港千尋(みなと ちひろ)

1960年生。
作家活動も行う写真評論家。
多摩美術大学教授。

著書

『記憶―「創造」と「想起」の力』 1996年 講談社選書メチエ
ほか多数

4.倉石信乃(くらいし しの)

1963年生。
写真評論家かつ詩人。
ひょうひょうとしたイメージのある評論家。

著書

『反写真論』 1999年 河出書房新社
『写真分離派宣言』 2012年 青幻舎(共著)
ほか

5.笠原美智子(かさはら みちこ)

1957年生。
セクシャリティをテーマにした写真について右に出るものはいない。
2018年、研究の集大成として「ジェンダー写真論 1991-2017」を上梓する。
東京都写真美術館学芸員。

著書

『ヌードのポリティクス―女性写真家の仕事』 1998年 筑摩書房
『写真、時代に抗するもの』 2002年 青弓社
『ジェンダー写真論 1991-2017』 2018年 里山社
ほか

6.三井圭司(みつい けいじ)

1970年生。
東京都写真美術館学芸員。
日本の古写真についてのエキスパート。
2006年から4回にわたって東京都写真美術館で開催された「夜明けまえ 知られざる日本写真開拓史」は、氏の研究成果の集大成ともいうべきものであった。

著書等

『とんぼの本 写真の歴史入門 第1部「誕生」新たな視覚のはじまり』 2005年 新潮社
『夜明けまえ 知られざる日本写真開拓史 図録』 2006年〜 東京都写真美術館

7.清水穣(しみず みのる)

1963年生。
ハードコアな写真評論を繰り広げる評論家。

著書

『白と黒で―写真と……』 2004年 現代思潮新社
『日々是写真』 2009年 現代思潮新社
ほか

8.小原真史(こはら まさし)

1978年生。
沖縄と写真、「カメラばあちゃん」増山たづ子、中平卓馬などについて研究。
元IZU PHOTO MUSEUM学芸員。

著書等

『photographers’ gallery press』 各号評論
ほか

9.竹内万里子(たけうち まりこ)

1972年生。
写真評論家。
キュレーター、展覧会評執筆、大学での講義など幅広く活躍。

10.杉田敦(すぎた あつし)

1957年生。
写真に限らず、現代美術方面の作家活動を中心に批評。
女子美術大学教授。

著書

『ナノ・ソート―現代美学…あるいは現代美術で考察するということ』 2008年 彩流社
『inter‐views―語られるアート、語られる世界』 2011年 美学出版
ほか

11.タカザワケンジ(たかざわ けんじ)

1968年生。
写真評論家。
近年では写真家の金村修との共著、「挑発する写真史」(2017年刊)が話題を呼ぶ。

著書

『挑発する写真史』 2017年 平凡社
ほか

12.鳥原学(とりはら まなぶ)

1965年生。
評論家。
2013年に中公新書で刊行された「日本写真史」(上・下)は、日本の写真史について概観することができるすぐれた書籍。

著書

『日本写真史』(上・下) 2013年 中公新書
『写真のなかの「わたし」: ポートレイトの歴史を読む』 2016年 ちくまプリマー新書
『時代を写した写真家100人の肖像』(上・下) 2018年 玄光社

13.光田由里(みつだ ゆり)

1962年生。
美術評論家、写真史家。
写真関係では野島康三についての第一人者

著書

『写真、「芸術」との界面に―写真史一九一〇年代‐七〇年代』 2006年 青弓社
ほか

14.大竹昭子(おおたけ あきこ)

1950年生。
作家かつ写真評論家。
2008年に刊行された「この写真がすごい2008」は、写真表現の歴史をざっと概観することができる優れた書籍。

著書

『眼の狩人 戦後写真家たちが描いた軌跡』 1994年 新潮社(2004年 ちくま文庫)
『この写真がすごい2008』 2008年 朝日出版社
『この写真がすごい2』 2014年 朝日出版社
ほか

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写真評論を読んでみませんか?

写真評論家の執筆した本を読むことで、きっと写真についてさらに深く知ることができるはず。

もし興味があれば、ぜひ写真について論じられた本を読んでみてくださいね!

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著者紹介: サンライズカメラ

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